カテゴリー「植物あるいは動物」の189件の記事

2018年9月16日 (日)

今秋、初の秋刀魚

大分で暮らすようになってから、秋刀魚にカボスがないと物足りません。

ウィキペディア「カボス」によると、柑橘類のひとつであるカボスは、江戸時代に宗源という医者によって京都から臼杵市に伝わったという説と、大分県原産とする説とがあるようです。大分県が全国の97%を占める主産地となっているとか。

わたしは、佐賀にいたころも福岡にいたころもカボスには馴染みがありませんでした。大分に来てからは秋になると、大量のカボスをスーパーで見ますし、自家栽培のものをいただいたりもして、秋冬はいつもカボスが冷蔵庫にある状態です。

金曜日、クリニックに行った帰りにスーパーに寄り、鮮魚コーナーへ直行。トロ箱に一尾100円の塩秋刀魚がぎっしり並んでいました。

トングで一尾掴みかけたところ、尻尾のほうはガチガチにくっついてとれないのに、おなかのほうはじゅくじゅくしている感じで、薄い血溜まりができていました。どうも保存状態がよくない気がしたので、買うのを断念。

翌日、仕事帰りに別のスーパーから娘が携帯に電話をかけてきたので、綺麗な秋刀魚がないか訊くと、一尾ずつパックした綺麗な塩秋刀魚があるといいました。値段は昨日の秋刀魚の倍しましたが、それを買って来て貰いました。期待通りの綺麗な秋刀魚でした。

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魚を焼く前に、よく厚揚げを焼きますが、最近は焼き茄子にすることが多いです。秋は食べ物が美味しくって、楽しいですね。

もう少し体力がついて元気に自由に買い物に行けたらと思うのですが、娘が買い物を引き受けてくれて助かります。米などの重いものは、夫に頼みます。

夕飯は、クリニックの帰りに寄ったスーパーで買った蓮根と豚肉の炒め煮をメインにしようかな。

今日はインターポットのキラポチを全然していませんが、先に萬子媛ノートを進めようと思います。またキラポチの時間が足りなくなるかもしれませんが。

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2018年9月 5日 (水)

台風被害はありませんでしたか? バジルが豊作(レモン水の効果)

関西では台風の被害が大きかったようですが、大丈夫でしたか?

わたしは日田市(大分県)にいたころ台風被害に遭ったので、台風情報に接すると、ドキドキしてきます。『台風』という小説を書いたほど(アマゾンのKindleストアに出しています)、大きな出来事でした。

独身時代、佐賀県鹿島市に住んでいたころは秋になると台風がやってくるという感じで、小学生のころから台風に備える習慣がついていました。

雨戸を閉めるのが子供には一仕事でした。びっくりした蜘蛛が出てくるのが嫌でした。外の犬小屋で飼っている犬を玄関に入れました。庭の中――塀の側――に電柱があったので、倒れないか心配でした。

台風が過ぎると、大抵、あちこちの屋根から瓦が飛んで、田んぼや道路に落ちていました。今考えると、ずいぶん危険な話ですよね。

日田市で借りていた大きな古い家には、雨戸もシャッターもなく、不安でした。

今住んでいるマンションにも何もありませんが、ベランダ側の窓には障子がついているので障子も、その上からつけたカーテンも全て閉め、ガラスが割れたときの用心にしています。

物干しは紐とストッパーで二重に固定していますが、大型の台風のときは外して下に寝かせます。

2004年9月に日田市で台風被害に遭ったときは、家が舟を漕ぐように揺れ、風の音があまりに凄まじいので、一番ひどいときには風の音以外に何も聞こえなくなり、そうなると、考えることも難しくなりました。風が、生き物みたいに感じられました。

小説ではこう書いています。

<ここから引用>
 風圧の異常な高まりの中で、家が震え耐えていた。強弱入り乱れて吹き荒れる風の音が、母子にとって耐えがたいものになっていく。パリーンというガラス窓の割れる音がした。ひとたび静寂が戻り、ザアーッという強い雨音が聴こえる。無意識的に顔を覆い、一瞬家で起きた信じがたい出来事を拒絶した央子[ひさこ]は、はっとなって上のほうを見た。この部屋の小窓が割れたかと思ったのだ。が、そうではなかった。二階のどこかの窓が割れたらしい。ともかく、守りは破られてしまった。

割れた窓から豹のように風が躍りこんでくる音は、競演のようにうなり声をあげあう別の風たちの音に交じってしまう。動くのが危険な気がして、割れた窓を見に行くこともできず、母子は居間で寄り添っていた。すくみあがるたびに力が抜けていき、体が乾燥していく気がする。台所で、立てつけの悪い窓から容赦なく雨が吹きこみ、ポタポタと連続的な雨漏りの音がバケツを置いた以外の箇所でもしていたけれど、バケツや雑巾のある洗面所までの道のりが遠く感じられ、もうそんなものは無意味にも思われた。揺すられ、圧迫されて、老朽化した家は悲鳴をあげながらも歯を食いしばって耐えている。

今や風はゴォーゴォーと轟き、物にあたって砕け散っていた。そこかしこで物を蹴散らし、哄笑しながら宙に放り投げ、泳がし、地面に叩きつけ、なぶるようにまた浮かした。風たちは連動し、触発しあい、四方から押し寄せて、この家をつけ狙っていた。母子は、風の監視の目を逃れることも自由に息をつくことも、もはやできない。央子が一番怖かったのは、耳の中まで鋭い風の音でいっぱいになり、ものを考えることのできない瞬間が繰り返し訪れることだった。何という自然の恐ろしさ、いとわしさだろう!

 もの凄い風圧に家と共に耐えるだけで、母子が何も考えられなくなってほどなく、爆音――としか思えない音――が轟いた。家が回転するように大きく揺らいだ。
 午前十一時四十八分。このとき日田で、大分地方気象台が観測史上最大となる最大瞬間風速五○・二メートルを記録していた。
 母子の上に、バラバラバラと埃と壁土が降ってきた。

<ここまで引用>

近くの工場から大きな物体が飛んできて、家の二階部分を潰したのでした。こんなときにはヘルメットがあると助かりますよ。現在は、防災ヘルメットが家族分あります。

潰れた家は使い物にならなくなりました。一階も、台所は天井に蛇口をつけたみたいに何時間も汚水が迸り続け、その天井が全面、色鮮やかな黴で覆われました。洋室は池のようでした。でも、発見もあったのです。

<ここから引用>
破損した廊下の窓から、台風の去ったあとの光がいっぱいにそそいでいる。洗われたような青空が、砕け散ったガラス窓の向こう側にひろがっていた。優しい色調を湛えた、澄んだ、明るいその空を見ると、こちら側の無残な光景が何か非現実的な、夢の中の光景のように央子には思われてくるのだった。
<ここまで引用>

小説を読んでくれた人がここは逆なんじゃないかといいましたが、そうではありませんでした。逃避の感情とは違っていました。この発見がなければ、この小説は書かなかったかもしれません。

被害状況、工場との示談、引っ越すまでの顛末全て、台風に関することはノンフィクション的筆致で描いています。尤も、テーマは台風ではなく、家族の物語です。

話は変わりますが、バジルが三回目の収穫を迎えました。

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一回目は害虫にやられて、少ない収穫量でした。ググったところ、バダニやハモグリバエ(エカキムシ)の幼虫にやられていたようです。

娘がレモン水がいいらしいよ、と教えてくれたので、実行したところ、二回目の収穫は満足のいくものでした。

2018年8月11日 (土)
観劇のあとで入った、てんぷら専門店「えび福」。バジルの収穫。
http://elder.tea-nifty.com/blog/2018/08/post-6ccf.html

今回の三回目はもう、大満足!

プランター菜園は夫の聖域と化していたのですが、レモン水を試すことに賛成してくれ、わたしの責任(?)で面倒を見ていいことになったのです。これを機に、聖域、分けて貰おうかしら。お花、育てたくなりました。

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「Nに大感謝だな。全然違うね」といって、夫が収穫してくれたのですが、実は、このボールに入りきれませんでした。量ってみると、全部で 150g ありました。

霧吹きスプレーに入れたレモン水を早朝、万遍なくバジルに吹きつけるだけで、これほど効果があり、綺麗なバジルが収穫できるとは想像しませんでした。

家族が好きなバジルソースパスタとガパオライスは必ず作ります。久しぶりにカプレーゼも作ろうかな。

バジルソースはパンに塗ったり、ポテトと和えたりするだけでも美味しいですね。

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2018年4月21日 (土)

マリモが出てきました!

夫が、変な顔をしていうのです。「出てきた……」

「何が?」と訊くと、「マリモが」と夫。

2018年4月20日 (金)
ひどいじゃない、マリモが……
http://elder.tea-nifty.com/blog/2018/04/post-6d1d.html

夫がわたしに無断で、わたしが14年飼ってきた4個のマリモのうち1個を、熱帯魚の水槽に入れたのです。

数時間見ていても熱帯魚の住人たちはマリモに何の関心も示さなかったので、夫はそのままでも大丈夫だと思い、壜に戻さずに出勤したのだとか。帰宅後に見たとき、マリモは消え失せていました(そう見えました)。

それが何と、昨夜2人でいくら見てもなかったマリモが、水換えしているときにふと見たら、最初に置いた位置にあったというのです。

既に、夫はマリモを壜に戻していました。前の記事を書いた後、何だか疲れたので、わたしは仮眠をとっていました。夫は声をかけたらしいのですが、わたしが起きなかったので、壜に戻したとか。

水流で、わたしたちが探さなかった水草の中に転がっていたのが、また水流で元の位置に戻ったとしか考えられません。

いや、もしかしたら、コリドラスが毬代わりにしていたのかもしれませんね。不思議です、何にしても。あれほど見たのに。

でも、マリモが熱帯魚の水槽にいた証拠には、マリモの壜が生臭いのです。「お帰り、水槽の旅はどうだった?」とわたしはマリモに話しかけました。

代わりのマリモを買うようにと、夫が2,000円のアマゾンギフト券を午前中に買ってきてくれていました。代わりのものを買う気になれなかったので、まだ注文していませんでした。

ギフト券は夫に返しました。「反省しています」と夫。「二度としないでよ」とわたしは念を押しました。

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2018年4月20日 (金)

ひどいじゃない、マリモが……

ひどい。

夫がマリモを……

子供たちが高校のとき、修学旅行でマリモを買ってきた。13年ほど前にこの街に引っ越してくるときに、引っ越し作業の中で壜に入ったそれを見つけた。

茶色く変色したりはしていなかったので、別のもっと大きな壜に移して2個ずつを一緒に入れ、わたしが飼い始めた。

飼うといっても水換えするだけで、ほとんど大きさは変わらないのだが、こまめに水換えをしてきた。4個のマリモに癒されていた。

ところが、昨日水換えしようとしてふと見ると、1個なかった。

前回水換えをしたときにうっかり流してしまったのかしら、そんなはずは……と、わたしの頭の中はマリモ一色。

今朝も起きてすぐに壜を見た。娘は1個が若干大きいので、2個がくっついて1個になったんじゃないといったが、それはないと思った。1個だけ、若干大きかったのだ。

流してしまったんだ、ついにボケたんだ……と意気消沈して一日過ごし、夕方になって念のために夫に「ねえ、まさかとは思うけれど、この壜のマリモを熱帯魚の水槽に入れたりしなかった?」と尋ねた。

というのも、以前夫が「マリモを熱帯魚の水槽にいれたらどうなるかな? 入れてみようか?」といったので、「うーん、もしかしたら大きくなるかもしれないけれど、入れないで。だめになったら、取り返しがつかないじゃない。これでも、大事に飼ってるんだから」と答えたことがあったのだ。

案の定、マリモ失踪事件の犯人は夫だった。「あ、入れた」と、こともなげに夫。「何ですって、断りもなく。戻してよ、壜に」と、わたしは色をなして抗議した。夫はやはり、育つかどうかを実験してみたかったらしい。

「それがね、ないんだよ」と夫。長い水槽用のピンセットで水草を掻き分け、改めて夫が探すのを一緒に見た。確かになかった。

飼っている熱帯魚はネオンテトラ、カージナルテトラ、アフリカンランプアイ、コリドラス、エビ2種類。

マリモは、最近になって増えたエビに食べられてしまったに違いない。ネットで調べてみると、夫が飼っているヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビのどちらもコケとりの最強軍団として紹介されていた。

マリモは夫が弁償してくれるそうだが、買ってくれても、それはあのマリモとは違う。おまけに、アマゾンで見ると、500円くらいで2~3個セットが購入できるものの、送料がそれ以上に高いではないか。「対象商品¥ 2,000以上の注文で通常配送無料」の表示がないものばかり。

普段は、単品で2,000円以下の商品だと、他の商品を組み合わせて2,000円以上の購入になるように工夫して、送料がただになるサービスを利用している。そのサービスの対象外だと思うと、何だかひどく損する気分になる。夫が購入するとしても。

有形、無形の夫の無神経には傷つけられたリ、困らされたりしてきた。たぶん、お互いさまであって、夫も同じことを思っているのだろうけれど、ただ、夫は唐突に思いついて、ワンクッション置かずに行動に移すときが多々あり、小さな子供みたいだと思うことがよくある。わたしが家を空けられないと思う、大きな理由になってきた。

どこの夫もこんな風なのだろうか。いや、こうした行動パターンというのは、男女関係ないかもしれない。

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2018年3月31日 (土)

自作桜の句 一句

双の木の競ふが如き花吹雪

強い風がしきりに吹く中、二本の桜の木が豪華な花吹雪を見せてくれました。お隣のベランダでは、もしかして鳩が卵を抱えている?

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2017年12月21日 (木)

ガーデンスタッフさんのお庭で(インターポット)。ハムスターの公園デビュー。

久しぶりに、うちのアバ嬢はガーデンスタッフさんのお庭に遊びに出かけています。スタッフさんのお庭は人気で、満員であることが多いため、遊びに行けるとラッキーと思います。

どうしているだろうとソワソワして、見に行くのですが、そのたびに公園デビューという言葉を思い出します。

といっても、うちの子供たちが公園デビューしたころは、そんな言葉はまだなかったように思います。

うちのアバ嬢はシーソーで遊んでいます。

ウィキペディア「公園デビュー」※によると、公園デビューという言葉は1990年代中頃からマスコミで使われるようになったとか。(※ウィキペディアの執筆者. “公園デビュー”. ウィキペディア日本語版. 2017-03-11. https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%85%AC%E5%9C%92%E3%83%87%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC&oldid=63317885, (参照 2017-03-11). )

上の子が赤ん坊だったときに初めて出かけた駅の近くの公園――福岡空港に近い郊外に住んでいました――には、誰もいなかったように思います。

下の子の公園デビューは、転勤した筑豊の街で住んだアパートの小さな公園だったと思います。そのときも、赤ん坊の息子の側にいたのはわたしと娘だけでした。誰もいないときを選んで行ったのかもしれませんが。

子供たちをその後何度もあちこちの公園に連れて行ったせいか、初公園の記憶がはっきりしません。

変な話ですが、むしろわたしが鮮明に覚えているのは、ハムスターのクッキーの公園デビューです。

好奇心の強いハムスターだったので、公園に連れて行ったら喜ぶだろうと思ったのです。

先天的なものだったのではないかと思いますが、クッキーには右脚が途中からありませんでした。それで、動きがそれほど素早くなく、逃げてしまう心配もなかったのでした。

そのとき、アパートからほど近い、比較的大きな公園にはわたしとクッキー以外、誰もいませんでした。小学生が学校から帰る時間になると、公園は賑やかになるので、午前中だったと思います。

公園に入って、低い草のあるところに下ろすと、クッキーは瞬間的にのけぞり、心底驚いた表情をしました。恐怖の表情ではありませんでした。「おお、何て広い世界なんだ!」と、クッキーの表情は物語っていました。

そして、まるで学者のような顔つきで、草や小枝をじっと見つめたり、齧ってみたりしました。

福岡の筑豊の街で初めてのハムスターを飼い始め、引っ越した大分県の日田市でも飼い続け、そしてこの市に最後となったハムスターと一緒に引っ越してきました。

うちで飼ったハムスターは11匹です。クッキー、ココア、コーヒー、アーモンド、ミルク、レモン、メイプル、ポム、ノワール、ショコラ、フレーズ。

ポムはレモンとメイプルの子でした。ショコラとフレーズは小型のジャンガリアンハムスターです。他はゴールデンハムスターでした。

どの子もそれぞれ可愛らしく、性格も違いましたが、クッキーは明らかに他のハムスターとは違っていました。

感動の公園デビューをしたのはクッキーだけでした。他のハムスターを公園に連れて行ってもオドオドするだけだったので、逃げる心配はありませんでしたが、楽しそうには見えなかったので、公園に通ったハムスターはクッキーだけでした。わたしとお昼寝したのもクッキーだけです。

2006年に『ハムスター列伝』というエッセーを当ブログに連載するつもりでしたが、クッキーのエッセーを書いただけで中断してしまいました。

そのエッセーを以下に再掲します。

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ハムスター列伝 ①クッキー~長老の風格があった


クリスマスを数日後に控えた、ある冬の日のこと。夫と子供たちはペットショップへ出かけました。

その頃、ゴールデンハムスターが人気を集めていて、子供たちは飼いたがっていたのです。わたしは嫌でした、ネズミを飼うなんて。

子供の頃に家政婦さんから、彼女が寝ているときに足を齧られたという話を聞いて以来、ネズミは嫌でした。子供たちは「ネズミじゃないよ、ハムスターだよ」といいましたけれど。世話だって、そのうちわたしにまわってくるに決まっています。

ペットショップにいつもハムスターがいるとは限らないと聞いていたので、そのことに望みを賭け、家で待っていました。寒い日でした。やがて3人が帰ってきました。

あーあ、ハムスターが一緒に帰ってきた……とわたしはがっかりしました。娘と息子は興奮気味、夫は気の毒そうな顔をしてわたしを見、いいました。

「一匹だけ、いたんだよ。リンゴの側に、ムスッとした顔で。それでいいんですか、とペットショップのおばさんにいわれたんだけれど、せっかくだから買ってきたよ」

わたしもムスッとして、ハムスターを見ました。わあネズミ……と思いながら。でも、ネズミのような長い撓うような尻尾は見えません。ネズミの体の中で一番苦手だったのが尻尾だったので、少し気が和らぎました。

ところが次の瞬間、触ろうとした息子の指をハムスターが咬んだのです。したたかな咬みかたで、息子がハムスターを手から振り落とそうとしても、咬みついたままです。血がポタポタと落ちました。

何てケダモノが来てしまったんだろう、と思いました。今思えばハムスターは恐怖で死に物狂いだったに違いありません。どのハムスターも、ペットショップからうちに連れ帰ったばかりのときには鳴きました。

鳴くのは、そのときぐらいでした。チューチューというのは、聴いたことがありません。鳴き声はそれぞれ違いました。蝉みたいにジーというのもあれば、ゲゲッというのもありました。そして、うちにやって来た初代のハムスターは、鳴く代わりに咬みついたのでした。

そのうち、床を歩き始めたハムスターから、コトコトという音が聴こえてきました。夫が確かめてみると、右脚が途中からありませんでした。毛の中から白い丸い骨の先が見えます。

それが先天的なものか後天的なものかはわかりませんでした。が少なくとも、つい最近脚を齧りとられたようには見えませんでした。歩くのにも不自由はなさそうでした。

「あー、だからペットショップのおばさん、それでいいんですか、っていったんだ。片脚がなかったんだな、こいつには」「とり替えてきて! いいえ、返してきてよ!」「そんなことできないよ、今更」

そう、夫がいうように、返品するというわけにはいかないことはわかっていました。生き物を、いらないからといって返せるわけがありません。

そうこうするうちにハムスターの姿が見えなくなりました。慌てて捜すと、ソファの陰にいました。綿玉のようになってうずくまり、しきりに顔を洗っています。

身の周囲に10粒ほどの糞を撒き散らしており、心底驚いたような顔でわたしを見上げました。ソファの陰で心細かったのでしょうか、先ほどまでの尖った目つきとは異なる普通の目をしていました。

ハムスターとわたしは見つめ合いました。目は口ほどに物をいう、という言葉がありますけれど、本当でした。わたしたちはこのときから、切っても切れない仲となったのです。

何時間も一緒に昼寝ができたのは、クッキーと名づけられたこのハムスターとだけでした。わたしはその頃から病気で、雑事をこなす合間に暇さえあれば横になっていましたが、同じ座布団にわたしの頭とクッキーをのせて、眠りました。

どれだけ寝ても、いつも、わたしのほうが先に目覚めました。先に目覚めたクッキーが、二度寝することがあったのかもしれません。

話は戻りますが、クッキーがわが家の一員となった数日後にクリスマスがやってきました。

クリスマスケーキとスモークダックを注文した店に受け取りに行き、大皿にご馳走を飾りつけているうちに、クッキーの肉食の度合い――パーセンテージが気になってきました。

ハムスターは雑食といいますから、何パーセントかは肉食なわけです。ネズミに足を齧られたという子供の頃に聞いた家政婦さんの話やハムスターは共食いするという話が、気になって、不安で、仕方がありませんでした。

家政婦さんの足はまさか食べられかけたわけではなく、驚いたクッキーが息子を咬んだような具合だったのではないかと推測はしたものの、いや、本当のところはわからないとわたしは思うのでした。

もしネズミが家政婦さんの足をちょっといただこうとして近づいたのだとすれば、ハムスターだって……などという疑いが、空想が、ホラーじみて膨れ上がってしまうのです。

わたしはスモークダックの切れ端で実験してみることにしました。

さて、ハムスターはスモークダックの切れ端を食べたでしょうか、食べなかったでしょうか? 回答――食べませんでした。

というより食べる食べない以前の問題で、全く目に入らない様子でした。何度ハムスターの目の前に肉の切れ端を置いてやっても、通行を阻む障害物としか認識していない様子でした。

性懲りもなくハムでも試してみましたが、実験結果は同じでした。実験でおなかが空いたわたしの方が、ハムを2枚ほど、むしゃむしゃ食べました。

これは今考えれば、当たり前といえば当たり前の話でした。ハムスターが本来雑食性であっても、ペットショップで与えられていた餌は、果物と種子でした。ペットショップでの食生活が習慣化していたのでしょう。

ともかく、わたしは実験結果に胸を撫で下ろしました。もうこれで、たとえハムスターを放し飼いにしたからといって、自分や家族の身の肉を食料として齧りとられるのではないか、などという心配はしなくてもよくなったわけでした。

この初代ハムスターのクッキーを飼い始めた頃は、まだハムスターに関する本はあまり出ていませんでした。ハムスターグッズも、ほとんど見かけませんでした。それでわが家でも、周囲でも、ハムスターの飼い主は大方が試行錯誤の中で飼っていたように思います。

ペットショップのおばさんに訊いたところでは、そこで売られているハムスターはニュージーランドで交尾させて生まれた子供という話でした。クッキーはニュージーランド生まれなのでしたが、ゴールデンハムスターの原産地は、東ヨーロッパやシリアなど中近東の岩の多い沙漠だそうです。

その後、煮干、茹で卵、チーズ、茹でた鶏肉などを餌箱に入れてみましたが、いずれも手つかずのままでした。ペットショップではリンゴの側にいたという夫の話でしたが、リンゴも好みませんでした。リンゴが嫌いだったのはこのハムスターくらいで、後から飼ったハムスターは一匹残らずリンゴが好きでした。

クッキーが好きだったのは、ヒマワリの種、パンのかけら、豆腐、ハチミツでした。死ぬ前には老衰のような感じになり、消化機能の衰えが見られましたが、豆腐は最期までよく食べました。

わたしたち家族は、クッキーと2年間を共にしました。ある日の彼の様子をスケッチしてみましょう。

小雨のそば降る中、白木蓮の木にはふくよかな花が咲いています。午後3時の家々の窓は瞑目しています。春は♂にとっては悩ましい季節なのでしょう。クッキーはパンパンに張った♂の生殖器を抱いて、眠っています。あえかな、厳しい、不思議な表情をしています。

夜になると、クッキーは起床し、丹念に洗顔と毛繕いをします。ここでもクッキーの独創性は発揮されていました。後から飼ったハムスターは自分の唾で毛繕いしましたが、クッキーは違いました。

野菜についた水や給水器から滴る水のしずくを手につけ、それでよく毛を撫でつけていました。ポマードをつけるおじさんにも似た仕草は、忘れようにも忘れられません。

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2017年7月13日 (木)

おばけきゅうり。2台めのロケット、ゲット!

大きくなりすぎた、いわゆる「お化けキュウリ」を頂戴しました。

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向かって右端のキュウリが一般的な大きさのキュウリです。こんなにデカいキュウリを食べられるのだろうか、と思いましたが、キュウリ好きのわたしはさっそくいただいてみました。

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皮はちゅっとグロテスクに思えたので、ピーラーでむいてしまいました。白くふやけて見える中身。

市販のシーザードレッシングをかけていただきましたが、これはあまり美味しくありませんでした。お化けキュウリの生臭さが強調されてしまうのです。

で、わさび醤油でいただいてみたら、これは正解! 生臭さは感じられず、シャキシャキ感のない淋しさもツーンとくるわさびで忘れられるのでした。

水分たっぷりのお化けキュウリ。半分でおなかがいっぱいになり、これは主食にできる、と思ったほど。でも、水分はおなかに溜らないので、またすぐにおなかが空きました。

次はナムルにしてみようと思います。以下は過去記事で紹介した服部幸應先生の「きゅうりのナムル」のレシピです。娘はこれが大好きで、「ナムー、ナムー」と時々うるさいです。南無かと思ってしまう。

インターポット
マダムNさんの庭を見に行く

空飛ぶロケットBピンクをゲット。これはアバターが乗るロケットではなく、自分勝手に飛んで戻ってくるロケットです。

うちのアバターは、スペースライドBに乗って、後ろ向きに写っています。こんな乗り物あったらいいな、と思います。ちょっとお買い物とか、ちょっと空中散歩とかに。アバターはあれこれ乗り放題で、楽しそう。

他に、ウェルカム宇宙ウサギ・ピンク、街頭ロボ、日本国旗、浮遊物体C・ピンクなどもゲットしました。庭が狭苦しく感じるので、早く大地がほしいです。

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2017年4月18日 (火)

エビの子供が生まれた!

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夫が自室で飼っている熱帯魚(わたしはもっぱら観察役で、何か異変に気づけば報告)。現在水槽にいるのは、ネオンテトラ、アカヒレ、コリドラス、エビ。

以前からこの組み合わせが多かったのですが、比較的よく死んでしまい、なぜか1匹だけ長生きするのがいました。その1匹を主(ぬし)とわたしたちは呼んでいました。

この街に引っ越してくる前に主だったのは、長ければ10年近く生きることもあるというドジョウの仲間クーリーローチでした。

この街に引っ越してきて12年ほどになりますが、長生きしたコリドラスをいつ買ったのか、夫にもわたしにもどうしても思い出せませんでした。コリドラスの平均寿命は3年~5年ということなので、寿命を超えて長生きしたことは確かです。

そのコリドラスが死んでしまって数年、夫は熱帯魚を飼いませんでした。

今年になってまた飼い始め、購入前にこれまでの飼いかたを反省し、装置など新たに追加、ネットなどで学習していました。

まだ4ヶ月ほどですが、飼い始めに次々に死んでしまっていた以前と比較すれば、夫の学習の成果が反映して、ほぼ死なずに済んでいます。

水槽の外に飛び出て死んでしまったネオンテトラが1匹いました。原因はわかりませんでした。ネオンテトラには時々このような異常行動の起きることがあるようです。

実はもう1匹飛び出したネオンテトラがいたのですが、夫の発見が早かったために、すぐに水槽に戻すことができ、そのネオンテトラは元気に泳いで行きました。

ネオンテトラの繁殖は難しく、コリドラスには繁殖用の水槽が別に必要なようです。アカヒレは初心者にも繁殖させることができるようで、現在数匹おなかの大きいのがいます。

飼っているエビのうちヤマトヌマエビは淡水と海水の中間の水の中でしか子供を産まない種らしく、うちの水槽では繁殖は不可能。子供を産んだのは小柄のミナミヌマエビです。

生まれたばかりの見つけるのに苦労するほどに小さな子供が食べられないよう、夫が囲いを作ってやって、子供たちはその中に、また外にもいます。

残念ながら、小さすぎて、携帯ではまだうまく撮れません。何匹生まれたのかは全くもって不明。何匹無事に成長できるでしょう、不安と期待が交錯します。エビが増えすぎたら、それはそれで問題ですが。

わたしはエビの子供を最初、アカヒレの子供かと思ってしまいました。スイスイ泳ぐ姿から、オタマジャクシを連想します。見ていると、とってもかわゆい。

夫がいうには、「コーヒーを飲みながら水槽を眺めているのは最高!」だそうです。

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2017年3月13日 (月)

アバウトに植えたジャガイモの収穫。村上春樹『騎士団長殺し』の感想は中断中。

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ジャガイモを新聞紙にくるみポリ袋に入れて何か月か冷蔵庫で寝かせると美味しい――と知り、時々熟成ジャガイモを作るようになりました。

ねっとりとした熟成ジャガイモは本当に美味しい! が、それが行き過ぎて、芽が出てしまいました。食べられるぶんは食べ、捨てるしかないと思うほど盛大に芽が出てしまったジャガイモをプランターに適当に植えました。

いつが食べごろだろうと思っていましたが、「あまりに適当な植え方で、腐ったかもしれないよ」と夫がいいました。確かに葉っぱも枯れかけてきたような……。

で、掘って初収穫ということに。

一番大きいものはお店に出ていてもおかしくありませんが、それ以外は小さすぎて食べられるか心配になるほどでした。

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煮ころがしにしてみました。それが、何という美味しさだったでしょう!

ジャガイモは偉大です。小粒なものほど、美味しかったのですよ。

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1人分はたったこれだけになりましたが、今度は本格的に作ろうと夫と話しました。

ところで、このところブログが滞ってしまい、申し訳ありません。村上春樹『騎士団長殺し』の感想を書いてしまうつもりでしたが、途中で読むのが嫌になってしまい、読破できていません。

アマゾンなどのレビューを見ると、イデア、入定といった哲学用語、宗教用語として確立している言葉の無造作な使いかた、意味の書き換えに疑問を呈しているレビューはわたしの目には留まりませんでした。

しかし、中国によって政治的駆け引きに利用されてきた南京事件の描きかたに疑問を呈し、怒っているレビューは少なくないようです。

世界的作家とされる村上春樹の意識は世界的どころか、中国の思惑に媚びているとしか思えない偏りがあって、あまりにおらが村さ的です。日本の村ではなく、あちらの村であるところが、空しいですね。

これまでとは違って、素人のわたしが躍起になって村上春樹の作品に潜む問題点について書かなくとももう大丈夫という気がしています。

やはりちゃんと書いておくべきだという危機感を覚えたら、そのときに書きます。

以下の過去記事を書いたころ、春樹作品の左派的要素に触れた評論やレビューはあまり見かけず、こうした記事を書くにも勇気が要りました。4年経ち、変われば変わるものです。

以下は、アマゾンのキンドルストアで販売中の村上春樹を論じた拙電子書籍。

村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち(Collected Essays, Volume 1)

 

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2017年2月 2日 (木)

メールのお返事が遅れています。オレンジカリフラワー。

最近、複数の方々からそれぞれ異なる分野に関するメールをいただき、嬉しく思っていますが、お返事が遅れており、申し訳ありません。

ところで、昨日、オレンジ色のカリフラワーを見、思わず買ってしまいました。

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この綺麗な色を生かせるようなレシピを探さなくては。

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煮物とか和え物とかがひとしお美味しく感じられるお年ごろです(?)。今月また一つ年とると思うと……うーん。

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主婦業をサボっているわけではありませんが、夫に作ると約束したぜんざいをまだ作っていません。過日、夫と中心街に出たときに百貨店地下の「但馬屋」に寄り、とりあえず……。

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