「本日の俳句鑑賞」再び③:これまでに紹介した俳句(07.1.1~2.3)
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2007. 1. 1 仰ぎ見る大〆飾出雲さび (久女)
2 初春の二時うつ島の旅館かな (茅舎)
3 真白さのつくばねうけよ初御空 (鷹女)
4 炭竈に燃えつづく火の去年今年 (たかし)
5 巨いさや雀の出入る〆飾 (久女)
6 初凪の岩より舟に乗れと云ふ (茅舎)
7 初湯出でて青年母の鏡台に (鷹女)
8 玉虫を含めりにけり福寿草 (たかし)
9 凧を飾りて子等こもりとるかるたかな (久女)
10 とび下りて弾みやまずよ寒雀 (茅舎)
11 羊歯地獄 掌地獄 共に餓ゑ (鷹女)
12 在りし世の羽子板飾り隠れ棲む (たかし)
13 笑み解けて寒紅つきし前歯かな (久女)
14 約束の寒の土筆を煮てください (茅舎)
15 一塊の穢となり佇てり雪の中 (鷹女)
16 避けがたき寒さに坐りつづけをり (たかし)
17 松とれし町の雨来て初句会 (久女)
18 初観音紅梅焼のにほひかな (茅舎)
19 真珠と化し宝石函から出られぬ 雹 (鷹女)
20 ふと羨し(とも)し日記買ひ去る少年よ (たかし)
21 炭ついで吾子の部屋に語りけり (久女)
22 雲割れて朴の冬芽に日をこぼす (茅舎)
23 何処かに死アンテナに雪触れて落つ (鷹女)
24 湯気立ちておのづからなるもつれかな (たかし)
25 わが撒いていつくしみ見る冬菜かな (久女)
26 斧は冴え立木はこれの観世音 (茅舎)
27 雪に深き足跡何を考える (鷹女)
28 プレゼント大きく軽し毛糸ならむ (たかし)
29 掃き寄する土に冬蜂這ひゐたり (久女)
30 鴨もおどろき我もおどろきぬ (茅舎)
31 鍵束を凍湖に鳴らし神楽舞 (鷹女)
2007. 2.1 地の底に在るもろもろや春を待つ (たかし)
2 節分の宵の小門をくゞりけり (久女)
3 玉霰錦木の実もうちまじへ (茅舎)
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