マスコミの麻生首相バッシングに潜む、根本的なおかしさ
10日付、毎日jpに『麻生首相:郵政選挙で迷走発言…また弁解http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090211k0000m010085000c.html』という記事があり、閲覧した。
最近、麻生首相に対するマスコミの批判的報道がやたらと目につくが、前掲の記事を例にとってみても、その報道の仕方自体に、わたしは根本的なおかしさを感じる。
いきさつを掻い摘んでいうと、麻生首相は、郵政選挙が民営化を問うただけのもので、国民は内容をよく知らなかったとして、4分社化を見直す考えを示した。が、その後、釈明に追われた。
記事によると、麻生首相は10日、小泉元首相に電話し、自らの発言について説明。小泉氏は「あの当時は皆反対だったからな」と問題視しない考えを伝えたという。
麻生首相は、記者団とのやり取りでは、「言っていることが矛盾しているとは考えていないのか」と追及されたりしている。
あの当時の独特のムードを知るには、当ブログにおけるわたしのエッセー、映画『ヒトラー最期の12日間』を観てを読んでいただければ足りると思う。
郵政4分社化がなぜ必要なのか、国民の大半はよくわからないまま、マスコミが盛り立てた小泉劇場に喝采し、何となくそのことで政官財の癒着が断ち切られると期待し、それが自分たちの生活をよくしてくれるような錯覚を起こして賛成したというのが実態ではないだろうか。
あの郵政選挙自体が異常なものだったのだ。そのことは、前掲の記事の中の小泉氏の言葉で証明できる。小泉氏は言ったそうだ。「あの当時は皆反対だったからな」。そう、皆が反対だったにも拘らず、通った法案だったのだ。こんなおかしなことがあるだろうか? マスコミはなぜ、それを問題にはしないのか。
麻生首相の言葉も、マスコミの採り上げかた次第では、郵政民営化の推進力となった新自由主義の欠陥をあぶり出し、小泉氏によって骨抜きにされた民主主義を国民の手に取り戻す助けともなるだろうに。
マスコミを味方につけることのできない麻生首相が憐れだ。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 縮小していく食の宝庫。今後が気にかかる瀬戸内海の島々。(2021.02.06)
- ヴァイスハウプトはロスチャイルドに依頼されてイルミナティを作った ④(2021.01.28)
- バイデン新大統領の就任式とマーシャルレポート(2021.01.22)
- ヴァイスハウプトはロスチャイルドに依頼されてイルミナティを作った ③(2021.01.20)
- 日本時間2021年1月13日05:00から、トランプ大統領の会見が行われる予定です②(2021.01.13)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 芸術の都ウィーンで開催中の展覧会「ジャパン・アンリミテッド」の実態が白日の下に晒され、外務省が公認撤回(2019.11.07)
- あいちトリエンナーレと同系のイベント「ジャパン・アンリミテッド」。ツイッターからの訴えが国会議員、外務省を動かす。(2019.10.30)
- あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その17。同意企のイベントが、今度はオーストリアで。(2019.10.29)
- あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その16。閉幕と疑われる統一教会の関与、今度は広島で。(2019.10.25)
- 天も祝福した「即位礼正殿の儀」。天皇という存在の本質をついた、石平氏の秀逸な論考。(2019.10.23)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 縮小していく食の宝庫。今後が気にかかる瀬戸内海の島々。(2021.02.06)
- ヴァイスハウプトはロスチャイルドに依頼されてイルミナティを作った ⑤(2021.01.30)
- ヴァイスハウプトはロスチャイルドに依頼されてイルミナティを作った ④(2021.01.28)
- ストウブのレシピ「新玉ねぎのシンプル蒸し」を作りました。パロディ動画2選。(2021.01.24)
- バイデン新大統領の就任式とマーシャルレポート(2021.01.22)