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2006年10月18日 (水)

わが国の不思議な出版事情

 現代トルコの代表的作家であるオルハン・パムク氏が12日、ノーベル文学賞に決定したと報道された。

 藤原書店の出版物でその名と作品名をたびたび見ていたわたしは、ブッククラブ会員(年会費2千円)用の葉書で、さっそくパムク氏の『わが名は紅』『雪』を注文した。

 それにしても、愕然としたのは、既に欧州各国の文学賞を受けて世界的ベストセラーになっていたという98年の『わが名は紅』、ほかに『雪』が藤原書店から上梓されているだけで、トルコで最も権威ある文学賞を受けた82年のデビュー作『ジェヴデット氏と息子たち』も、83年『静かな家』も、85年『白い城』も、90年『黒い書』も、わが国の出版社からは出ていなかったという事実だ。

 一体、わが国の出版事情はどうなっているのかと首を傾げざるをえない。ノーベル文学賞が期待されていた村上春樹の諸著書が書店の目立つ場所に溢れていたのに比べ、また何という……(絶句)。

  このことで、わが国における出版傾向、書店での扱いが如何にバランスを欠いた、問題を孕んだものであるかが露呈された。「情操」にとって、出版界は間違いなく危機的状況をつくり出している。

左サイドバーのカテゴリーに「オルハン・パムク」があります。

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