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2018年11月15日 (木)

神秘主義エッセーブログの記事「40」を改稿しました

「マダムNの神秘主義的エッセー」の以下の記事を改稿しました。

40 ブラヴァツキーの神智学を誹謗中傷する人々 ②三浦関造の雛たちに危いまなざしを向ける人
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2015/12/28/161348

最近、この記事にウィリアム・ジェームズに関する文章を加筆し、目次を作成しました。その際に三浦先生の著書一覧を紹介するつもりが、誤って他の記事で紹介していた翻訳書一覧をそのまま持ってきてしまっていました。

それを削除し、ウィキペディアにあった著書一覧を引用させていただきました。三浦先生の著書に関する詳細は、岩間浩『綜合ヨガ創始者 三浦関造の生涯』(竜王文庫、2016)を参照していただきたいと思います。

前掲書の巻末には、『三浦先生名言集』より抜粋した文章が紹介されています。抜粋は三浦先生の著書からのもので、それをお読みになれば、著書の雰囲気が伝わってくるでしょう。

三浦関造は、明治16年(1883)に生まれ、昭和35年(1960)に亡くなりました。明治、大正、昭和を通して三浦先生の執筆活動は旺盛に続きました。

心に沁みとおってくるような、温かみのある文章は、三浦先生独特のものだと思います。今の日本人には、このような真心を吐露するような文章は書けないのではないでしょうか。先生の豊麗なオーラの光に包み込まれるような気がします。

ウィキペディア「三浦関造」の著書一覧を以下に引用しておきます。

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著書

  • 埋れし世界 神秘主義 (更新文学社 1916年)
  • 社会的の自己実現教育進化の六千年 (隆文館図書 1917年)
  • 小学教師としてのトルストイ (隆文館図書 1917年)
  • 教育文学十講 (隆文館図書 1918年)
  • 修身教授資料集成 (川島次郎共編 隆文館図書 1919年)
  • 日本道徳と最近社会思潮 (隆文館図書 1919年)
  • 新人道主義の教育 創造的宗教的社会的 (集成社 1921年)
  • 祈れる魂 (詩集 隆文館 1921年)
  • 二人の苦行者 (創作 聖書文学会 1921年)
  • 基督の誘惑 (真珠書房 1922年)
  • 親鸞 (創作 第1、2部 京文社 1922年)
  • 聖者あらたに生る (万生閣 1925年)
  • 新約聖書物語 (誠文堂 1925年)
  • 甦る受難者 (創作 誠文堂 1926年)
  • 永遠の鐘 (万生閣 1926年)
  • 石長姫 (創作 平凡社 1927年)
  • 六十万人を救ひ出した人の話 (昭陽堂書店 1927年(聖書物語文庫))
  • 聖者しづかに語る (同文社 1928年)
  • 霊性の体験と認識 日本より全人類へ (モナス 1929年、改訂版 竜王文庫 2005年)
  • 黎明の聖女 (平凡社 1929年)
  • 心霊の飛躍 超人の出現 (日東書院 1932年)
  • 日本より全人類へ 神性の顕証 (モナス 1936年)
  • 大日本ハ神国也 万邦歴史の哲学的帰結 神秘的因果法則の顕証 (神政書院 1937年)
  • 幸福への招待 ヨガ秘伝の公開 (東光書房 1953年)
  • 真理の太陽 綜合ヨガ (竜王文庫 1954年)
  • 神の化身 (竜王文庫 1960年)
  • 天性心理学 (竜王文庫 1961年 2版)
  • 人間の秘密 (竜王文庫 1962年 6版)
  • 大直感力 (竜王文庫 1962年 3版)
  • 心の大空 (詩集 改訂増補版 竜王文庫 1963年)
  • 疾病一掃の大福音 (竜王文庫 1963年)
  • 聖シャンバラ 綜合ヨガ(竜王文庫 1963年)
  • 大救世主の新時代 大救世主とヨガの関係(竜王文庫 1968年)
  • 宇宙の法則と古聖の神智(竜王文庫 1970年)
  • 帰依の統一 (竜王文庫 1972年)
  • マニ光明ヨガ (3版 竜王文庫 1974年7月)
  • 輝く神智 ヒーラー(秘教治療家)の為の秘伝 (改訂版 竜王文庫 2008年8月(綜合ヨガ))

    翻訳

  • 喜 家庭小説 (ビョルンソン 彩文館 1911年6月)
  • 世界文学としての聖書 (モールトン 教文館 1912年6月)
  • エミール 人生教育 (ルツソー 隆文館 1913年)
  • 闇を破つて ジヤンクリストフ (ロマン・ローラン 警醒社書店 1914年)
  • 生と自然 森林文学 (春秋社書店 1915年)
  • 人生 (トルストイ 玄黄社 1915年)
  • 伽陀の捧物 (タゴール 三浦関造 1915年)
  • 森林哲学生の実現 (タゴール 三浦関造 1915年)
  • ハニヤ (センキウイツチ 東文堂書店 1915年)
  • 愛の奇蹟 (クープリン 山田書店 1916年)
  • 犯罪と遺伝個性の教育 (ロムブロゾー 隆文館図書 1916年)
  • 生に徹する芸術 (カーペンター 更新文学社 1916年)
  • 科学より宗教へ (ジエームス・ダブルユー・リー 日本基督教興文協会 1917年)
  • 革命の巷より (クロポトキン 文昭堂 1918年)
  • 新エミール (ウエルズ 隆文館図書 1919年)
  • 新生の曙 (ストリンドベルヒ 天佑社 1919年)
  • 人間改造と芸術 (カーペンター 天佑社 1920年)
  • キヤドベリー伝 (Helen Alexander 日本基督教興文協会 1920年)
  • 黙示の四騎手 (ブラスコ・イバニエズ 天佑社 1921年4月)
  • 現代宗教哲学の革命 ウエルズの新神秘主義 (天佑社 1921年)
  • トルストイ童話集 (真珠書房 1922年)
  • 愛の学校 続 (マンテガッツァ 誠文堂 1927年)
  • 星化学分析 (ドウリル 竜王文庫 1962 2版)
  • 聖典沈黙の声 (ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー 改訂版 竜王文庫 1962年)
  • 至高者の歌 (竜王文庫 1962 2版)

「三浦関造」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。 2018年4月3日 14:09 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org(2018年11月15日アクセス)

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2018年11月10日 (土)

神秘主義ブログのヴァイア―と夏目漱石の記事を改稿。ユング心理学のテキストをお勉強。

少し日が経ちますが、竜王会の機関誌が入った封筒に、C・G・ユング(老松克博訳)『ゾシモスのヴィジョン ――古代ギリシアの錬金術師による夢見の指南書』(竜王文庫:竜ブックス、平成30年10月)が入っていました。

ユング派分析家で大学教授であられる老松氏が前に訳されたブラヴァツキーの著書に比べると、大学の授業で使われるテキストのような体裁に見えます。実際に授業で使われるのかもしれませんね。

ここ二日はその本を読み、感想を半分書きかけて、わたしみたいなお馬鹿が教科書に使われるかもしれない本の感想を書いていいものだろうか、とふと疑問に思いました。

で、ちょっと中断して、「マダムNの神秘主義的エッセー」の二つの記事を改稿しました。

ヨーロッパ中世の魔女裁判の抑止力となったのは神秘主義者たちでしたが、最も影響を与えたのは、オランダ生まれのヨハン・ヴァイアー(Johann Weyer,1515 - 1588)だといわれています。

彼は有名なアグリッパの弟子でした。アグリッパを御存じないかたはウィキへどうぞ。→ここ

上山安敏『魔女とキリスト教』(講談社・講談社学術文庫、1998)は秀逸な内容で、魔女裁判のことがよくわかります。ヴァイア―の人物像も浮かび上がってきますが、今日見つけたオンライン論文も参考になりました。

「J・ヴァイアー『悪魔の眩惑』 : 魔女は罪人か、病人か?」
著者 菊地 英里香
出版者 筑波大学大学院人文社会科学研究科古典古代学研究室
雑誌 古典古代学 (ISSN:18837352)
巻号頁・発行日 no.1, pp.29-51, 2009-03-31
http://hdl.handle.net/2241/110213

39 ヨハン・ヴァイアー、魔女裁判の抑止力となった暗黒時代の神秘主義者たち
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2015/12/17/064216

目次

  1. 異端審問の延長上に生まれた魔女裁判
  2. 魔女妄想の拡大に一役買った、グーテンベルクの出版革命
  3. 魔女裁判の衰退に影響を与えた、ヴァイア―の魔女懐疑論
  4. アグリッパの思想系譜に属する神秘主義者、ヴァイア―
  5. キリスト教が生んだブラックファンタシー
  6. 中世のヨーロッパに生まれた、神秘主義者の悲劇
  7. 現代の魔女は掃除機に跨る?

32 神格化された夏目漱石 (1)神仏分離政策の影
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2015/10/11/192042#f-ecc03139

目次
  1. 国民作家、夏目漱石の小説から見える明治の骨格
  2. プラグマティズムによる唯物論の影響
  3. 小説「こころ」に潜む闇 
  4. GHQの占領政策と左派好みの漱石
  5. 「こころ」のKのモデルは藤村操だろうか
  6. 神経衰弱の一因となったかもしれない、明治の文化破壊

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2018年11月 7日 (水)

「88 祐徳稲荷神社参詣記 (8)」を神秘主義エッセーブログにアップしました。了然尼について書いた本

はてなブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」を更新しました。

マダムNの神秘主義的エッセー
http://mysterious-essays.hatenablog.jp

「Google アナリティクス」のアクセス解析では、「市区町村」に新しくフランスとオーストラリアの地名が加わりましたが、上位10件のトップに来ている (not set) の割合は昨日の分の解析でも相変わらず高く、「国」ではアメリカが高い割合になっています。

必要が出てきて、以下の本を借りました。

蘇我氏 ― 古代豪族の興亡 (中公新書) 新書 – 2015/12/18
倉本 一宏  (著)

有職故実(上) (講談社学術文庫) 文庫 – 1987/8/4
石村 貞吉  (著)

有職故実(下) (講談社学術文庫) 文庫 – 1987/10/5
石村 貞吉  (著)

古代の女性官僚: 女官の出世・結婚・引退 (歴史文化ライブラリー) 単行本 – 2014/11/20
伊集院 葉子 (著)

新訂 官職要解 (講談社学術文庫) 文庫 – 1983/11
和田 英松  (著), 所 功 (著)

また、了然尼の伝承に関する論考を収録した『森銑三著作集 第9巻』(中央公論社、1971)も、つい借りてしまいました。

この有名な尼僧は、美貌のあまり入門を断られ、自らの顔を焼いて入門の許可を得ます。黄檗宗の尼僧だったということから、興味が湧きました。

慧春尼というよく似た伝承を持つ室町時代の尼僧がいて、吉川英治はエッセーで了然尼の伝承の信憑性を疑っていますが、森銑三は詳細に検証を行い、逆の結論を出しています。

この了然尼については、別の記事にします。

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10月28日ごろ評論『村上春樹と近年のノーベル…』(Kindle版)をお買い上げいただき、ありがとうございます! 

評論『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち(Collected Essays 1)』(Kindle版、ASIN:B00BV46D64)をお買い上げいただき、ありがとうございます! 

10月28日ごろ、お買い上げいただいたようです。『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち』は、79冊お買い上げいただいたことになります。

  • オーストラリア……1冊
  • ブラジル……1冊
  • カナダ……1冊
  • 日本……35冊
  • アメリカ……32冊
  • ドイツ……4冊
  • イギリス……2冊
  • メキシコ……1冊
  • イタリア……1冊
  • フランス……1冊

サンプルをダウンロードできます。

村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち(Collected Essays, Volume 1)

以下に、アマゾンに掲載中の商品説明を引用します。

商品の説明

自由な立場から書かれた本書は鋭い分析力を特徴とし、文学界のみならず日本文化そのものに警鐘を鳴らしている。
2006年5月3日から7日にかけて、著者は自身のブログで、小論「村上春樹『ノルウェイの森』の薄気味の悪さ」を公開した。その小論に加えて、近年のノーベル文学賞作家オルハン・パムク、ドリス・レッシング、ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ各人の作品に関する雑感を紹介する中で、村上春樹がノーベル文学賞作家にふさわしいだけのわが国の誇りとできる作家であるのかどうかを検証した評論を2009年5月、同人雑誌に発表。本書はそれに加筆・訂正を行ったものである。

〈目次〉
 はじめに
 Ⅰ 村上春樹現象
 Ⅱ 小論「村上春樹『ノルウェイの森』の薄気味の悪さ
 Ⅲ オルハン・パムク『わたしの名は紅』を分析する
 Ⅳ 乾いた知性、強烈な社会性――ドレス・レッシング
 Ⅴ ル・クレジオの光と風
 Ⅵ 最後に
 あとがき
 第二版あとがき 

以下はアマゾン・キンドルストアの著者ページです。拙電子著書一覧を御覧いただけます。

Amazon.co.jp: 直塚万季: 作品一覧、著書略歴
https://www.amazon.co.jp/-/e/B00BERQ7P0

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Mさん、お誕生日おめでとうございます

Mさん、お誕生日おめでとうございます

ご健康とさらなる飛躍をお祈りしております

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2018年11月 6日 (火)

ようやくアメリカの地名が一つだけ(Google アナリティクス)。創作について。

3日の記事に、始めたばかりの「Google アナリティクス」のアクセス解析のことを書きました。

「市区町村」上位10件のトップに来ている (not set) というのは何だろうと思い、ググると、「 (not set) は、Googleアナリティクスがデータを取得できないことが原因で表示される指標です」だそうです。

(not set) は、初日には全く出ていなかったのに、異常に多いなと思いつつ、「国」を見てみました。

異常にアメリカが多いように思います。

今朝、またGoogle アナリティクスを見ると、昨日の解析結果が出ていました。「市区町村」を見ると、アメリカの地名が一つだけ見つかりました。

ワイオミング州にある某郡。

カナダの地名もありました。ケベック州にある某都市。

でも、相変わらず「市区町村」では、 (not set) が高い割合でトップに来ていますし、「国」では、当ブログを日本語で発信しているわりにはアメリカが高い割合になっています。

検索ワードで見ると、当ブログは文学関係、「マダムNの神秘主義的エッセー」では神智学関係のワードが多いです。

当ブログには様々なことを書いていますが、やはり核となるのは文学であり、「マダムNの神秘主義的エッセー」の場合は神秘主義をテーマとし、わたしが最も信頼を置いているブラヴァツキーの神智学的の観点から綴るエッセーということになるので、二つのブログの趣旨に合致する検索ワードが高い割合を占めているとわかって、嬉しくなりました。

勿論、ブログに書いていることであれば、どのような検索ワードで来ていただいても歓迎ですよ。

Google アナリティクス、Google サーチコンソール、Bing Web マスターツールにのめり込んだ数日間でした。

平常業務(家事と創作)に戻ります。

このところの萬子媛ノートを整理しつつ、「マダムNの神秘主義的エッセー」にいれてしまってから、ようやく小説の執筆に入れます。

まだ一行しか書いていませんが、この一行は重みがあります。物語のスタート地点を長いこと、決めあぐねていたのでした。ここからわたしの萬子媛の物語は始まるという幕開きの大事な場面です。

第一稿は充分使えます。プロットを再構築したら、情報の取捨選択をしなければなりませんが、歴史小説って、一行書こうとするたびに情報不足が見つかるのです。

もうある程度は、執筆との同時進行でやるしかないと思っています。そのためにもノート整理は大事になってきます。歴史小説は初めての試みですし、モデルの人物像に迫ろうと思えば、時間がかかって当然ですね。

現代小説であれば、2~3月あれば100枚の小説が書けたのに、一行書くのに途方もない時間がかかりました。これを脱稿して、児童小説が書きたいなあ。でも、しっかりとした歴史小説を書き上げるまでは石に齧りついてもやり遂げる所存です、はい。

萬子媛のようなかたが日本にはいらっしゃるということを、かつての日本は萬子媛のようなかたを生む国柄であったということをすさんだ日本に、世界に知らしめたいのです。

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2018年10月24日 (水)

純文学小説『台風』(Kindle版)をKENPCでお読みいただき、ありがとうございます!

純文学小説『台風』(Kindle版、ASIN: B00BI55HV8)を10月16日、18日、19日ごろ、KENPC(Kindle Edition Normalized Page Count)でお読みいただき、ありがとうございます!

無料サンプルをダウンロードできます。
    ↓

以下はアマゾン・キンドルストアの著者ページです。管理人の電子著書一覧を御覧いただけます。

Amazon.co.jp: 直塚万季: 作品一覧、著書略歴
https://www.amazon.co.jp/-/e/B00BERQ7P0

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神秘主義エッセーブログ「44」に目次をつけ、若干改稿しました

44 ヴァージニア・ウルフの知性美と唯物主義的極点
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2016/02/04/211114

ヴァージニア・ウルフはフェミニズムの先駆者として、また「意識の流れ」という手法を用いた知性派の小説家として知られている。

少女時代に性的虐待を受けたことが原因となって精神病を発症し、自殺したことでも知られているだろう。

目次

  • フェミニズムの先駆者とされるヴァージニア・ウルフ
  • 作品に感じられる、ある制限及び限界
  • 子供時代
  • 精神病の発症、結婚、戦争
  • 悲痛な思いが伝わってくる、美しい遺書
  • キルトのような小説
  • ブルーズベーリー・グループへの参加
  • フェミニズム運動の聖典となった『自分だけの部屋』
  • 異色作『オーランドー』のモデルとなったヴィタ
  • 創作手法となった、W・ジェームズの心理学概念「意識の流れ」
  • 心霊現象研究協会の会長を務めたジェームズ
  • 唯物論的知的流れ作業の果てに倒れたウルフ

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2018年10月22日 (月)

フランス語版ウィキペディアが伝える大戦中の迫害、ペレストロイカ後のロシアで復活したブラヴァツキー

拙ブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」の「人名インデックス」を工事中ですが、時間がかかりそうなので、公開しつつ書き加えることにしました。

また、「26 ブラヴァツキーの神智学を誹謗中傷する人々 ①ブラヴァツキーとオウムをくっつける人」を一部以下のように書き直しました。「フランス語版ウィキペディア」と題していた部分です。

フランス語版ウィキペディアが伝える大戦中の迫害、ペレストロイカ後のロシアで復活したブラヴァツキー

シモーヌ・ヴェイユのウィキペディアの記事が日本語版とフランス語版ではずいぶん違っていたので、「神智学協会」をフランス語版ウィキペディアで閲覧してみた。次の写真が使われている。

Blavatsky_olcott_mavalankar_1_2

Helena Blavatsky (au centre, debout), Henry Steel Olcott (au centre, assis) et Damodar Mavalankar (3e de gauche) à un congrès de la Société de théosophie à Bombay (Mumbai) en 1881.
出典:Wikimedia Commons

同じようなことが書かれていたとしても、ブラヴァツキーを貶めようとする意図が感じられないというだけで、こんなに清々しい印象を受けるものだろうか。

神智学を誹謗中傷したゲノン(エッセー 25 「ブラヴァツキー批判の代表格ゲノンの空っぽな著作『世界の終末―現代世界の危機』 」を参照されたい)の考えも紹介されているが、冒頭に次のように書かれている。

Parmi les opposants à la théosophie moderne, René Guénon est un des plus virulents.*16

Google先生に訳していただくと、「近代神学の反対者の中でも、ルネ・ゲーノンは最も毒性の強い人のひとりです」と訳されたので、笑ってしまった。

わたしなら、「近代神智学への反対者の中でも、ルネ・ゲノンは最も辛辣な一人です」と訳すところだ。virulent(e) には「意地悪な」「とげとげしい」という意味もあり、それらも魅力的に感じられる。が、ゲノン有毒説は捨てがたい。

いや、冗談だが、ゲノンを辛辣というには、彼のブラヴァツキー批判にそれなりの論拠が必要なはずで、ゲノンにはそれがない。それにも拘らず、誹謗中傷という毒性を持ち、強い伝染性があるのは確かだ。

「Persécutions(迫害)」という項目を読むと、第二次大戦中、ドイツ、フランス、オランダ、スペインといった西欧の国々で、フリーメーソン同様、神智学協会の会員が迫害されたことがわかる。

「ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー」をロシア語版*17で閲覧してみた。ロシア語は全くわからず、辞書もないので、完全にGoogle先生に頼るしかないが、充実した内容に驚かされる。

Google先生が次のように訳された箇所に、特に興味が湧いた。

ロシアの3つの主要な図書館(RSL、NLR、BAN)によって2012年にリリースされた図書館書誌分類では、E. P. Blavatskyの思想は「ロシアの哲学」セクションに割り当てられています。宗教と宗教の哲学科のメンバーを含む哲学と宗教の分野で、多くの専門家が参加しました。モスクワ州立大学の哲学科がこの版の作成にあたりました。
    (略)
20世紀の終わりには、科学界でも、神学文献での関心が急増しました。以前は、20世紀半ばの80年代半ばに「ペレストロイカ」の始まりに至るまで、理想的な理由から、E. P. Blavatskyの作品の出版は不可能でした。例えば、1953年の百科事典辞典(The Encyclopedic Dictionary)は、Theosophyを「反動的ブルジョア隠喩の一形態」と呼んでいます。
E.P.Blavatskyの研究のなかには、ロシアの宇宙主義(N.F. Fedorov)の起源であったと主張するロシアの哲学者の研究と比較される研究者もいます。Blavatskyの教義は、ロシアの宇宙論者の理論に反映され、哲学と芸術におけるロシアの前衛に近いものでした。

Google先生の訳はもう一つのようだが、おおまかにわかるところでは、ぺレストロイカ後、ブラヴァツキーの著作の出版や研究が可能になったようだ。ブラヴァツキーの研究が一気に進むかもしれない。

何しろ、「82 18世紀のロシア思想界を魅了したバラ十字思想」で見ていったように、オンライン論文、笠間啓治「『戦争と平和』にあらわれたロシア・フリーメイスン」*18には、バラ十字思想とロシア思想界について、「中世が生んだこの形而上学的思考方法は、18世紀ロシア思想界を席巻したと言っても過言ではない。というより、まったくの無菌状態のロシアにて異常繁殖したと表現してもよいだろう」と書かれていた。

イルミナティがフリーメーソンを侵食しなければ、ロシアは暴力革命に走る代わりに、豪華絢爛な思想を花開かせたかもしれなかった。その影響は哲学的深みのあるロシア文学に見ることができるのだが、ブラヴァツキーが母国ロシアで復活したと考えると、わたしはまばゆいような喜びでいっぱいになる。

・・・・・・・

*16:「Société théosophique(神智学協会)」『フリー百科事典 ウィキペディアフランス語版』。2018年10月1日14:29 UTC、URL: http://fr.wikipedia.org

*17:「Еле́на Петро́вна Блава́тская(ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー)」『フリー百科事典 ウィキペディアロシア語版』。2018年9月19日07:33 UTC、URL: http://ru.wikipedia.org

*18:スラヴ研究(Slavic Studies), 42: 41-59,北海道大学スラブ研究センター,1995,URI: http://hdl.handle.net/2115/5233

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2018年10月15日 (月)

拙ブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」を更新しました(新しい記事2本、加筆1本)

息子が一週間のチェコ出張から帰ってきました。土産話を聴き、娘のスマホに送ってきたプラハにあるカレル橋とその下を流れるモルダウ川の写真をブログにアップする許可を得たので、その記事を書こうと思っていますが、拙ブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」を更新するのに追われています。

新しくアップしたのは次の2本。このところの萬子媛関係のノートを全部、アップしておきたいと思っています。

86 祐徳稲荷神社参詣記 (7)神社に参拝する僧侶たち。冷泉家の乞巧奠 (七夕祭)。
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2018/10/14/035744

87 祐徳稲荷神社参詣記 (8)鹿島鍋島家の御殿医
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2018/10/14/042302

それから、加筆したのは、前掲ブログの次の記事です。

26 ブラヴァツキーの神智学を誹謗中傷する人々 ①ブラヴァツキーとオウムをくっつける人
https://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2015/09/22/183629

ウィキペディア「神智学」の最新版を閲覧しました。

かなり加筆されていますが、新プラトン派、ベーメ、ブラヴァツキーといった、このテーマに関係のある重要な著作そのものを読まないという基本姿勢が変わっていず、ブラヴァツキーを貶める意図で書かれているためか(そのように読めます)、改善されたとはいえません。

信用できる情報もそうでないものも(そうでないもののほうが多い)ごっちゃに引用されているため、ますます玉石混交状態、訳のわからないものとなっています。咲き誇る花園に大量の生ごみが投棄された状態とでもいいましょうか。芳香より、悪臭がひどい……

エッセー26へのわたしの加筆は古い版(2015年9月16日 (水) 01:27 UTC)への加筆です。ライン以下の続きに、加筆したところまで、転載します。加筆したのは青字部分です。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

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