薬が効いた!~ベルイマン監督作品『ある結婚の情景』について少しだけ
現在、4時半。循環器クリニックの先生にお電話しようかとまで思いましたが、3時頃にはすっかり楽になり(詳しい事情はこちら)、今は胸の苦しさも痰も、影もかたちもないのが不思議なくらいです。
ニトロの舌下錠と気管支拡張剤メプテンエアーが、よく効いたということになります。逆から考えると、これらがなかったらどうなったか、ですね。
いつだったか循環器クリニックの先生が、「Nさんは、インデラルがなかったらどうなるのだろう?」などと、ぞっとすることをぼそっとおっしゃったことがあって、インデラルがないとわたしは一番困るのですが、今ではヘルベッサーにニトロ、フルタイド、メプチンエアー、これら全てがないととてもやっていけませんね。
前の前の記事で、何だか自分の病気に悲観的になってしまいましたが、薬でケロリとなった今の状態では、それがおかしなくらい。でも、また発作が起きると、いやそれより、だらだらと何とはなしの状態の悪さが続くと、たちまち悲観的になるのでしょう。つまり、単純ってことですね。
でも、発作のあとは、楽になるとハイな気分になりはしても、体は疲れています。ハイな気分のまま、ベルイマンの『ある結婚の情景』『秋のソナタ』について書こうかという気になりましたが、体を労わることにします。
どちらもベルイマンの生活スタイル――嫌になったらそこから逃げ出す――がもろに出ていますね。彼の映画の物足りなさは、そうした部分からくる欠如……深みのなさです。
結婚も浮気も、文化圏の選択ということかしら。何度も再婚したベルイマンらしさが漂った映画でしたが、彼はそのことに気づいていません。知的な監督ではないなあ。感覚・感情面が強すぎる感じ。
『ある結婚の情景』の男女は、男性が弁護士の妻に知的に管理されたいわば文明世界から原始(野性)世界への逃走を企て、女性も次いで、そのあとを追う格好ですが、実際にはあのような女性はそうならないのではないかしらね。
お前も俺と同じだろう、なんてベルイマンの低次元の考えが透けて見えるようです。
いわば文明世界の文化的縛りから自由になった男性は年下の女と自給自足(?)の暮しでやつれ、女性は年下の男と性愛に耽るけれど、いずれも満たされず、互いに傷を嘗めあうという結論。馬鹿馬鹿しい。
あ、書いちゃった。ひどく半端に。気が向けば、もっとちゃんとした記事にします。何やかやいっても、最初から最後までかぶりつきで観てしまうのだから、わたしはベルイマンの隠れファンなのかもしれません。ベルイマンの考え、夫にそっくりなのよ~(-.-)
イングマール・ベルイマン監督作品を観る そのⅠ~『処女の泉』
イングマール・ベルイマン監督作品を観る そのⅡ~『叫びとささやき』
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