「本日の俳句鑑賞」再び⑤:これまでに紹介した俳句(07.3.26~4.30)
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2007. 3. 26 風に落つ楊貴妃桜房のまま (久女)
27 初花や竹の奥より朝日かげ (茅舎)
28 ちるさくら少年白鶏を友とせり (鷹女)
29 大空へうすれひろがる落花かな (たかし)
30 花房の吹かれまろべる露台かな (久女)
31 花の雲鳩は五色に舞ひあそぶ (茅舎)
4. 1 ちるさくら卵しろたへに生み落とされ (鷹女)
2 チチポポと鼓打たうよ花月夜 (たかし)
3 むれ落ちて楊貴妃桜房のまゝ (久女)
4 花の奥鐘の響を撞きにけり (茅舎)
5 めんどりよりをんどりかなしちるさくら (鷹女)
6 一片の落花の行方藪青し (たかし)
7 むれ落ちて楊貴妃桜尚あせず (久女)
8 山高みこのもかのもに花の雲 (茅舎)
9 老嬢のピアノが鳴ってすはう咲く (鷹女)
10 踏み歩く夜の文目の落花かな (たかし)
11 きざはしを降りる沓なし貴妃桜 (久女)
12 蹴散らして落花とあがる雀かな (茅舎)
13 老嬢の近眼鏡に散るすはう (鷹女)
14 枯蔓を吹きほどきをる春の風 (たかし)
15 掃き寄せてある花屑も貴妃桜 (久女)
16 春の土に落とせしせんべ母は食べ (茅舎)
17 老嬢の頬紅の色に散るすはう (鷹女)
18 世にまじり立たなんとして朝寝かな (たかし)
19 土濡れて久女の庭に芽ぐむもの (久女)
20 雪嶺を落ち来たる蝶小非縅(こひをどし) (茅舎)
21 蝶とべり飛べよとおもふ掌の菫 (鷹女)
22 三山の三つを目にせり蝶の昼 (たかし)
23 磯菜つむ行手いそがんいざ子ども (久女)
24 一蝶に雪嶺の瑠璃ながれけり (茅舎)
25 一匹の蝶をとまらせ古びた白球 (鷹女)
26 藪の穂の春光こぼし交わしつつ (たかし)
27 入学児に鼻紙折りて持たせけり (久女)
28 粉々と蝶むらがりぬ尽大地 (茅舎)
29 鞦韆は漕ぐべし愛は奪うべし (鷹女)
30 苗代の二枚つづける緑かな (たかし)
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