カテゴリー「文学 №2(自作関連)」の603件の記事

2017年12月11日 (月)

下調べに終わった萬子媛をモデルとした歴史小説の第二稿、しかし収穫は大きい

萬子媛をモデルとした歴史小説の第二稿は、下調べで終わった今年でした。

しかし、収穫は大きかったように思います。

現代感覚で、当時の人々の信仰心というものを考えていたときは何も見えてきませんでしたが、取材や史料漁り、また自身の神秘主義的な感性を通して見た世界は、現代感覚で描かれた歴史小説の世界とは別世界といえました。

萬子媛は文化形成に携わる専門家の家系――公家――の出ですが、当時の公家が経済的に困窮し、活躍の場のなさといった問題点を抱えていたとしても(以下の過去記事参照)、その役割の重要さや意識の高さには見るべきものがあると思います。

初の歴史小説 (39)後陽成天皇の憂鬱 ②猪熊事件の背景にある公家の境遇    
http://elder.tea-nifty.com/blog/2014/09/39-ea87.html

拙ブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」に、ノートからエッセーにまとめたものを公開しています(無造作なまとめかたではありますが)。

祐徳稲荷神社の創建者、鹿島藩主鍋島直朝公夫人萬子媛に興味のあるかたは、のぞいてみてください。

神秘主義的な捉え方を基調としたエッセーですが、わたしは宗教とは本来このようなものだと思っています。萬子媛について調べる過程で、その確信が強まりました。

45 祐徳稲荷神社参詣記 ①2012~2014年
http://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2016/02/10/210502

71 祐徳稲荷神社参詣記 ②2016年6月15日
http://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2017/06/30/172355

72 祐徳稲荷神社参詣記(複数の取材) ③2017年6月8日
http://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2017/08/06/205710

74 祐徳稲荷参詣記 ④神仏習合
http://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2017/09/18/194428

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2017年11月15日 (水)

空飛ぶ家(インターポット)。初めて作ったドリア。創作について。

インターポットで、庭に空飛ぶ家を設置してから、庭に行くたびに注意していたのですが、一向に飛ぶ気配を感じさせませんでした。

ところが今日、庭のページにアクセスして画面が出てくるときに、アバ嬢が空飛ぶ家に寝そべっているのが一瞬、見えたのです。画面がちゃんと出てきてからは、家の中にいた――と思われる――アバ嬢を窓から見ることはできませんでした。

「うーん、見間違いかな」と思った時、空飛ぶ家がグラグラ揺れ始めました。「これは!」と興奮して写真撮影の用意をし、目を凝らしていたところ、空飛ぶ家は本当に飛んだのでした。

インターポット

あまりにすばやく飛んだため、うまく写せず、向かって右上に半分しか写りませんでした。でも、飛んでいるのはわかるでしょう?

現在インターポットでは、「安芸の宮島で紅葉」イベントが開催中です。

コイコイ大鳥居、コイコイ朱廻廊、朱塗りの橋、朱塗りの展望台、岩の門など、どれもほしいのですが、全然だめです。

今日はようやく、渡り紅葉Bがゲットできました。最近ゲットしたのは他に、紅葉ごろ寝マット カエデ ピンク、庭園の滝、ポプラの木Aなどです。

落ち葉シートCを2枚ゲットしたのですが、細い川が流れているだけなので、クジラやイルカには窮屈かと。もう2枚狙うかどうかで迷っています。

ところで、昨日は娘の誕生日でした。児童文学作家アストリッド・リンドグレーンと同じ11月14日です。リンドグレーンについてはカテゴリーを設置しています。

カテゴリー「Notes:アストリッド・リンドグレーン」の14件の記事
http://elder.tea-nifty.com/blog/notes_5/index.html

夕食はどこかレストランにでも行きたいところでしたが、その日娘は月に一度の遅出で帰宅が遅くなる日でした。

で、何を作るかで迷っているうちに、娘の好きなものの中でドリアをまだ作ったことがなかったことに気づきました。娘は子供のころから今もドリアが好きです。

グラタンは時々作るのに、なぜかドリアは一度も作ったことがありませんでした。面倒な気がしたということと、レストランでいただくドリアのように上手に作る自信がなかったということがありました。

でも、比較的最近になって、電子レンジでホワイトソースを上手に作ることができるとわかったので、挑戦してみることにしました。

Img_1629_b

我ながら、美味しくできました! 娘も満足してくれました。

ホワイトソースに隠れて、ケチャップライスが見えませんね。

ケチャップライスは、ウインナーのシャウエッセン(これが香ばしいよい味を出しました)、玉ねぎ(1センチの角切り)、マッシュルームで作りました。

Img_1631_c_2

春雨スープは、チキンブイヨン、塩、しょうゆ、こしょうで調味し、油できつね色に炒めたにんにくのみじん切りを加えました。

話は変わりますが、このところ、巷間で流行っているらしい催眠術による前世療法のことが神秘主義者として気にかかり、ブラヴァツキーの著書を調べていました。

こうした問題を真摯に、適切に、また徹底して扱っている著作を、わたしはブラヴァツキーの著作以外に知りません。

彼女は古代から魔術という分野で催眠術も降霊術も行われてきたといった歴史から、催眠術と降霊術のプロセス、また人間の七重の性質といった側面に光を当てて、催眠術と降霊術の正体を解き明かし、危険性を警告しています。

神秘主義の分野を唯物主義者が叩けるだけ叩いてきたので、こうしたものの危険性について日の当たる場所で語れる人がいなくなってしまいました。

ブラヴァツキーの説明は高度な、専門的なものなので、わたしが手短に説明することは難しく、引用もほんの断片的にしかできませんでしたが、何もしないよりはましだとの思いから記事にしました。『神智学の鍵』のレビューを書くつもりの記事だったため、その紹介も兼ねたような内容になりました。これは、拙神秘主義エッセーブログのほうにもアップしたいと考えています。

萬子媛の小説の第二稿を執筆するに当たり、なかなか下調べが終わりませんが、急がずに心ゆくまで下調べをするつもりです。

萬子媛の記事にアクセスしてくださる方々がいらっしゃることに励まされています。明日からは、萬子媛に戻れると思います。

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2017年11月 7日 (火)

Мさん、お誕生日おめでとうございます!

Мさん、お誕生日おめでとうございます!

日本の文学畑における筋金入りの編集者は今や絶滅危惧種だと思われますが、Мさんはその中の貴重なお一人です。

ご自愛専一にご活躍くださいますよう、お願い申し上げます。

お父様と三枝先生がご存命だとしたら、ノーベル文学賞の変化や今の日本の文学界をどうご覧になるのか、知りたいところです。

純文学氷河期を何とか生き抜いて、Мさんに読んでいただけるような作品を仕上げたいと思っています。

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2017年10月14日 (土)

10月5日ごろ評論『村上春樹と…』(Kindle版)をお買い上げいただき、ありがとうございます! 

評論『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち(Collected Essays 1)』(Kindle版、ASIN:B00BV46D64)をお買い上げいただき、ありがとうございます! 

10月5日ごろ、お買い上げいただいたようです。

 『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち』は、これまでで72冊お買い上げいただいたことになります。

  • カナダ……1冊
  • 日本……34冊
  • アメリカ……28冊
  • ドイツ……4冊
  • イギリス……2冊
  • メキシコ……1冊
  • イタリア……1冊
  • フランス……1冊

サンプルをダウンロードできます。

村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち(Collected Essays, Volume 1)

以下に、アマゾンに掲載中の商品説明を引用します。

商品の説明

自由な立場から書かれた本書は鋭い分析力を特徴とし、文学界のみならず日本文化そのものに警鐘を鳴らしている。
2006年5月3日から7日にかけて、著者は自身のブログで、小論「村上春樹『ノルウェイの森』の薄気味の悪さ」を公開した。その小論に加えて、近年のノーベル文学賞作家オルハン・パムク、ドリス・レッシング、ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ各人の作品に関する雑感を紹介する中で、村上春樹がノーベル文学賞作家にふさわしいだけのわが国の誇りとできる作家であるのかどうかを検証した評論を2009年5月、同人雑誌に発表。本書はそれに加筆・訂正を行ったものである。

〈目次〉
 はじめに
 Ⅰ 村上春樹現象
 Ⅱ 小論「村上春樹『ノルウェイの森』の薄気味の悪さ
 Ⅲ オルハン・パムク『わたしの名は紅』を分析する
 Ⅳ 乾いた知性、強烈な社会性――ドレス・レッシング
 Ⅴ ル・クレジオの光と風
 Ⅵ 最後に
 あとがき
 第二版あとがき 

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サンプルをダウンロードできます。

結婚という不可逆的な現象
ASIN: B01E3UAZ3O


昨年出した純文学小説です。

台風 
ASIN: B00BI55HV8

台風に翻弄される家族を描いた小説です。

以下は、その他の純文学小説です。

昼下がりのカタルシス

詩人の死

直塚万季 幻想短篇集(1)

雪の二小篇 (純文学)

ここからは児童小説のご案内になります。

中編児童小説です。

田中さんちにやってきたペガサス

99円の短編児童小説です。

卵の正体

ぼくが病院で見た夢

花の女王 (児童書)

ぬけ出した木馬

マドレーヌとわたし

マドレーヌとわたし(漢字使用)

日記体児童小説です。

すみれ色の帽子

シリーズ物の第1巻です。冒険前夜の物語です。

不思議な接着剤1: 冒険前夜

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2017年8月22日 (火)

コイコイ音楽ホールをゲット! 創作は昨日から第二稿入りするも、頭を掻きむしるばかり。

インターポット

ほしかったコイコイ音楽ホールがゲットでき、嬉しい気持ちでいっぱいです。楽譜を手にパタパタお庭を散歩していたアバ嬢は、なぜかニャンコみたいにホールの屋根を歩いていました。

さて、大幅に遅れた「高校生の読書感想文におすすめの本 2017年夏・秋」をやっとアップし、昨日から花山院萬子媛をモデルとした初の歴史小説の第二稿に着手しました。

が、どう書くかで悩み、頭を掻きむしるばかりです。

祐徳博物館、黄檗宗の大本山、普明寺に取材して新しくわかったことがあるので、内容的に変えなければならない部分が出てきました。

頭掻きむしりすぎて、禿げるかも。

話が戻りますが、前掲記事で、バルザック、ゴーゴリ、ゾラ、モームといった文豪たちによる画家を主人公とした小説をおすすめするにあたり、ざっと再読したのですが、改めて思ったことは芸術は宗教の一つだということです。

ムーサイ(ミューズ)の神殿が造られていたくらいですから。

モスタファ・エル=アバディ(松本慎二訳)『古代アレクサンドリア図書館(中公新書 1007)』(中央公論社、1991年初版、1997年3版)によると、紀元前3世紀、エジプトの国際都市アレクサンドリアには研究施設ムーゼイオンと図書館があり、お互いが補い合う存在でした。

ムーゼイオンの計画はアテナイの二つの有名な哲学教育機関、プラトンのアカデメイアとアリストテレスのリセウムをモデルとしていました。

アカデメイアにはミューズの神殿があり、リセウムにもミューズの神殿があって学院は法的には宗教団体とみなされていたそうです。

ストラボンが、アレクサンドリアに設立されたムーゼイオンの責任者は国王によって任命される神官だと指摘しているとか。「主宰者たる聖職者の存在はこの組織の宗教性をよく表している」(アバディ,1997,p.72)

また前掲書にはこのように……えーと、途中でナンですが、この続きの芸術と宗教の関係を考察した記事は「神秘主義エッセーブログ」にアップすることにします。

ついでに宣伝を。ミューズがちらっと出てくる拙児童小説をKindleストアに並べています。表紙は下手なわたしの絵。もう二度と書きません!

サンプルをダウンロードできます。

     ↓

田中さんちにやってきたペガサス

以前無料キャンペーンを行ったときにダウンロードしてくださって、レビューを書いてくださったかたがありました。まるく堂様です。引用させていただきます。

2013-04-21
恐れながらのレビュー:まるく堂の電子書籍やろうぜ!
http://marukudo.hatenablog.com/entry/2013/04/21/014042

主な登場人物は田中さんちの家族です…

息子の友暁(ともあき)は、犬のペット「ロロ」を

亡くしたばかり、

お父さんは勤めていた会社がつぶれ

現在は失業中…

お母さんは病気がち…

と、この田中さんちの家族はそれぞれに

悩みを抱えているのです…

そんな中、田中さんちにやってきたのが

ペガサスの子供だったのです!

家族はペガサスを「エニフ」と呼んで、

飼うことにします。

この出会いによって、3人の人生に

少しずつ変化が現れて…というものです。

基本的な文章は、童話を思わせるような柔らかい文体です。

「子どものための純文学コレクション」ということで

読みやすいと思います。

またギリシア神話への造詣も深く、

いろいろと文中のうんちくも楽しめました。

読後もどこか心あたたまる感じを受けました。

作者様はいろいろな人生経験をされてきた方で

私がレビューするなど本当におこがましいのですが、

そういう事前知識は一切なしに読ませていただきました。

なので感想も交え、気になったと言うか要望と言うか、そういった点も少々書かせて頂きます。

一つはペガサスの「エニフ」に乗れる唯一の少年「友暁(ともあき)」のこと。

彼をもう少し活躍させて欲しかったなあと思いました。

「子どものための文学」ということなので、同じ年代で共感を持てる

彼にこそスポットライトが当たった方がいいと思いました。

また、この「ペガサスに乗れる」という要素をもう少し掘り下げても良かったかなあ、と。

どちらかというとこの作品では「お父さん」の方が主人公です。

作者様もそのつもりで書かれてると思います。

実は音楽の道へ進みたいが、

家族のため、安定のために別な道を選んだお父さんの苦悩により焦点が集まっているのです。

ただ、そうなると「ペガサスに乗れる」という

友暁の魅力的な要素が相殺しあって、

「え?主人公どっち?」とどっちつかず感も正直感じました…

あと、エニフの可愛らしい描写もあるとなおグッドだと

トラ男とヒョウ女というキャラクターが出てくるのですが、

彼らはすごくイイ!

彼らが出たときは、物語に一挙に弾みが出たように思います。なのでこの面白いキャラクターももう少し活躍して欲しかったかな、と。

と、こうだったらなあ、と言う要望を書き連ねてしまいましたが、全体的な雰囲気も良かったし読んで損はしないと思います。むしろ無料でこのクオリティーが出せるのはすばらしいですね。
(現在は無料キャンペーンが終わり、有料となっております)
私に書けと言われても死んでも無理です。

下手くそなレビューですみませんが

これにてレビュー終了です。

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2017年7月18日 (火)

息子の土産話。温まった旧交を冷やす、女友達との価値観の違い。

昨夜、フランス語圏の国に2週間出張していた息子から電話があり、長電話になった。興味深い話をいろいろと聞くことができた。

古い洋館が研修施設になっていたそうだが、近くに森があり、その森は日本の森や林といったイメージからは遠く、そう大きな森ではないのに、とても暗くて、ヨーロッパのお伽噺によく出てくる魔女でも出てきそうな感じだったとか。

魔女裁判があっていたころ、異端視された人々が森の中で秘密の集会を開く場面を本で読んだことがあったが、隠れるにはぴったりといった雰囲気だそう。

尤も、息子は森に入ったわけではなく、近くを通ったときに見た程度だったようだ。

小さな国の割には放牧地が広大で、牛の群れが無造作に点在していたとか。

森の近くの研修施設も、そこからは離れた研究団地のようなところにあるオフィスも国際色豊か、人々は友好的。

ただその国の礼儀作法で、親しい男女間、女性同士が頬を触れ合う挨拶があり(男性同志ではしない)、女性と頬をくっつけ合う挨拶では固まってしまい、それを察知した相手は次の日から握手に代えてくれたとか。

オフィスには世界中飛び回っているアフリカ出身のキャリアウーマンがいて、その人は大の日本贔屓だそうで、それは青年海外協力隊に親切にして貰ったからだという。

オフィスのある街の住人もとても親切で、フランス語しか通じないレストランで戸惑っていると、隣で食事していたお客さんが通訳を買って出てくれたそうだ。

研修の間もオフィスでも昼食はフランスパンにハム、チーズ、野菜などを挟んだサンドウィッチ。ハーブがきつくて、息子はそれが苦手だったそう。

息子がチョコレートを送ってくれるそうで、娘と楽しみにしている。

暗い森の話のところで、つい魔女裁判を連想してしまったのは、わたしが児童小説に魔女裁判にかけられる女性を登場させたいと思い、いろいろと調べてきたからだった。

そして、ヨーロッパの昔話に見られるような魔女の起源はキリスト教会に異端視されたカタリ派に求められるらしいこと、またカタリ派ではイエスとマグダラのマリアが結婚していたと教えていたらしいことを知った。

『異端カタリ派と転生』(原田武、人文書院、1991)によると、カタリ派は都市部における富裕層の知識人たちによって担われ、栄えたが、弾圧されるにつれて農村部に移り、次第に迷信化、妖術化していった。つまり、どんどん俗化を強めていき、遂には絶えたということである。

イエスとマグダラのマリアの結婚については、拙神秘主義ブログの以下の記事を参照されたい。

これも過去記事で書いたことだが、上山安敏『魔女とキリスト教』(講談社〈講談社学術文庫〉、1998年)によると、魔女裁判が異端審問の延長上に生まれたことは確かであるようだ。

フランスのように教皇庁指揮下の裁判は異端審問、世俗裁判所では魔女裁判――という風に担当が明確であった所もあれば、ドイツのように教皇庁の力が弱くて双方が入り乱れていた所もあって、地域により時代によりまちまちだったようである。

異端者という語を生み、異端審問の開始のきっかけとなったのは、カタリ派だった。カタリ派は、それだけキリスト教会を脅かす存在だったのだ。

現代であれば精神病者に分類されるような人々が訴えられたり、逆に訴えたりするケースは多かったようだ。

一貫して魔女裁判の抑止力となったのは、神秘主義者たちだった。

前掲書『魔女とキリスト教』によると、魔女裁判の衰退に最も影響を与えたのは、ヴァイアーの医学的アプローチ、魔女懐疑論だった。

ヴァイアーはパラケルスス、アグリッパの思想系譜に属する神秘主義者で、彼の師アグリッパは魔女迫害推進派から邪悪な魔術の象徴として攻撃された。

アグリッパは異端視されながら『女性の高貴』など女性賛美の文章を書き(男性優位の社会背景があった。ちなみにカタリ派は男女平等論者だったという)、パリに秘密結社をつくり、メッツ市の法律顧問となって、魔女の嫌疑のかかった老婆の救援に立った。

勿論彼自身も魔女裁判の犠牲となる危険と隣り合わせだったが、個人的に教皇から好意をもたれていたことが幸いしたという。

ヴァイアーは、メランコリーという医学概念を魔女の判定に持ち込んで、魔女は責任能力を有しないことを立証しようとした。

こうした精神病理学の発達で、魔女裁判をリードしてきたフランスの法曹界がその影響を受けるようになったことから、魔女は火炙りにされるよりは拘禁され始め、山火事のようにヨーロッパに拡がった魔女現象は次第に鎮静化したという。

旧交を温めた友人のご主人が統合失調症と診断され、大変なようだ。別の医者は別の診断を下しているという。飲み薬漬け、アル中気味だったのが、療養所に入所したことで、少なくともアルコールとの縁は断っているそうだ。

律儀に夫を支え続けている彼女は立派だ。

が、残念ながら、彼女と前述したような話はできない。

戦後の日本が、共産主義者が大勢入り込んだ進駐軍による愚民政策によって唯物主義、現世主義に大きく傾いたように、彼女の物の考えかたにはその影響が色濃く、それが現代日本における主流なのだから、目下わたしに勝ち目はない。

物心ついたときから神秘主義者であったわたしなどは、現代日本の価値観からすれば、非科学的な時代錯誤の人間と映って当然だ。一方では、これをいってはまずいのかもしれないが、わたしにはむしろ彼女のような人々のほうが古めかしい人々に映る。

高校時代に親しかった彼女に、当時のわたしは自身のほのかな前世やあの世の記憶について、話したことはなかった。話せない雰囲気を感じていたからだろうが、かくも価値観の異なる青春時代における友人関係というものが、互いにとって有意義であったかどうかは微妙なところだろう。

ただ、何にせよ、神秘主義は科学に反する立場をとっているわけではない。オーラが肉体を包んでいるように、神秘主義は科学そのものを包含し、包含する観点から正誤を考察しようとするものなのだ。

近代神智学運動の母H・P・ブラヴァツキーの著書はそのようなもので、その著書には古代から当時知られた科学者に至るまで、多くの科学者、哲学者の説が沢山出てくる。

わたしは友人ににこうした考えを押し付けようとは思わない。彼女が思った以上に現世主義者で、価値観があまりにも異なることがわかったため、高校時代にそうであったように、今後こうした方面の話はしないだろう。

彼女も、彼女のご主人も一定の落ち着きを得たようだし、頼りになる妹さんもいるようだから、元のように距離を保つほうがいいかもしれない。

もっとも、神秘主義の研究を標榜しながら出鱈目な論文を書く学者や、スピリチュアルという名の下に誤った知識を商売道具にしている者など怪しげな人々が沢山いて、神秘主義が誤解されるのも無理はない。

それでも、精神病理学を発達させたのがヴァイアーのような神秘主義者であったことから考えると、神秘主義を排除して唯物的なアプローチを続けたところで、精神医学が停滞を続けるばかりであることは想像できる。

ユングのような神秘主義に関心を持った心理学者も出たが、そのアプローチの仕方はあまりに恣意的なのではないだろうか。

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2017年7月12日 (水)

薔薇色の上着を着て、夢に現われたプードル。旧友に関する勘違い。

わたしの夢に、時々プードルが現れます。これまでのワタクシ的夢の解釈からすると、プードルは創作意欲、作品傾向を表現しているようです。

プードルが現れた夢を全て記録しているわけではないので、はっきりしませんが、これまでに5回は出てきました。

作品そのものは赤ん坊として出てくることが多いです。

賞応募に熱くなっていたころ、よく夢に赤ん坊が出てきました。電子書籍そのものは馬となって出てきます。不思議ですね。

今書きたいと思っているのは一編の評論、一編の童話、そして萬子媛をモデルとした小説の第二稿です。

アルコール中毒気味ではないかと疑っていた旧友がそうでないとわかり(さすがはナースだけあって、健康管理はしっかりできているようです)、嬉しくなって創作意欲が高まっているということはあります。

なぜそう思い込んだかというと、彼女のメールの文面がわかりづらく、勘違いしてしまったからでした。

わたしの萬子媛をモデルとした小説は難解かもしれませんが、筋の通らない書き方ではないはずです。でも、友人達のメールの文面ときたら、主語が抜けていたりして、「いつ・どこで・誰が・どうした」のかがさっぱり掴めないこともよくあります。

電話で話せば疑問の解消することが多いです。書くとなると、自分がわかっていることを相手もわかっているように錯覚して省略してしまうのですね。

萬子媛をモデルとした小説の第一稿が難しく感じられるのは、文章の長さに対して情報量が多すぎるからだと思います。

また、あの難解さはあえて史料を生かすために、そのレベルになるだけ釣り合うように頑張ろうと思った結果でもあって、試行錯誤しながらとりあえずまとめたのが第一稿でした。

あれを読破した上に、面白いといってくれた人が半分もいたことにはむしろ驚きました。

ナースの彼女も萬子媛をモデルとした小説を読んでくれましたが、さっと読むつもりが難しくて、読み進めるのと放置を何回か繰り返し、時間ができた最近になって読破してくれたとか。わからない箇所はネットで調べたりもしたそうです。

何だか宿題を課したみたいで、いやー、申し訳ない。何にしても、第二稿はもう少しわかりやすく書こうと思っています。

萬子媛に関することでわからなかったことが、祐徳稲荷神社に出かけるたびに一つ、また一つと明らかになってきたのが不思議です。

これも、郷土史家の迎昭典氏から貴重な資料のコピーを沢山提供していただかなければ、新しいことが出てきたとしても、大事な事柄とは気づかずにわたしの中を通り抜けてしまったことでしょう。

夢に出てきたプードルが萬子媛をモデルとした小説への意欲と作品傾向を表わしているのかどうかはわかりません。薔薇色の上着は何でしょう?

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2017年6月26日 (月)

6月18日ごろ、評論『気まぐれに…』(Kindle版)をお買い上げいただき、ありがとうございます!

『気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012(Collected Essays, Volume 2)』(ASIN:B00J7XY8R2)を6月18日ごろ、お買い上げいただいたようです。

ありがとうございます!

『気まぐれに……』は16冊目のお買い上げでした。

サンプルをダウンロードできます。
     ↓

気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012(Collected Essays, Volume 2)  Kindle版
直塚万季 (著)
ASIN: B00J7XY8R2

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2017年6月23日 (金)

『茜の帳』(Kindle版)のレビューを、ありがとうございます!

廃版にした拙Kindle本『茜の帳』のレビューに出合いました。

短編小説「茜の帳」は現在、アマゾンのキンドルストアに出している『直塚万季 幻想短篇集』に入っています。

レビューを書いてくださったブログ「world where it disappears」の管理人様はしっかりしたポリシーをお持ちのようで、話題が豊富、文章も綺麗で読みやすいですね。

レビューはとてもありがたく、嬉しかったので、以下に引用させていただきます。

華麗で優美な幻想小説:world where it disappears
http://chuburujapan.com/blog/?p=53843

2017/04/02

稲穂の中から一顆の澄んだ玉がまろび出たと見るや、玉は真っ白な烏となって夜空を羽ばたいた。羽ばたきながらくっきりと、玲瓏たる美童の姿と化して初冬の天地を冴え渡らせ、さらに羽ばたいてはまた純白の鳥となり、連なる樹々の彼方、綺羅星のあいだに掻き消えたのだった。わたしは透き徹りそうな心地だった。

これは幻想小説「茜の帳」とブログからの祐徳稲荷神社の萬子媛に関するエントリーの抜粋。萬子媛の小説が上梓されたら買うので村上春樹になぞ関わらず早く書き上げてほしい。

この本は2013年9月3日に無料キャペーンで買ったのだけど、今見ると引き上げられて売られてなかった。これは「直塚万季 幻想短篇集」に収めたからということでいいのかな。

マダムNのブログを読んでいると心臓とか尿道結石とか生きているのが大変そう。普段から自分の肉体を意識しているからだこその「神秘主義」なのかも。ともかくもこれは実体験に基づいている小説ということです。

幻想小説と言うとファンタジー大作を思い浮かべるけども、これは掌編なので幻視した程度。いずれ「直塚万季 幻想短篇集」も読むつもりでダウンロードはしている。

昭和初期の小説のように文章は華麗で優美。難しい言葉もあって真面目な雰囲気。ブログも真面目。

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2017年6月22日 (木)

6月15日ごろ、評論『気まぐれに…』(Kindle版)をお買い上げいただき、ありがとうございます!

『気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012(Collected Essays, Volume 2)』(ASIN:B00J7XY8R2)を6月15日ごろ、お買い上げいただいたようです。

ありがとうございます!

『気まぐれに……』は15冊目のお買い上げでした。

サンプルをダウンロードできます。
     ↓

気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012(Collected Essays, Volume 2)  Kindle版
直塚万季 (著)
ASIN: B00J7XY8R2

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