ミニチュアのピアノ&文学全集、詩集
娘がミニチュアのヴァイオリンとフルートを購入したことは前にお話ししましたが、わたしは迷っていたグランドピアノを購入しました。
茶色もあり、サイズももっと大きいものがありましたが、置き場所のことを考え、これにしました。
写真がぼやけてしまいましたが、おわかりいただけるでしょうか。ちゃんとペダルもあります(写真をクリックしてご覧ください)。
書店の係りの人もおっしゃっていましたが、この楽器シリーズは人気商品だそうで、贈り物にする人もいらっしゃるそうです。
ご覧のように、きちんと箱に入っていますし、値段もこんなもの(右の写真)です。
たとえミニチュアであっても、楽器のある暮らしっていいものですね。
ところで、音楽性と切り離せない文学作品というと、詩がその代表的なものとして思い浮かびます。
わたしは岩崎書店から昭和44年に刊行された『ジュニア版 世界の文学(全35巻)』の中の35、『世界名詩集』(山本和夫編)によって詩のすばらしさを初めて知りました。
このシリーズはジュニア向けの文学全集として、本当によく編集されたものだったと思います。娘が中学生になる頃に同じものを買ってやりたいと思い、岩崎書店に電話をしましたが、昔のもので、もうありませんとのことでした。
これと同じようないいものは、どこにもありませんでした。実家にしか。妹との共有のものでしたが、妹の子供たちが講談社の『世界の名作図書館』にいい時期に達していたことと考え合わせて、妹はそれを、わたしは岩崎書店のものをそれぞれの家に持ち帰りました。
現在では、このいずれかに匹敵するほどの児童向け、ジュニア向けのものは残念ながら出ていないようです。児童、ジュニア向けのよい文学全集が出版されるよう、文科省は力を入れるというわけにはいかないのでしょうか。
抽象的な事柄を血肉化し、生きた事例として見せてくれる教科書として、世界の名作といわれるような文学作品に勝るものはないと思います。
ただ巷で人間を眺めているだけでは、その人生まではなかなか見えてこないものです。それを知るには、先人たちが心の中までつぶさに開示して見せてくれ、渾身の力をこめて人生について語ってくれた薫り高い文学作品を読むのが一番なのではないでしょうか。
子供はそのような文学作品の中で様々な人生模様を見、恋愛の仕方を学び、理想的な生きかたを模索するでしょう。
命の尊さ――などといわれても、ぴんとこなくて当たり前なのです。よき文学作品を読めば、そのことが叩き込まれます。生きた水となって土壌に滲み込みます。逆のいいかたをすれば、そのような文学作品がよき文学作品ということなのでしょうね。
話が脱線しましたが、詩に目覚めたわたしが自分のお小遣いで買った詩集は、『世界の詩集12 世界女流名詩集』(深尾須磨子編、角川書店、昭和43年)でした。中学1年生のときでした。それはまさに大人の女性の世界の薫りでした。その中でも、格別な大人の女性の薫りに陶然とさせてくれたのがガブリエラ・ミストラルでした。
ガブリエラ・ミストラルはラテンアメリカに初めてノーベル文学賞をもたらしたチリの国民的詩人で、教育者、外交官としても知られ、「ラテンアメリカの母」といわれました。
詩集は、「女に生まれて」「恋愛と結婚」「あこがれ・孤独・別離」「自然――四季おりおりの詩」「時と永遠」「世界の苦悩――平和への祈り」というカテゴリーに分けられていますが、ミストラルの詩は一編にその全てを網羅しているような詩です。
彼女の詩については、また別の記事で書きます。
※音楽好きのあなた様に、当サイトのおすすめ記事:「イングリット・フジ子・ヘミング」
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