パキスタンのブット元首相、暗殺される
パキスタンのブット元首相が、選挙集会後に暗殺されたという。
イスラム過激派からはブット元首相はアメリカと同一視されていた――というテレビの解説はわかりやすい。
核保有国パキスタンは、これからどうなっていくのだろう。
そしてブッシュはますますテロとの戦いを力説し、日本はそれに同調してアメリカに金銭的協力を強め、結果われわれ庶民はさらなる増税にあえぐことになるのだろうか。テロの標的になるのではないかと怯えながら。
日本もこの辺でいい加減にアメリカべったりの姿勢を正していかないと、むしろ国として危うくなるのではないだろうか。
以下に、ニュース記事を引用させていただく。
ブット元首相暗殺 政局安定の『鍵』失う
2007年12月28日 07時16分【バンコク=大場司】パキスタンの有力野党パキスタン人民党(PPP)を率いるブット元首相が二十七日、来年一月八日の総選挙に向けた遊説中に暗殺された。PPPは選挙で躍進が確実視され、選挙後のムシャラフ大統領との政権協議が最大の焦点に浮上していた。同国の政局安定と民主化の最大のかぎを握る人物が死亡したことで、同国で続く政局混迷に拍車を掛けることは必至の情勢だ。
「殺人者ムシャラフ」。ブット氏が暗殺された現場ではPPP支持者が大統領非難を連呼した。ブット氏の死でこのまま総選挙が実施された場合、「弔い合戦」の様相を呈する恐れがある。有力野党指導者のシャリフ元首相は「彼女のために戦う」と宣言した。
PPPは主要政党の中で最も世俗色が強い。同党は「穏健なイスラム国家」を目指す大統領とイスラム過激派掃討で政策が一致。パキスタンの政治的安定を望む米国が後押しする形で、大統領とブット氏が次期政権を共同運営することで大筋合意していた。
非常事態宣言下でほかの有力野党幹部が軒並み拘束される中、ブット氏は治安上の理由から一時的に当局に行動を制約されたものの、大統領との全面対決を回避。シャリフ氏が呼び掛けた野党共闘による選挙ボイコットにも応じず、選挙参加をいち早く決めていた。
総選挙では、大統領を支える与党パキスタン・イスラム教徒連盟クアイディアザム派(PML-Q)が、大統領の非常事態宣言などで支持率が低下しており、全国的な支持基盤を持つPPPが、議席を伸ばすことが確実な情勢だった。
選挙後の政権安定には、PML-QとPPPとの連立は不可欠とみられていた。ブット氏の父、故ズルフィカル・アリ・ブット初代首相が創設したPPPは、ブット氏の「オーナー政党」で同氏以外に求心力がある政治家はいない。
今後、PPPの動きが注目されるが、大統領とPPPとの連携は白紙に戻る可能性が強く、PPP支持者の暴徒化も懸念される。大統領にとっても、米国にとってもブット氏の死亡は大きな痛手といえ、選挙の実施さえ不能な混乱に陥る可能性もある。
■親米派のシンボル
パキスタン初代首相を務めたズルフィカル・アリ・ブット氏を父に持ち、英米で高等教育を受けたブット元首相(54)は、自身も二度にわたって首相となり、世界で最も有名な女性政治家の一人だった。陸軍参謀長を兼務していたムシャラフ政権が続く中、欧米諸国からの受けもよく、「親米派」「民主化」のシンボルとみられたが、政敵からは「汚職」などの批判を受け、国内のイスラム過激派からも「世俗派」として敵視されてきた。
一九五三年に、同国最大都市、南部カラチを州都とするシンド州で生まれ、米ハーバード大と英オックスフォード大に留学。七九年に絞首刑となった父親の知名度もあって、早くから政治家として有望視されたが、本人は当初、政界入りを躊躇(ちゅうちょ)していたとされる。
それでも、八八年にはイスラム圏最初の女性首相に就任。九三年にも二度目の首相の座に就いたが、いずれも二、三年後に当時の大統領から汚職の嫌疑をかけられ、解任された。九九年には夫とともに禁固五年の判決を受け、国外へ。主にアラブ首長国連邦のドバイで、夫と三人の子どもと暮らしていた。
今年十月十八日、イスラム過激派によるテロの危険が指摘され、政権側からも警告を受ける中で帰国を強行。直後にカラチで自爆テロに遭ったが「この偉大な国を武装勢力に引き渡すことはできない」と述べ、積極的に政治活動を続けていた。 (外報部・嶋田昭浩)
(東京新聞)
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