裁判のこと。従姉とおしゃべりしたこと。
娘がお昼休みに会社のネットで、原告である父たちの書証にあった某弁護士のことを検索したら、昨年*県弁護士会の会長をしていたと出たと電話してきたから、ギョッとして改めて準備書面を見てみた。
そんな人に依頼しているのかと思って。
でもよく読んだら、どうも逆に不満を訴えている気がしたのだが、何しろ、何を書いているのだか意味がわかりにくい。違うだろうとは思いつつも、そんな人がついているとしたら、どの方面から考えても大問題だわね……と思い、昨日電話したばかりだったにも拘らず、担当の女性書記官に電話して確認をとってみた。
女性書記官の解釈では、父たちは、別件で依頼した書類がわたしたち被告のせいで戻されたと主張しているとのこと。
わたしはついでに、原告らに反論しようにも、訴状も準備書面も読めたものではなく困っていると話した。文章の意味が通らないと書きたいというと、彼女は「それは書かれても構いませんが、訴えが多いですからね、全体的なこととして、争います――で構いません」という。
「それは答弁書に書いたことですが。個別に当たっていかなくてもよろしいのでしょうか?」というと、「そうですね、そうしたら、一つ一つ指摘して否認すると書いたらいいと思いますよ」と女性書記官。
続けて彼女は、準備書面は裁判官から指示が出たときに出す程度でもいいといった。
今回の裁判官の宿題は、原告らに対して証拠があるなら全部出しなさいということで、被告に向けたものではなかったから、わたしたち被告は準備書面を出さなくてもいいらしい。
準備書面を出してもいいが、口頭弁論が終結になる可能性もあり、そうなったら無駄になるのだそうだ。
そういわれると、これで裁判が終わるのかと楽観したくなるけれど、まだ気を抜くわけにはいくまい。
ただ昨日あれから女性書記官はこの事件に関して読んだのか、昨日よりは事情がわかっている雰囲気だった。それに、書類は「今、上の裁判官のところにありまして」といっていたから、もしかしたら調べに入ったのかもしれない。
ボイスレコーダーによる証拠集めの件、その他は、来週の口頭弁論に出てから、それが必要かどうかを決めることにした。
被告仲間? の叔母に電話をして女性書記官の話を伝えると、たった今、準備書面を出してきたところだといった。昨日彼女は、身の潔白を立証するために関係機関に出向いて質問するなどの行動に出たのだった。
高齢なのに、上品でしっかりとした叔母は本好きで、今も図書館からよく何冊も借りてきて読んでいる。こんな局面でもへばらず、準備書面のような厄介なものを自分で書けるのは、そうした趣味のお蔭ではないだろうか。
わたしは叔母をねぎらった。
何年も親戚とは距離を置きがちだったが、父方の親戚とはこの件でぐっと近しくなった。母方の親戚とは子供の頃から中学くらいまで、ひじょうに親密だったけれど。
その母方の従姉に一昨日、何となく参っていたわたしは甘えたくなり、電話をした。裁判のことを話した。
わたしはこの裁判のために父の集めた戸籍抄本で母方の祖母(従姉にとってもそうで、彼女の母はその長女、わたしの母はその末娘で、この姉妹は親子ほど齢が離れていた)の旧姓がわかったということと、やまとのあやの話をした。
従姉は祖母の旧姓を覚えていた。わたし同様、雄大な話が好きなので、わたしたちの祖先が大陸からやってきたかもしれない話に、大いに盛り上がった。
そんな雄大な話からすると、ぐっと小さい、日本の近代の話に下るが、祖母が大庄屋の出で、お姫様と呼ばれて育ち、輿にのって警官の家にお嫁に来たという話を子供の頃に誰かから聞いた記憶があった。その話が、わたしはどうもぴんと来なかった。
が、それは本当の話だそうだ。祖母は*藩の重臣の家に育ったらしい。有名な軍人(彼女の母から名を聞いたそうだが、忘れたとか)が仲人だったという
警官といっても、管理職で、当時の警官というのは権威があったらしい。祖父母の家に、お手伝いさんは3人いたそうだ。末娘の母が子供の頃に祖父母は亡くなり、母は苦労した。祖母の躾はひじょうに厳しく、また優しかったそうで、男女分け隔てなく、子供たち全員に仕事が割り当てられていたという。
この祖母は心臓病だったと聞く。従姉の母であるわたしの伯母も心臓病で、二人とも、あるとき突然倒れて亡くなった。だから、わたしもそうではないかと想像しているのだが、今、わたしが心臓疾患で苦しんでいるのも、その祖母や伯母と同じ血かと思えば、まあいいかという気もする。
尤も、父方の祖母も心臓病だったから、わたしが心臓病でないというのは変なくらいなのかもしれない。父方の祖母も大好きだったから、実は心臓病で少し嬉しい気もしている。死ぬなら、両祖母と同じ病気で死にたい。
従姉の話で、昔の警官は権威があったという話がどうしてもぴんと来ず、歴史に詳しい息子を例によって事典代わり。息子は次のようにメールで書いてきた。
「確かに警官といっても、管理職は位が違う。昔は警察は内務省直轄だから、多分、内務省の官吏なのでは。戦前は警察署長も県知事も内務省の官吏だから。エリートだったろうな。」
祖父は、よいエリートだったのだろうか。何だか最近、わたしはいやらしいエリートによく出遭う。
電話を切ろうとすると、「そんな、裁判のような、小さなこせこせしたことに負けちゃ駄目よ、Nちゃん」と従姉は励ましてくれた。
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