ひとりごと(呼吸器科でニトロ貼付薬の使用法を伺う、息子との会話)
暖かくなるまで、あと何日? と毎日思うようになった。冬という季節は、心臓病患者にはつらい。
といっても、春になればなったで、不整脈の抑えがききにくくなり、喘息、湿疹に悩まされ、夏は膀胱炎、結石が喜ぶ季節、秋は必ずといっていいように何か新しい病気が名乗りをあげる――今年の秋は卵巣嚢腫だった――という風。
わたしの今の夢は、行きたいときに図書館に出かけること。県立図書館も、市民図書館も、健康な人であれば自転車、いや徒歩で楽に行ける範囲にあるのに、今年はほとんど利用できていない。
外出は何しろ疲れるので、買い物ですら娘に頼むことが多くなっている。家にじっとしていれば、だいたい安全に1日を送れるけれど、それでも夜など暖かな部屋から冷える場所に出ただけで、狭心症の発作が襲いかかってくる。
風呂に入るときも、テープは貼りっぱなしだ。テープを貼って、湯船に浸かっているときが至福のひととき。
普通の人ならテープと湯による血管拡張作用のダブル効果で脳貧血でも起こすところなのかもしれないが、わたしは頭がすっきりとして、気分がよくなり、整形外科の先生から浴槽でするようにといわれた左肩のストレッチのメニューをルンルン気分でこなしたり、低い声で鼻唄を歌ったりする。
あれはシートン動物記だったか、野生の熊が天然温泉に浸かって傷を癒す場面が出てくるのだが、その熊になったつもりでいたりもする。
昨日の午後、呼吸器科を受診したときに、先生にニトロのテープの使いかたについて、伺った。循環器科の先生とは別の角度からきめ細かなアドバイスをしてくださるので、最近は当の循環器科の先生により、呼吸器科の先生にあれこれ訊くことが多くなった。
循環器科は混んでいて、大変な患者さんも多そうな雰囲気があって、あまり先生から時間を奪ってはいけない気がしてしまうということもある。
といっても、この風邪の季節、呼吸器科の先生もお忙しそうだった……。
わたしのテープの使いかたはよいそうで、テープを1枚貼っていても、心臓の具合がよくないときは、むしろもう1枚貼ったほうがよいとのこと。テープはしだいに効果がなくなり、すぐには効果が出ないので、テープを交換する場合には時間的に重なるように貼るように、とのことだった。
風呂に貼ったまま入るのはOK。
めまいのことを訊かれたが、テープを連続使用するようになってから、あまりめまいが起きなくなったといった。卵巣疾患があるので、どうしても生理時に出血量が多くてフラフラするけれど、これは原因がはっきりしている。
テープを使う前までは、この婦人科系からくる貧血症状と心臓疾患からくるめまいとが混在している状態だったのだろう。循環器科の先生が、わたしのめまいは心臓からきているのではないかとおっしゃったことは当っていた。
何だか体調日記みたいになってしまったが、呼吸器科を出たあと、目と鼻の先のデパートに入り、正月に帰省しないという息子に、具をゼリー状に固めた雑煮セットを送った。
雑炊もついていて、半年は冷凍保存できるということだから、これは風邪のときの予備用にしておくといいと思う。といっても、息子のことだから、すぐに食べてしまうだろうけれど。
数日前の夜、夫に息子から電話があり、夫はぎこちない口調で就職活動のこととか、研究のこととかを訊いていた。息子はぽつん、ぽつん応えているようだった。
電話を切った夫に、「あなたからかけたの? まだ怒っているんじゃない?」と訊くと、「そうみたいだ」と夫はいっていた。
翌日、息子に別件で電話をかけたときに、前夜の電話のことを話題に出すと、やはり先に電話をかけたのは夫で、「親父が昼間の2時ぐらいにかけてきたけど、実験室で作業中だったからかけ直した」とのこと。
珍しいこともあるものだ、わたしからいわれてしぶしぶかけるのが常の夫にしては。「パパも、パパなりに反省しているんでしょうよ。正月、帰って来れば?」というと、「それはできない」ときっぱり。
息子が、春に一家の主人らしからぬ行動をとった夫に怒り、手紙をしたため、わたしはそれを読んだのだが、まるで昔のわたしが書いたのかと思うような文面に驚いた。
それを息子にいうと、「そうかもしれない。若い頃のお袋に、俺は似ていると思う。お袋は昔、理想の旗を掲げて雄々しく突き進んでいる感じがあったけど、今はその旗を降ろしてしまったように見える」と息子。
理想も何も、昔も今もわたしはその日を無事に送ることで精一杯――。
「帰ってくればいいのに」と、わたしはまたいってしまう。「暮れから正月にかけて、警備のバイトを入れたから、どっちにしても帰ってこない」と息子。
「そんなときにバイトだなんて、やめなさいよ。帰ってくれば、いいじゃないの。旅人として。でなけりゃ、お姉ちゃんとママにだけ会いに来れば? パパを囲んで家族団欒、なんてやらなきゃいいでしょ? もともとパパには、それは合わないんだから。それとも、お金がないの?」
「いや。充分足りてるよ。前にもいったように、研究室からも給料が出てるし。それに、親父に書いた手紙は勘当される覚悟で書いたから、もう卒業まで、仕送りして貰わなくていいくらいは貯めているよ」
「へえー、それじゃ、こちらのお金にはゆとりが出てくるから、お姉ちゃんとそっちに行こうかな。でも、就職活動にはどれくらいかかるのか、見当つかないとこ、あるわよね。何しろ、決まるまでだから。それはいくらくらい予定しているの?」
息子は予定している金額をいう。予備としての金額もいう。それだけあれば足りそうな気もするが、何ともいえない。正月、息子のアパートに行きたいが、もし就職活動費が足りなくなると応援が必要になってくることを考えれば、息子の就職が決まるまでは大きな出費は控えたい。
息子が帰ってこないと思うと、何だかわびしくて、まだクリスマスケーキもおせちも、予約していない。
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