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2008年6月 2日 (月)

Diary 08.6.2

 娘は昨日、ある試験を受けに行った。来年も受けるつもりで、今年は準備もなしに下見に――といったところだった。600人ほど受けに来ていたそうだが、採用は15人(昨年は30人)。

 教養試験は特に難しいことはなかったという。専門は経済と法律が半々といったところで、法学部出の娘には法律は難しくは感じなかったそうだが、経済は5択だったとはいえ、準備不足(というより準備なし)が響いたとか。

 全体に難易度は高くはなく、ざっと勉強しておけばいいという印象を受けたそうだが、競争率の高さを考えると、完璧に近いくらいにできないと、突破できないのでは?

 書店の契約社員として働いている娘には、転職願望があるのだ。書店でアルバイトしていた大学生がその試験に通った。その大学生は生協の講座を受けていたそうだ。

 娘の大学時代、就職課が受験に必要としてすすめていた講座と同じものなのだろうか。高額の講座で、今はこういったものを受講しなければ通らないのだろうか、と驚いた覚えがあった。

 何しろ年齢制限があるから、受験資格は来年まで。地方公務員の試験だと、それから2年くらいはいける。

 就活していた息子が、化学メーカーを受けて不合格続きだったとき、浪人して国家公務員Ⅰ・Ⅱ、地方公務員の試験に挑むといっていた。

 それで娘も、受けてみようかという気持ちになったらしい。

 が、国家公務員と地方公務員は受付が終っていたので、上記の試験に初チャレンジ。

 一方、どうにか就職先が決まった息子は、のびのびと読書を楽しんでいる様子。イギリスの政治思想に興味がわいたようで、あれこれメールしてくる。案外こんな話が通じる友人はいないそうで、母親をその方面の友人代わりにしている。

 文面は完全なリラックスモード。

 ロックをすすめた。変な言いかたかもしれないが、昔、ロックを読みながら、何て綺麗なんだろうと思った。

 プラトンのような明晰さと神秘性が溶け込んだような美しさではなく、ああ如何にも人間が人間らしい知恵で、真摯に考えたという純朴な感じがあるのだ。

 生地でいえば、プラトンは極上の絹。ロックは生成りの木綿で、人間の普通の暮らしに欠かせないといった趣がある。

 ところで、息子の就職が決まらず、ドクターコースへでも進むことになると、その先の就職が甚だ不安で、こちらも手助けを考えて窮乏生活を送らなければならないところだったが、何とかそれは免れた。

 といっても、夫は数年先に定年を控えていて、退職金も多くはなく、不安定な社会情勢を考えると、日々の少々の楽しみは必要としても、決して贅沢はできない。

 だから無理だろうな、と思いつつも、夫に通信教育を受けたいのだけれど……といってみた。

 すると夫はそれに賛成してくれ、自分もそのうち受けたいと楽しげにいった。まあ、やりくりをするのは所詮はわたしだから、夫は経済事情など大して考えずに賛成してくれたのだろうが、自分も受けたいって?

 大学時代、最初と最後しか講義に出なかったあなたが――? 夫とは学部も学年も全く違うのに、2つの講義で顔を合わせたことがあり、しかし、そのどちらも、顔を合わせたのは講義がスタートした日と終る日だけだった。

 でも、夫は学問のムードは好きなようでもあり、何を考えているのかわたしにはよくわからないところがある。ともかく、わたしが通信教育を受けても文句は出ないようなので、2年後ぐらいに始められたらなあと思っている。

 教養で選択するだけでは物足りなかった哲学・史学・文学といった、文学部系統の勉強がしたい。語学も自分を縛りつけることで、もう少しは……。

 どこへ願書を送るかはだいたい決めているのだが、2年間迷うのも楽しい。スクーリングがあるだろうから、体の状態を改善しなくてはならない(どうやって? これが一番の課題かも)。

 なぜ2年後かというと、児童文学作品を完成させるまでに、それくらい必要だと思うからだ。したがって、作品次第で時期はもっと早まるかもしれないし、もう少し遅れるかもしれない。

 小説はどうしようかなあ、と迷っている。県庁からK文学賞へ応募しませんか、といういつもながらのお誘いが来て、応募するつもりなら、60枚の小説の計画を立てる時期ではあるが、60枚の純文学作品は時間と体力をはなはだ削ぐ。

 中途半端な枚数ということもあるのか、ラストスパートをかける時間が長い気がして、ひどく苦しい。どうせ、賞はとれやしない。ただ昨年は、応募のつもりで『侵入者』を書き、賞は逃したとはいえ自分では会心の出来だった。

 今年も応募という強制的なかたちで1編だけでも締まりのある作品を……と思わぬでもないが、そうすると、ただでさえ時間がとれず滞りがちな児童文学作品が遅れる⇒通信教育開始の時期が遅れる。

 どうしよう? 

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