遅ればせながら知った訃報
アクセス解析の検索ワードを辿って行き着いた、ネットニュースに驚きました。
文学者の横井晃先生(大阪文学振興会副代表・元「関西文学」発行人)が1月6日にお亡くなりになった、という記事だったからでした。
10月の終わりになるまで、何も知らずに過ごしていたとは……。
生前の横井晃先生に接する機会は少なく、ご近況を伝え聞く機会もなくなって何年にもなりましたが、真に文学のことをわかり、考えることのできる先生のようなかたがこの日本にいらっしゃるのだ、と思うだけで、わたしのような作家の卵には何か灯台の光を見るような、励まされるものがありました。
こんなことを申し上げるのは不謹慎かもしれませんが、タロットカードの中でわたしの好きなカードに「隠者」(賢者)があります。先生がバリバリ活躍なさっていたであろうお若い頃のことを何も知らないわたしには、ウェイト版のそのカードと先生の面影が重なります。
ちなみに、そのカードに描かれているのは、謹厳で気品のあるローブ姿の老人です。黄色い杖をつき、六芒星の宿るカンテラを掲げています。背後には灰青色の空と雪山。杖は哲学的思索を、カンテラの光は真理を象徴しているといわれています。
賢者のような雰囲気を持つ人は、今の日本では本当に少ないですね。そうした意味からも、惜しいかたがお亡くなりになったと思わざるをえません。
先生は、今の日本の文学的状況をどのようにお考えになっていたのでしょうか。先生のご遺志は後継者に受け継がれ、このわが国の文学的苦境の中でも香気を放ちながら耐え抜き、時が来れば、大きく花開くに違いないと想像しています。
遅ればせながら先生の訃報に接し、怠け心に鞭打たれた思いがします。
謹んでご冥福をお祈り致します。
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