カテゴリー「アバター」の35件の記事

2018年2月10日 (土)

アバ嬢もオリンピック気分。中学数学のお勉強。神智学。

平昌冬季五輪、始まりましたね。

わたしは特に、スノーボード男子ハーフパイプに平野歩夢選手が出るのを楽しみにしています。

冬季五輪に合わせて、うちのアバ嬢にもフィギュアなんぞさせてみたくなり、神経衰弱でフィギュアスケート衣装、フィギュアスケート靴、背景:スケート場を狙ってみました。

背景はなかなかとれませんが、なぜか衣装と靴はすんなりとれました。うちのアバ嬢がほしがっているときは、すぐにとれるようです。

アバ嬢の気持ちとしては、スケートはしてみたいけれど、競技なんかに出るのは嫌、ということでしょうか。

氷上シートを2枚とり、設置。おお、滑りに来ました。

空中で回転なんてのも、やっています。いやー凄い、平昌にやらなくてはと思うほどです。

回転中。

住居問題はまだ片付いていません。不動産屋さんがいうには、大家さんに連絡がつかないのだそうです。急ぐわけではありませんが、落ち着きません。連休明けに事態が動き出すと思います。

で、予定外の出費になりそうだということから、それが今後のことを考えるきっかけとなり、条件に合いそうな仕事があれば、応募してみたいという気持ちが芽生えました。

ただ、実際に出るとなると、家族の協力が必要で、そうでなければこの計画は破綻します。

過去に検査入院したときのことを思い出すと、皺寄せが全面的に娘に行くだろうとの想像がつきます。娘が、わたしが外へ出ることに積極的でないのはそのためです。

自身の健康問題さえなければ、それほど家族に迷惑をかけることなく、若い人に負けないくらいに頑張れる自信はあるのですが、一番基本的な健康問題……。

長続きさせるためには、家にいるときになるべく体を休めることが必要で、そうなると、家族の協力がどうしても必要となってきます。

ウォーキングにさえドクターストップの出る体で、どれくらい頑張れるでしょうか。疲れると、わたしは不整脈が起き始めるのですが、この場合は心臓のポンプ機能の低下が原因なので、よくなるまで安静にして過ごす必要があります。

無視して動き続けると、不整脈がひどくなり、そうなると、眩暈がして歩くことさえ難しくなることがあり、血液の固まり(血栓)ができやすくなります。これが怖い。万一脳へ飛んだらと思うと。

還暦過ぎると、清掃スタッフあたりが一番現実的な応募かもしれません。わたしはどのような仕事でも雇われれば精一杯やります。体がついていくかどうかです。

リスクを考えると、なるべく外へ出たくありませんが、最近乳酸菌で調子がいいので、近くでK…教室のスタッフ募集があれば行ってみるかもしれません。

過去記事で誤植の多い問題集のことを書きました。新しい問題集を買いに行っていないので、まだ同じ問題集をやっています。間違いが今日もみつかりましたよ。

でも、なぜか中学数学が楽しいです。高校数学ほど難しくないからかもしれませんが、情けないことに、もうほとんど忘れてしまっています。新しく覚えるという感じでしょうか。それが楽しいのかな。問題集を開くときに、ときめきを覚えるなんて、自分でもびっくりしてしまいます。

それはゲームのようでもあり、厳正な哲学理論に触れているようでもあります。実際に数学はそうだと思うのです。

神智学の本を開くときのときめきに似ているのも、そのためでしょう。わたしには難しすぎますが、ブラヴァツキーの論文には数学や物理に関することがよくでてきます。科学者の名前も沢山。

ブラヴァツキーの論文では、数字がピタゴラス、プラトン、新プラトン学派によって用いられたところの象徴言語として出てくるのが特殊なところです。

H・P・ブラヴァツキー(田中恵美子&ジェフ・クラーク訳)『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』(神智学協会ニッポン・ロッジ、1989)では、『ジヤーンの書』から引用された象徴的な詩にそって、深遠な哲学が展開されます。

永遠の親(空間)は常に目に見えぬ彼女の衣に包まれ、七つの永遠の間、再び深い眠りに落ちていた」(ブラヴァキー,田中&クラーク訳,1989,p.239)というスタンザに七つの永遠という言葉が出てきますが、その永遠を計算法する方法があるというのですから、初っ端からびっくりさせられます。

ただ、この七つの永遠というのは、長い時代を意味するにすぎないそうです。神智学では、永遠という言葉であれ、他の言葉であれ、ムードを出すために使われることはありません。

論文のテーマを超えたことに言及されることもありません。だからわたしは繰り返し、ブラヴァツキーの次の言葉を思い出すことにしています。「これから与えられるスタンザはすべて、一太陽プララヤ後の地球惑星体系とそのまわりの目に見えるものの(宇宙)発生論だけを扱っていることを読者は覚えておかなくてはならない。普遍的コスモスの進化についての秘密の教えは与えることはできない。それはこの時代の最高の叡智の持ち主にも理解できないからである。〔略〕従って、伝えられることは、“梵の夜”が終わったあとの我々の目に見えるコスモスについてだけである」(ブラヴァキー,田中&クラーク訳,1989,プロエム(緒論)p.201)

このスタンザでいわれている七つの永遠とは「マンヴァンタラの七期の継続に相応する期間であり、総計311,040,000,000,000年となるブラフマーの100年で、マハーカルパ即ち大時代の間中に続いている。ブラフマーの1年はブラフマーの360日と同じ数の夜(チャンドラヤーナ即ち太陰年で計算すると)で構成されている。‟ブラフマーの一日”は人間の4,320,000,000年で構成されている」(ブラヴァキー,田中&クラーク訳,1989,p.240)とか。

こうした‟永遠”は最も秘密な計算によるものだそうで、その計算では本当の総計を得るためには、7のX乗でなければならないそうです。

Xは主観的即ち本当の世界の周期の性質によって様々である。また、客観的、即ち真実でない世界での最大の周期から最小の周期に至る様々の異なる周期に関係があったり、その周期を表しているすべての数は必然的に7の倍数でなければならない。これについての鍵は与えられない。そこには秘教的な計算の神秘があるからで、普通の計算のためには何の意味もない。‟7”という数は神聖な秘儀で教えられる偉大な数である”とカバラはいう。10即ちピタゴラスのデカドはすべての人間的知識の数である。1,000は10の3乗であり、従って、7,000という数もまた象徴的な意味がある。シークレット・ドクトリンでは、4という数字と数は最高の抽象界でのみ男性のシンボルである。物質の世界では、3が男性で、4が女性である。象徴が物質界での生殖のシンボルとなった時、即ち象徴学の第四段階では、3と4は縦と横となる」(ブラヴァキー,田中&クラーク訳,1989,p.240)

神智学では、パラブラフマンといわれる抽象概念だけが唯一の絶対的実在だと教わります。あとはすべてマーヤー(幻影)というわけです。主観、客観という言葉は、このような基本認識から用いられる哲学用語としての主観、客観です。

神智学徒の中には七年ごとに節目があると考え、人生設計をしているかたもいらっしゃったような……。

家計の話からパートの話、中学数学の話から神智学へと話が逸れてしまいました。

中学数学の話に戻ると、当たり前のように出てくる自然数、整数、素数ですが、それらが何であるのか説明せよといわれると、返答に窮してしまいます。そのあたりから勉強しなければなりませんでした。

老化現象のせいか、計算ミスが多いのには驚きます。K…教室でバイトしていたころ、簡単な四則演算くらいは解答を見ずに、素早く、正確に採点するように求められましたが、訓練しないと、自信ないなあ。

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2018年1月11日 (木)

アバター&インターポット雑感。空飛ぶ家での今年初飛行。

アバター&インターポットに関する最古記事は昨年の6月16日にアップした以下の記事です。

2017年6月26日 (月)
なぜかできてしまったアバターと庭
http://elder.tea-nifty.com/blog/2017/06/post-4d0b.html

この時点でなぜか樹齢が小さくはなかったので、設定だけは済ませていたのでしょうか、よくわかりません。

最古記事を見ると、このときバルザックと名付けたばかりの木はまだ小さいです。

インターポットで、なかなか上位アイテムをゲットできないこのごろ。

昨年暮れに三つも「国会議事堂A Xmas」をゲットし、池に浮かべるのによさそうな可愛らしい宝船を4艘もゲットと、アンバランスな状況です。勿論、狙っていたのは別のアイテムだったのですが、一向に当らず。

それでも、うちのアバ令嬢は結構楽しそうです。今日はこれも昨年ゲットして設置してやった空飛ぶ家で新春初飛行を行っていました。ちょうど庭に入ったときに家が揺れていたので、すかさずカメラを準備。撮影しました。

よく見ると、窓のところにピンク色のものが見えます。これはアバ嬢が被っている「ゴーグル&ニット帽ピンク」に違いありません。彼女がちゃんと中にいるんですよね。よくできています。三つ並んだ国会議事堂がわかりますか。

アバ嬢には神経衰弱で他のスキー服、スキー板、ストックもゲットしてあげたいのですが、難しいです。

魅力的なアイテムとユーザーさんたちの率直な味のあるつぶやきに惹かれて続けているのですが、ゲームにつぎ込む時間が惜しいとも思います。

ちょっとした息抜きのつもりで始めたゲームでしたが、ここにはそれなりの世界が厳然と存在していて、半端なものではありませんでした。

キラポチをすることで、ある種の連帯感が生まれ、孤独感が癒えるような癒えないような……普段、接することのできない様々な地域で暮らしていらっしゃる中高年層の方々、あるいは若い方々のつぶやきが新鮮だったり、知らなかったことを教わったり……といったメリットもあるので、しばらくは迷いながら自分にできる範囲で続けることになりそうです。

つぶやきから毎日小説をアップされている方へのブログへも行けて、感心して拝読しながらわたしも頑張らなくてはという気にさせられるのも、やめたくない理由の一つとなっています。

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2017年12月31日 (日)

恵比寿様の格好で(アバター)。息子が帰省中。オリジナルパンケーキハウス。

マダムN

年末の慌ただしさに追われているうちに、もう31日になってしまいました。

まだ終わらない年賀状。今年こそは早めにと思ったのに、雑用に気をとられているうちに、こんなことに。年賀状の文面を一人一人考えていると、楽しい気もするけれど、何だか小説を書くより疲れます。

一昨日息子が帰省し、昨日の朝、高校時代の忘年会があるということで日田市へ。今日戻るということでした。

一昨日は夕食の後で、遅くまで会社で必要な理系の英文解説文を邦訳する仕事をしていました。娘は炬燵で寝ていました。一段落ついたようだったので、ミルクティーを淹れ、昔住んだ街の話などしました。

今日は早めに買い物に行って、元旦に作る雑煮用のカツオ菜をゲットしなくては。

夕食メモになりますが、一昨日も、息子が帰省するといつもそうするように、まずサラダをお皿に山盛りにして出しました(不足していそうな野菜を沢山食べさせたい)。

レタス、玉ねぎ、トマト、キュウリ、レモン、白アスパラガス(瓶詰)、コーン(缶詰)、マッシュルーム、卵。ドレッシングはよく作る、同量のオリーブ油・しょうゆ・甘酢に辛子、塩コショウを加え、空き瓶に入れて振ります。

焼き厚揚げ。半分に切って斜め薄切りにしたミョウガ、おろしショウガをのせ、好みでしょうゆかポン酢。メインは江戸崎愛先生のレシピ「キャベツと肉だんごの煮物」。玉ねぎと麩の味噌汁。

明日は、ここ何年か好評で作っているオープンサンドのあと、息子が蕎麦アレルギーなので、年越しにゅうめんを作る予定です。

オープンサンドの参考に、よく閲覧させていただくのは、アンデルセンの「パンを楽しむレシピ」。見るからにお洒落で美味しそうなパンのレシピが公開されています。

ANDERSEN
http://www.andersen.co.jp/andersen/

素麺は、素麺にしては太く、うどんにしては細い、半田手延べ素麺が気に入って、よくアマゾンで購入します。コシがあって、厭きの来ない美味しさです。

28日、娘と中心街に出たあと、駅にあるアミュプラザの中の「オリジナルパンケーキハウス」に入りました。アメリカ・ポートランド発祥の老舗パンケーキ専門店ということです。

注文するときに、パンケーキのお値段にしては高いと思いましたが、おなかがはち切れそうにそうになったので、高いとはいえないかもしれないと思いました。

お盆に焼いたパンケーキと、他にも何かのせてお店の人がやってきました。そして、パンケーキを置き、そこへホイップバターをたっぷり塗り、レモンを絞って、粉砂糖をこれまたたっぷり。これには、「ダッチベイビー」という素敵な名前がついていました。

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とても美味しかったけれど、これは太りそうですよ。

もう一つは「オリジナルエッグベネディクト」。

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わたしたちはどちらも食べてみたかったので、半分ずついただきました。来年還暦を迎えるおばさんには重すぎて、しばらくは椅子から立ちあがれないほど満腹になりました。

でも、メニューや店内に掛けられたアメリカの古きよき時代のパンケーキハウスの写真などからアメリカンな躍動感が伝わって来た、オリジナルパンケーキハウス体験でした。

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2017年12月21日 (木)

ガーデンスタッフさんのお庭で(インターポット)。ハムスターの公園デビュー。

久しぶりに、うちのアバ嬢はガーデンスタッフさんのお庭に遊びに出かけています。スタッフさんのお庭は人気で、満員であることが多いため、遊びに行けるとラッキーと思います。

どうしているだろうとソワソワして、見に行くのですが、そのたびに公園デビューという言葉を思い出します。

といっても、うちの子供たちが公園デビューしたころは、そんな言葉はまだなかったように思います。

うちのアバ嬢はシーソーで遊んでいます。

ウィキペディア「公園デビュー」※によると、公園デビューという言葉は1990年代中頃からマスコミで使われるようになったとか。(※ウィキペディアの執筆者. “公園デビュー”. ウィキペディア日本語版. 2017-03-11. https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%85%AC%E5%9C%92%E3%83%87%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC&oldid=63317885, (参照 2017-03-11). )

上の子が赤ん坊だったときに初めて出かけた駅の近くの公園――福岡空港に近い郊外に住んでいました――には、誰もいなかったように思います。

下の子の公園デビューは、転勤した筑豊の街で住んだアパートの小さな公園だったと思います。そのときも、赤ん坊の息子の側にいたのはわたしと娘だけでした。誰もいないときを選んで行ったのかもしれませんが。

子供たちをその後何度もあちこちの公園に連れて行ったせいか、初公園の記憶がはっきりしません。

変な話ですが、むしろわたしが鮮明に覚えているのは、ハムスターのクッキーの公園デビューです。

好奇心の強いハムスターだったので、公園に連れて行ったら喜ぶだろうと思ったのです。

先天的なものだったのではないかと思いますが、クッキーには右脚が途中からありませんでした。それで、動きがそれほど素早くなく、逃げてしまう心配もなかったのでした。

そのとき、アパートからほど近い、比較的大きな公園にはわたしとクッキー以外、誰もいませんでした。小学生が学校から帰る時間になると、公園は賑やかになるので、午前中だったと思います。

公園に入って、低い草のあるところに下ろすと、クッキーは瞬間的にのけぞり、心底驚いた表情をしました。恐怖の表情ではありませんでした。「おお、何て広い世界なんだ!」と、クッキーの表情は物語っていました。

そして、まるで学者のような顔つきで、草や小枝をじっと見つめたり、齧ってみたりしました。

福岡の筑豊の街で初めてのハムスターを飼い始め、引っ越した大分県の日田市でも飼い続け、そしてこの市に最後となったハムスターと一緒に引っ越してきました。

うちで飼ったハムスターは11匹です。クッキー、ココア、コーヒー、アーモンド、ミルク、レモン、メイプル、ポム、ノワール、ショコラ、フレーズ。

ポムはレモンとメイプルの子でした。ショコラとフレーズは小型のジャンガリアンハムスターです。他はゴールデンハムスターでした。

どの子もそれぞれ可愛らしく、性格も違いましたが、クッキーは明らかに他のハムスターとは違っていました。

感動の公園デビューをしたのはクッキーだけでした。他のハムスターを公園に連れて行ってもオドオドするだけだったので、逃げる心配はありませんでしたが、楽しそうには見えなかったので、公園に通ったハムスターはクッキーだけでした。わたしとお昼寝したのもクッキーだけです。

2006年に『ハムスター列伝』というエッセーを当ブログに連載するつもりでしたが、クッキーのエッセーを書いただけで中断してしまいました。

そのエッセーを以下に再掲します。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

ハムスター列伝 ①クッキー~長老の風格があった


クリスマスを数日後に控えた、ある冬の日のこと。夫と子供たちはペットショップへ出かけました。

その頃、ゴールデンハムスターが人気を集めていて、子供たちは飼いたがっていたのです。わたしは嫌でした、ネズミを飼うなんて。

子供の頃に家政婦さんから、彼女が寝ているときに足を齧られたという話を聞いて以来、ネズミは嫌でした。子供たちは「ネズミじゃないよ、ハムスターだよ」といいましたけれど。世話だって、そのうちわたしにまわってくるに決まっています。

ペットショップにいつもハムスターがいるとは限らないと聞いていたので、そのことに望みを賭け、家で待っていました。寒い日でした。やがて3人が帰ってきました。

あーあ、ハムスターが一緒に帰ってきた……とわたしはがっかりしました。娘と息子は興奮気味、夫は気の毒そうな顔をしてわたしを見、いいました。

「一匹だけ、いたんだよ。リンゴの側に、ムスッとした顔で。それでいいんですか、とペットショップのおばさんにいわれたんだけれど、せっかくだから買ってきたよ」

わたしもムスッとして、ハムスターを見ました。わあネズミ……と思いながら。でも、ネズミのような長い撓うような尻尾は見えません。ネズミの体の中で一番苦手だったのが尻尾だったので、少し気が和らぎました。

ところが次の瞬間、触ろうとした息子の指をハムスターが咬んだのです。したたかな咬みかたで、息子がハムスターを手から振り落とそうとしても、咬みついたままです。血がポタポタと落ちました。

何てケダモノが来てしまったんだろう、と思いました。今思えばハムスターは恐怖で死に物狂いだったに違いありません。どのハムスターも、ペットショップからうちに連れ帰ったばかりのときには鳴きました。

鳴くのは、そのときぐらいでした。チューチューというのは、聴いたことがありません。鳴き声はそれぞれ違いました。蝉みたいにジーというのもあれば、ゲゲッというのもありました。そして、うちにやって来た初代のハムスターは、鳴く代わりに咬みついたのでした。

そのうち、床を歩き始めたハムスターから、コトコトという音が聴こえてきました。夫が確かめてみると、右脚が途中からありませんでした。毛の中から白い丸い骨の先が見えます。

それが先天的なものか後天的なものかはわかりませんでした。が少なくとも、つい最近脚を齧りとられたようには見えませんでした。歩くのにも不自由はなさそうでした。

「あー、だからペットショップのおばさん、それでいいんですか、っていったんだ。片脚がなかったんだな、こいつには」「とり替えてきて! いいえ、返してきてよ!」「そんなことできないよ、今更」

そう、夫がいうように、返品するというわけにはいかないことはわかっていました。生き物を、いらないからといって返せるわけがありません。

そうこうするうちにハムスターの姿が見えなくなりました。慌てて捜すと、ソファの陰にいました。綿玉のようになってうずくまり、しきりに顔を洗っています。

身の周囲に10粒ほどの糞を撒き散らしており、心底驚いたような顔でわたしを見上げました。ソファの陰で心細かったのでしょうか、先ほどまでの尖った目つきとは異なる普通の目をしていました。

ハムスターとわたしは見つめ合いました。目は口ほどに物をいう、という言葉がありますけれど、本当でした。わたしたちはこのときから、切っても切れない仲となったのです。

何時間も一緒に昼寝ができたのは、クッキーと名づけられたこのハムスターとだけでした。わたしはその頃から病気で、雑事をこなす合間に暇さえあれば横になっていましたが、同じ座布団にわたしの頭とクッキーをのせて、眠りました。

どれだけ寝ても、いつも、わたしのほうが先に目覚めました。先に目覚めたクッキーが、二度寝することがあったのかもしれません。

話は戻りますが、クッキーがわが家の一員となった数日後にクリスマスがやってきました。

クリスマスケーキとスモークダックを注文した店に受け取りに行き、大皿にご馳走を飾りつけているうちに、クッキーの肉食の度合い――パーセンテージが気になってきました。

ハムスターは雑食といいますから、何パーセントかは肉食なわけです。ネズミに足を齧られたという子供の頃に聞いた家政婦さんの話やハムスターは共食いするという話が、気になって、不安で、仕方がありませんでした。

家政婦さんの足はまさか食べられかけたわけではなく、驚いたクッキーが息子を咬んだような具合だったのではないかと推測はしたものの、いや、本当のところはわからないとわたしは思うのでした。

もしネズミが家政婦さんの足をちょっといただこうとして近づいたのだとすれば、ハムスターだって……などという疑いが、空想が、ホラーじみて膨れ上がってしまうのです。

わたしはスモークダックの切れ端で実験してみることにしました。

さて、ハムスターはスモークダックの切れ端を食べたでしょうか、食べなかったでしょうか? 回答――食べませんでした。

というより食べる食べない以前の問題で、全く目に入らない様子でした。何度ハムスターの目の前に肉の切れ端を置いてやっても、通行を阻む障害物としか認識していない様子でした。

性懲りもなくハムでも試してみましたが、実験結果は同じでした。実験でおなかが空いたわたしの方が、ハムを2枚ほど、むしゃむしゃ食べました。

これは今考えれば、当たり前といえば当たり前の話でした。ハムスターが本来雑食性であっても、ペットショップで与えられていた餌は、果物と種子でした。ペットショップでの食生活が習慣化していたのでしょう。

ともかく、わたしは実験結果に胸を撫で下ろしました。もうこれで、たとえハムスターを放し飼いにしたからといって、自分や家族の身の肉を食料として齧りとられるのではないか、などという心配はしなくてもよくなったわけでした。

この初代ハムスターのクッキーを飼い始めた頃は、まだハムスターに関する本はあまり出ていませんでした。ハムスターグッズも、ほとんど見かけませんでした。それでわが家でも、周囲でも、ハムスターの飼い主は大方が試行錯誤の中で飼っていたように思います。

ペットショップのおばさんに訊いたところでは、そこで売られているハムスターはニュージーランドで交尾させて生まれた子供という話でした。クッキーはニュージーランド生まれなのでしたが、ゴールデンハムスターの原産地は、東ヨーロッパやシリアなど中近東の岩の多い沙漠だそうです。

その後、煮干、茹で卵、チーズ、茹でた鶏肉などを餌箱に入れてみましたが、いずれも手つかずのままでした。ペットショップではリンゴの側にいたという夫の話でしたが、リンゴも好みませんでした。リンゴが嫌いだったのはこのハムスターくらいで、後から飼ったハムスターは一匹残らずリンゴが好きでした。

クッキーが好きだったのは、ヒマワリの種、パンのかけら、豆腐、ハチミツでした。死ぬ前には老衰のような感じになり、消化機能の衰えが見られましたが、豆腐は最期までよく食べました。

わたしたち家族は、クッキーと2年間を共にしました。ある日の彼の様子をスケッチしてみましょう。

小雨のそば降る中、白木蓮の木にはふくよかな花が咲いています。午後3時の家々の窓は瞑目しています。春は♂にとっては悩ましい季節なのでしょう。クッキーはパンパンに張った♂の生殖器を抱いて、眠っています。あえかな、厳しい、不思議な表情をしています。

夜になると、クッキーは起床し、丹念に洗顔と毛繕いをします。ここでもクッキーの独創性は発揮されていました。後から飼ったハムスターは自分の唾で毛繕いしましたが、クッキーは違いました。

野菜についた水や給水器から滴る水のしずくを手につけ、それでよく毛を撫でつけていました。ポマードをつけるおじさんにも似た仕草は、忘れようにも忘れられません。

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2017年12月14日 (木)

ようやくグランドピアノが当たりました、17回目で。(アバター)

マダムN

アバターのお部屋の話ですが、ようやくグランドピアノ(ピアノ黒)が当たりました。

グランドピアノが置かれているお部屋を見ると、「わあいいなあ、わたしも今夜こそ」とスターを集めてチャレンジしてきたものの、一向に当たらず。

お庭にハープを設置しているため、うちのアバ嬢はハープがすっかり好きになり、ピアノには興味が持てないのだろうと思いました。

で、「アバちゃん、ピアノもいいものよ。音楽好きのアバちゃんなら、ハープと同じくらい、ピアノも好きになると思う。今夜はピアノをとりに行こうか?」と説得しつつチャレンジしたところ、1台あったハープが2台になってしまいました。

「うう、結構頑固な子だわね」と呆れつつ、この頑固さは自分に似たのだろうと思いました。

『音楽部屋袋』は14日までです。午前0時を過ぎ、600スターたまったので、「この箱はこれが最後になるだろうな。これまで当たらなかったんだから、たぶんだめね。まあいいや……」と、投げやりな気持ちで「合成する」をクリック。

何と、最後のチャレンジで当たりました。うちのアバ嬢も、ついにピアノを弾いてみたくなったのでしょう。さっそく、お部屋に設置してやりました。

戦歴を披露すると、『音楽部屋袋』でゲットしたのはピアノ黒1、グランドハープ2、ピアノスツール3、譜面台背向1、譜面台3、シャープ3、二分音符1、八分音符高音2、十六分音譜1……17回目でゲットという結果でした。

早くも舞台に立った――気が早すぎる――アバ嬢に手袋付きのドレスを着せてしまいました。ピアノを弾くときには外すのかどうかは、アバ嬢のみぞ知る。

ところで、この文章を書きながら、手袋は外す、脱ぐ、取るのどれが正しいのだろうと思って調べてみましたが、わかりませんでした(どれも間違いではなさそうですね)。

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2017年11月25日 (土)

コイコイフェリーをゲット!(インターポット)。保守論客による討論会。

コイコイフェリーをゲットしました。

時々アバターが乗船するということでしたが、一向に乗船する気配が見られませんでした。ようやく今夜、乗船しているアバ嬢を目撃したので、激写。

創作のほうは現在、萬子媛をモデルとした小説の第二稿の下調べ関連で、新古今和歌集を部分的に精読しているところです。

ところで、気になる北朝鮮情勢ですが、その北朝鮮に影響のある中国の北京で、先月の10月18日から10月24日まで、5年に一度の中国共産党大会が開催されましたね。

そして、その翌日の25日に開催された共産党の中央委員会総会で、習近平国家主席を含む新しい最高指導部7人が選出されました。

それで中国はどう変わるのか、テレビを観ていてもよくわからなかったので、すぐに動画を検索しましたが、そのときは情報分析に役立つような動画をうまく見つけられませんでした。

今日になって再度検索し、チャンネル桜の動画「中国共産党大会終了!緊迫する東アジアと世界」を見つけ、視聴しました。動画のアドレスは以下。

https://youtu.be/4wJc3Mb5dGU

パネリストは河添恵子(ノンフィクション作家)、田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員)、野口裕之(産経新聞政治部専門委員)、坂東忠信(元警視庁通訳捜査官・外国人犯罪防犯講師)、ペマ・ギャルポ(拓殖大学国際日本文化研究所教授・チベット文化研究所名誉所長)、宮崎正弘(作家・評論家)、用田和仁(元陸上自衛隊西部方面総監 陸将)、司会は水島総――と動画の説明にあります。

保守の論客による討論会なのだから、本来はNHKなどで行われても不思議ではないはずですが、左派カラーに染まったメディアに現状ではそれは望めないようです。左派の意見だけ聴いていたのでは情報が偏ってしまい、不安になります。

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2017年11月15日 (水)

空飛ぶ家(インターポット)。初めて作ったドリア。創作について。

インターポットで、庭に空飛ぶ家を設置してから、庭に行くたびに注意していたのですが、一向に飛ぶ気配を感じさせませんでした。

ところが今日、庭のページにアクセスして画面が出てくるときに、アバ嬢が空飛ぶ家に寝そべっているのが一瞬、見えたのです。画面がちゃんと出てきてからは、家の中にいた――と思われる――アバ嬢を窓から見ることはできませんでした。

「うーん、見間違いかな」と思った時、空飛ぶ家がグラグラ揺れ始めました。「これは!」と興奮して写真撮影の用意をし、目を凝らしていたところ、空飛ぶ家は本当に飛んだのでした。

インターポット

あまりにすばやく飛んだため、うまく写せず、向かって右上に半分しか写りませんでした。でも、飛んでいるのはわかるでしょう?

現在インターポットでは、「安芸の宮島で紅葉」イベントが開催中です。

コイコイ大鳥居、コイコイ朱廻廊、朱塗りの橋、朱塗りの展望台、岩の門など、どれもほしいのですが、全然だめです。

今日はようやく、渡り紅葉Bがゲットできました。最近ゲットしたのは他に、紅葉ごろ寝マット カエデ ピンク、庭園の滝、ポプラの木Aなどです。

落ち葉シートCを2枚ゲットしたのですが、細い川が流れているだけなので、クジラやイルカには窮屈かと。もう2枚狙うかどうかで迷っています。

ところで、昨日は娘の誕生日でした。児童文学作家アストリッド・リンドグレーンと同じ11月14日です。リンドグレーンについてはカテゴリーを設置しています。

カテゴリー「Notes:アストリッド・リンドグレーン」の14件の記事
http://elder.tea-nifty.com/blog/notes_5/index.html

夕食はどこかレストランにでも行きたいところでしたが、その日娘は月に一度の遅出で帰宅が遅くなる日でした。

で、何を作るかで迷っているうちに、娘の好きなものの中でドリアをまだ作ったことがなかったことに気づきました。娘は子供のころから今もドリアが好きです。

グラタンは時々作るのに、なぜかドリアは一度も作ったことがありませんでした。面倒な気がしたということと、レストランでいただくドリアのように上手に作る自信がなかったということがありました。

でも、比較的最近になって、電子レンジでホワイトソースを上手に作ることができるとわかったので、挑戦してみることにしました。

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我ながら、美味しくできました! 娘も満足してくれました。

ホワイトソースに隠れて、ケチャップライスが見えませんね。

ケチャップライスは、ウインナーのシャウエッセン(これが香ばしいよい味を出しました)、玉ねぎ(1センチの角切り)、マッシュルームで作りました。

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春雨スープは、チキンブイヨン、塩、しょうゆ、こしょうで調味し、油できつね色に炒めたにんにくのみじん切りを加えました。

話は変わりますが、このところ、巷間で流行っているらしい催眠術による前世療法のことが神秘主義者として気にかかり、ブラヴァツキーの著書を調べていました。

こうした問題を真摯に、適切に、また徹底して扱っている著作を、わたしはブラヴァツキーの著作以外に知りません。

彼女は古代から魔術という分野で催眠術も降霊術も行われてきたといった歴史から、催眠術と降霊術のプロセス、また人間の七重の性質といった側面に光を当てて、催眠術と降霊術の正体を解き明かし、危険性を警告しています。

神秘主義の分野を唯物主義者が叩けるだけ叩いてきたので、こうしたものの危険性について日の当たる場所で語れる人がいなくなってしまいました。

ブラヴァツキーの説明は高度な、専門的なものなので、わたしが手短に説明することは難しく、引用もほんの断片的にしかできませんでしたが、何もしないよりはましだとの思いから記事にしました。『神智学の鍵』のレビューを書くつもりの記事だったため、その紹介も兼ねたような内容になりました。これは、拙神秘主義エッセーブログのほうにもアップしたいと考えています。

萬子媛の小説の第二稿を執筆するに当たり、なかなか下調べが終わりませんが、急がずに心ゆくまで下調べをするつもりです。

萬子媛の記事にアクセスしてくださる方々がいらっしゃることに励まされています。明日からは、萬子媛に戻れると思います。

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2017年10月30日 (月)

少しイメージチェンジ(アバター&インターポット)

ようやく自分が自分に課した宿題を一つだけ片づけました。ブラヴァツキーの著作のレビューです。次の記事にアップします。

その宿題に時間をとられたので(でもブラヴァツキーの本を読むのは、難解でも楽しい)、キラポチを今日中にできるかどうか。

アバターのドレス、ティアラ、帽子、魔法の杖を神経衰弱でゲットしたので、うちのアバ嬢のお着替えをしました。

神経衰弱は始めた当初のお試でしただけだったのですが、一度めくったカードは透かして見えると知り、それならわたしにもできると思い、チャレンジしたのでした。

暴走ネコがよく出てきて、ゲットできないことのほうが多いのですが。ましてや望むものをゲットするとなると、わたしには至難の技です。

マダムN

今日、うちのアバ嬢はアバタースタッフさんのお庭に遊びに行きました。

魔法の杖を持っていかせたら、それをしきりに使って、黄色やピンクの光を出していました。お庭で知り合ったアバターたちに、杖のことを教えていたようですよ(そう見えるのです)。

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2017年10月26日 (木)

コイコイハロウィンパレード 魔女、ゲット! 宿題溜まってます。

コイコイハロウィンパレード 魔女をゲットしました!

わかりづらいと思いますが、魔女は向かって左端に位置しています。

最近ゲットしたのは他に、コイコイハロウィンがーがーちゃん(3個で完成)、、ハロウィン遊園地ラジオなどです。この画像でアバ嬢は、ガラスの靴の滑り台を滑っているところです。

箒に乗った魔女が子ヤギ、メガがーがーちゃんとパレードするところを見るたびに、「あ、カタリ派の末裔が通る……」と思います。

なぜそう思うかは、以下のカテゴリーを参照していただくと、わかります。まあ興味があるかたは。

宿題が溜まっています。萬子媛のノートを整理し、⑤として神秘主義的エッセーブログに入れておきたいと思っています。

紹介したいレシピもあり、息子のヨーロッパ土産のお菓子の写真もまだアップしていませんでした。

話は神秘主義の話題に変わりますが、H・P・ブラヴァツキー(アニー・ベサント編、加藤大典訳)『シークレット・ドクトリン 第三巻(上)――科学・宗教・哲学の統合――』(文芸社、2016)は、未完のまま終わった『シークレット・ドクトリン』をアニー・ベサントが再編し刊行したものだそうです。

まさに幻の第三巻で、その上巻に出合えた喜びには大きなものがありました。第三巻(下)の上梓も心待ちにしているところです。

ブラヴァツキーの著作はひじょうに高度で難解、そしてとても格調高いので、翻訳してくださっている方々のご苦労を思うと……その上、古代文字や数式、図式などが含まれており、印刷しにくいものがあります。これを上梓するとなると、本当に大変だろうと思います。

『シークレット・ドクトリン』第一巻を、わたしはH・P・ブラヴァツキー(田中恵美子&ジェフ・クラーク訳)『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』(神智学協会ニッポン・ロッジ、1989)で読みました。

第二巻の人類発生論の翻訳が、竜王会と神智学協会ニッポン・ロッジ双方の機関誌で連載されており、11月ごろに竜王文庫から人類発生論の上巻が上梓される予定だとのことで、楽しみにしています。

で、その本はまだ出ていないかアマゾンに確認に行ったところ、前掲既刊のシークレット・ドクトリン第三巻(上)にひどいレビューが書かれていました。

その人はブラヴァツキーの諸著に悪質なレビューをして回っているようです。アマゾン宛に、悪質なレビューをした人に対して警告を行っていただけないか、メールしました。

現時点ではまだ、それに対して善処されてはいませんので、とりあえずシークレット・ドクトリン第三巻(上)にわたしもレビューを書こうと思い、再読していたら、夢中になってしまい、家事の合間に耽読していました。

耽読できる部分があちこちに出てきたということは、それだけわたしの理解が進んだということだろうと考えています。

ただ、再読といっても難解なので、ざっと目を通してあちこちわかる部分から読んでいるといった状況です。

内容が高度なので、ちゃんとしたレビューを書くにも難しく感じますが、あのひどいレビューだけしかついていないのはあんまりだと思うので、書いておきたいのです。

宿題が片付くころには、新しい宿題がいくつも出てきているはずです。

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2017年10月22日 (日)

「歴史短編1のために #31」に追加(メモ)。インターポット・アバター。

ノート31に加筆すべきだが、選挙に行き、そのまま家族で出かけるため、今日は時間がとれそうにない。追加したいことをざっとメモしておこう。

息子が送ってきてくれたお菓子の写真もアップしたい(ドイツのベルリンに出張だったのだが、お菓子はフィンランド空港で買ったとのこと。フィンランド航空を利用したため、フィンランドで乗り継ぎがあったとか)

今日はインターポットのキラポチできないかも。間に合わせたいのだけれど……何だかキラポチが家事の一つみたいになってしまった。小説をアップしておられるかたがあったり(リンクからブログにお邪魔して拝読している)、面白いつぶやきに出合ったりもし、勿論日々変化する庭や部屋を鑑賞することも結構楽しいのだ。

以下、メモ。

井上敏幸・中尾友香梨『文人大名鍋島直條の詩箋巻』(佐賀大学地域歴史文化センター、2014)によると、梅嶺、鳳岡、竹洞は直條にとって、黄檗禅、漢文学、漢詩文の師であったらしい。また次のように書かれている。

「直條の十五歳という年は、鹿島藩第四代藩主となることが決定し、人生の方向が定められた年であったと同時に、和歌・漢詩文・禅の道に邁進する文人大名の出発点であったことが確認できるのである。」

この引用はオンライン論文からだが、前に本を図書館から借りた。再度借りて熟読したい。

前掲書によると、兄格峰も、弟直條も度々大病にかかったという。弟以上に病弱だった兄は直朝の後継者(鹿島藩主)とはならず弟に譲り、自身は黄檗禅にあこがれ、仏道へ身を投ずることとなった。

直朝の息子たちは和歌・漢詩文・禅を好んだが、そこには萬子媛の大きな影響があったのではないかと思われる。そのこころざしは如何にも純粋であり、そのような清浄、自由な学術的雰囲気が萬子媛によって醸成されていたものと見ることができよう。

萬子媛がおなかを痛めた2人の子供はいずれも病死。義理の子供たちも病弱だったとあって、萬子媛は大変だっただろう。

高齢出産や長命だったことからして、萬子媛のほうは生涯を通じて強壮な人だったのかと思っていたのだが、『祐徳開山瑞顔大師行業記』の記述によると、萬子媛自身も出家するまでは病弱だったようだ。特に子供たちを亡くしたあとの病気。『祐徳開山瑞顔大師行業記』から引用しておきたい。

後鳥羽院歌壇で活躍した3人の女性歌人――式子内親王、宮内卿、俊成卿女についてもう少し本から引用し、加筆しておきたい。

夭折歌人・宮内卿の透明感のある明晰な歌を読んでいると、わたしが詩人と呼んでいた亡くなった女友達の詩を連想する。

健保元年二月七日、四十三歳の俊成卿女は、出家して天王寺に参籠[さんろう]した(『明月記』)。けれどもこれは遁世の出家ではなく、夫通具への別れと独立の宣言であった(森本元子)。中世においては、夫存命中の妻の自由出家は婚姻の解消を意味し、出家によって世俗女性を縛る制約から放たれ、自由な立場を手に入れた。俊成卿女の出家はまさにこれにあたるものであろう。(田渕,2014,p202)

この文章の引用のあと、「萬子媛の場合も、夫存命中の出家であった。息子の急死がきっかけだったのだろうが、俊成卿女の出家のような意味合いも含まれていたのかもしれない」とわたしは書いたが、萬子媛の入った祐徳院が鹿島藩主・直條の経済的援助に頼っていたことは間違いない。

しかし、出家によって、どうやら重荷だったらしい親戚づき合い(『祐徳開山…』から引用)からは解放されただろうし、精神的な自由を手に入れて、自分の望む生きかたができたことには大きな意義があっただろう。

とはいえ、死後も大衆に仕えるという千手観音さまのような、わたしのような凡人にはとても考えられない険しい道を選択なさったわけだ……

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