ひとりごと(改正教育基本法成立)
今日も体調不良の一日だった。亀みたいに、冬眠しかけているのかもしれない。ヘルマンくん(ちゃん)……あなたと暮らすのは、やはり無理かしら。
新聞を見ると、一種のショック療法で、目が覚める――というより、怒りで目が飛び出るのだが、小泉劇場が罷り通ったあのときから、独裁体制が敷かれたのも同然で、この国で何が起きようと不思議ではなくなった。
一般大衆がそれを支持したのだ。
ペットショップで見て飼いたいと思ったヘルマンくん(ちゃん)――ヒガシへルマンリクガメ――はイソップ物語の『ウサギとカメ』のモデルだともいわれているけれど、この国は賢明なカメの歩みを馬鹿にしてウサギの暴走を支持し、もうそれをとめようにもとまらないところだ。
しかも、このウサギときたら、大企業や金持ちの脳みそしか持っていないときている。ハートなんぞは、どこかに落っことしてきたようだし……。目も、ド近眼らしく、ろくに見えていないらしい。
そんなウサギの体内で、わたしは生き、こうして書いているわけか(絶句)。
教育基本法の改正は怖ろしい。
この国に生まれて老い、病み、仕事を失った人々を平気で切り捨てようとし、国をバラバラにして地方を切り捨てようとしている――つまり国というものがどんなものであるかということさえわかっていないかに見える現政権が、貴重な教育基本法を勝手に書き変えた。わたしはそんな風に捉えている。
なぜ、現行法が貴重だったかといえば、それが少なくとも国全体を、国民全体を視野に入れようとしたものだからだ。
16日付朝日新聞朝刊に、教育基本法の現行法と改正法の主な相違点が挙げてあるので、以下に引用しておきたい。
「愛国心」
現行法:記述なし
改正法:我が国と郷土を愛する態度を養う
「男女共学」
現行法:認められなければならない
改正法:記述なし
「家庭教育」
現行法:国、地方公共団体によって奨励されなければならない
改正法:保護者は、子の教育について第一義的責任を有する
「学校、家庭、地域住民の連携」
現行法:記述なし
改正法:学校、家庭、地域住民は教育における役割と責任を自覚し、相互の連携 と努力に努めるものとする
「教育行政」
現行法:不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきもの
改正法:不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの
「教育行政」に関する改正法のおかしな文章は一体、何だろう? 改正教育基本法が全体として国民の個としての自由意志を奪い、義務だけは強化しようとする危険な法律であることは間違いない。
現政権が国を、国民を愛しているというのなら、削った福祉予算を戻せ! それはこの国に生きながら困っている人々のものだ。それが愛というものだろう。現政権が国を、国民を愛しているというのなら、切り捨てようとしている地方を切り捨てるな! 地方なくしては、国民の食卓に新鮮な山の幸、海の幸がのることもないことを肝に銘じよ!
現政権のやりかたは本当に矛盾している。「防衛省法」も成立させ、防衛庁を省としたが、国の防衛力を強めるというのなら、常識からしても、第一に考えるべきは食料の自給率を如何に高めるかだろう。
地方を切り離し、疲弊させて、それが可能というのだろうか。それとも、そのうち徴兵制と一緒に農奴制でも(強行採決して)成立させするつもりか?(もう冬眠したい。。。)
法学部の学生だった頃、六法全書を買うのは無理でも、小六法だけは毎年買い替えるように教授にいわれていた。だが、買い替えなくても、基本的な法律は変わらなかったから、古いもので事足りた。
今の法学部の学生はせわしない買い替えで、大いに出費だろう。試験問題の作成だって、教授たちは苦労するのではないだろうか。法律関係の出版社だって、大変に違いない。法律は鮮度が大事、といわんばかりの現政権……狂っている。
こんなことは、普通は、革命政府以外にやりそうにないやりかただ。
(06.12.16 21:45)
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コメント
今日は。
改悪前の日本の教育基本法は、世界の教育基本法、人類の教育基本法でもあると思います。
改悪されても今なお、日本国憲法とともに多くの日本国民の胸の中に生きております。
想像力も枯渇した今回成立した政府・自民党・公明党の改悪教育基本法は彼らの命取りになるでしょう。
人間の感性、想像力、理性等を蔑ろにするものは宇宙の藻屑となって行くと思います。
投稿: hamham | 2006年12月18日 (月) 11:48
hamhamさん、こんにちは。
本当にそうですね、そうなることを祈ります。
昨日でしたか、hamhamさんのブログへお邪魔し、
力強いお言葉に勇気づけられたところでした。
ご訪問嬉しく思います、わたしもこれからもたびたび訪問させていただくことと思います。
hamhamさんのブログでは、日本で起きている政治的出来事がよく捉えられ、わかりやすく解説されていて、ありがたいです。
投稿: マダムN | 2006年12月18日 (月) 15:25