自作俳句「母薫る」
若桜淡くも途の果つるまで
城跡にあはれ灯(とも)しや桜どき
花疲れ回転焼きの甘きこと
春雨に霊柩車行くやかがやかし
春雨に消えし声あり電話口
余寒なほ衣(きぬ)色さゆるシテの舞
花曇り金よ銀よと能舞台
母薫る形見の小紋春淡し
酔ひ痴れてなつかしやさし春の雨
春燈下病める恩師にカード書く
春の暮寄り合ひ多し家事急ぐ
電話口甥つ子歌うて鰆(さはら)焦ぐ
酢醤油の池から見つむる白魚よ
街麗ら隣の人にでくはせり
愚痴聞くも言ふも麗らか昼下がり
粒よりの金色紺に春の月
ふがひなく病に淫しつ春炬燵
採血の漏れたる皮下に菫散り
菜種梅雨愚痴散らす妻仔猫鳴く
身弱ればただ甘えたし豆の花
美酒待つてcuteなる杯やチューリップ
アネモネや真紅の甘さ透明さ
つくねんとボタ山のあり春の雨
垂れこめて花菜のひかり浮かびたる
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