妹にかんする心配は杞憂にすぎなかった。わたしの子宮癌検診の結果も異常なし。
体調日記のほうには既に書いたが、妹はバセドウ病専門病院できちんと診察を受けてくれ、その結果は幸い異常なしだった。
わたしの杞憂だったようだ。妹が何でもなければ、騒がせたお詫びにバッグをプレゼントする――と約束していた。
妹は、職場検診で受ける血液検査は簡単なものだから、一度詳しい検査を受けたいと思っていたし、こんなことでお金を使わせたくないからバッグは遠慮する――といってきた。
でも、わたしはもうだいたいこれにしようと決めていた。妹がバセドウ病ではないとわかり、バッグのひとつやふたつ、いや三つだってあげたいくらい。
これで、過去に創作で貰った賞金はほぼ空になるかもしれないけれど(近頃、めっきり賞とは縁がないから)、惜しくはない。妹が異常なしとわかった日は、一日中ぽあ~んとした幸福感に包まれていた。
そして、その後、わたしの子宮癌検診の結果も異常なしとわかり、喜びが二重となった。検査結果は以下のように報告されていた。下線を引いたところは、実際には○印。
(子宮癌検診 細胞診)(膣部 頚部 体部 膣断端部)
検査の結果は異常ありませんでした。
再検査が必要です。
月ごろにこの用紙を持って婦人科外来へ受診してください。
なお、あらかじめ電話で予約をお入れください。
07.10.31
担当医師サイン(ドクターの名)
結構検査したんだなあ、と思う。安心と引き換えにできたのだから、痛かったのも仕方がない。本当は毎年でもしたほうがいいのだろうが、今度はいつこの検査をする勇気が出るのやら。
まだ腫れている右卵巣の件が残っているので、婦人科とこれで縁が切れたわけではないが、かなり縁が薄くなったことは間違いないようだ。やれやれ。
でも、これでめでたし、めでたしとはいかない。
というのも、統合失調症の友人――大学時代の文芸部の先輩で、詩人としかいいようのない資質の持ち主――のことは、これまでにも何度かブログに書いてきたが、最近調子がよくない。
ここ数ヶ月、心配な状態が続いている。ごく普通に話せるときと、妄想で頭の中が満たされているときの交替が頻繁になった。その不安定な状態のときに、彼女は20年も主治医だった先生と縁を切り、新しい先生に替わってしまった。
そのことが、今のところは逆効果として働いているようだ。不安定なため、電話がかかってくる回数が増えているが、前に電話したことをまるで覚えていないなどという。ところが、これまでに書いた詩のことを、彼女は克明に記憶している。
そして、詩集を出しておきたいと思ったようだ。正直いって、彼女が珠玉の詩を書いたのは大学時代で、その後に書かれた作品はわたしなどが見て、もうひとつの感が強い。
仮に珠玉の作品が沢山あったところで、この時代、自費出版ならともかく、本にするのは難しいのではないかと思うが、このあたりで彼女が作品集を編むことには大賛成だ。本にするのが無理だったとしても、まとめておくのはいいと思う。
で、彼女の作品の保管者はなぜかわたしになってしまっているため、手紙に同封されていた中で貴重な作品が埋もれていないか、手紙を詰めた大きな箱3つをまず点検し、それから他人の作品をまとめて入れている箱ひとつを調べ、最後に彼女の珠玉の作品だけを挟んだファイル――を総点検した。
半日たっぷりかかった。そうやって掘り起こした作品の数は多いとはいえないが、彼女の苦闘の跡を辿っているようで、胸が熱くなるのを覚えた。調子の悪かったときのもので、解読できないものもあった。
そうやってひとまとめにした彼女に送る原稿を、昨夜、仕事から帰ってきた娘が夫の車に乗せて貰って、コピーをとりにコンビニへ行ってくれた。
娘も息子も、以前、わたしが見せた彼女の珠玉の作品には感銘を受けている。何よりふたりの顔つきで、それが装われたものではないことがわかった。
夫は同じ文芸部だったにも拘らず、ぴんとこないらしい。当時、文芸部では彼女の作品は別格扱いだったが、こればかりは価値観の違いで、評価する人としない人がいても仕方がないことなのだろう。
彼女が出版社に出かけるときにはついて行きたいのだが、博多に出かけるにも、わたしは1泊しなければ無理で、ちょっと年内には難しい。お兄さんと一緒に行かれては、と助言した。
知的で、洗練されたご家族なので、彼女の趣旨は理解なさるはずだ。
今年中には無理でも、ずいぶん会っていないので、会いたいという話になり、来春、暖かくなってから会おうということになった。「それまで、頑張って生きていましょうね」などと彼女はいって、電話を切った。
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