« 元気の出るひと粒~長山食品『種抜き干し梅』 | トップページ | 11月16日の夕飯(ニシンの干物、カリフラワーとベーコンのソテー) »

2007年11月16日 (金)

いよいよ山岸凉子『テレプシコーラ』第2部が始まった!

Link 山岸凉子『テレプシコーラ』最終回の感想

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

 待ちに待った山岸凉子『テレプシコーラ』の第2部が、いよいよスタートした。

 ヒロインの篠原六花(しのはらゆき)は、16歳になっている。高校1年生。付属のS中に通っていたから、そのまま同じ付属の高校へ進学したのだろう。

 ということは、六花は、中学3年生で自殺した姉の千花(ちか)の年齢を越えたということになる。

 華々しい才能に恵まれながら、姉の千花は、左膝の故障から不運に次ぐ不運が重なり、どんどん窮地に追い込まれていった。

 その左膝の故障の原因となったアクシデントにはどうも、千花が通っていたF中での執拗ないじめが絡んでいたような節がある。

 姉は身長の伸び悩みにも不安を覚えていたが、妹の六花は高校に入って身長が伸び、現在160センチなのだそうだ。

 そして、六花は生まれつき右股関節のソケットが少し深いために180度の開脚は難しいというハンディを抱えているのだが、審査した側のどんな思惑からか、ローザンヌ・コンクールの第1次予選であるビデオ審査を通過した。

 このような六花のこの先の困難については、バレエ教室を経営する彼女の母親でなくても予想できるところだ。

 しかしながら、柔軟で、空想力に冨み、霊感といっていいような感性の鋭さを備えた六花の動きは、時に物事の局面をがらりと一変させるようなところがあって、今後のダイナミックな運命のうねりが大いに期待でき、楽しみだ。

 姉が受けていたいじめは、この先、正体を現わすことになるのだろうか。何より、物語のはじめのほうで登場した須藤空美は、どこでどう再登場することになるのだろう?

 読者としてのわたしの気は急くが、山岸凉子の筆遣いは、大河の流れのようにおいらかだ。

 次のダ・ヴィンチの発売日が待ち遠しい。

関連記事

2006年10月19日 (木)
『テレプシコーラ』の千花から連想した『アルゴノオト』の井亀あおい
https://elder.tea-nifty.com/blog/2006/10/post_f4b1.html

2008年8月10日 (日)
山岸凉子『テレプシコーラ』第2部・第9回を読んで
https://elder.tea-nifty.com/blog/2008/08/post_f2a9.html

2010年9月10日 (金)
山岸凉子『テレプシコーラ』最終回の感想
https://elder.tea-nifty.com/blog/2010/09/post-afa7.html

2006年4月25日 (火)
レニングラード国立バレエ
https://elder.tea-nifty.com/blog/2006/04/post_b8af.html

2010年5月 1日 (土)
シネマ『パリ・オペラ座のすべて』を観て~芸術に関する国家的制度の違いに目から鱗
https://elder.tea-nifty.com/blog/2010/05/post-c3d8.html

|

« 元気の出るひと粒~長山食品『種抜き干し梅』 | トップページ | 11月16日の夕飯(ニシンの干物、カリフラワーとベーコンのソテー) »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

山岸凉子」カテゴリの記事