« お正月のごはんメモ 2019 | トップページ | 悪質な自費出版系ビジネス (3)商業出版と自費出版の違いが呑み込めていない従姉/創作予定 »

2019年1月 5日 (土)

悪質な自費出版系ビジネス (2)餌食になった従姉

7月に以下の記事を書いたとき、わたしは悪質な自費出版系ビジネスの餌食になりかけた従姉を救出したつもりでした。

2018年7月 5日 (木)
悪質な自費出版系ビジネス (1)餌食になりかけた従姉の児童書に対する失望感
http://elder.tea-nifty.com/blog/2018/07/post-9c6e.html

出版社からの提案は1,000部の自費出版、それにかかる費用は出血大サービス(?)で170万円とのことです。

でも、それが希望的観測にすぎなかったとわかりました。従姉からの年賀状を見たときに嫌な予感がして、東京に電話をかけました。数ヶ月後に何かが起きるようなことが書かれていたのです。

わたしは前に電話をかけたときに、従姉が息子さんの絵本を出そうとしているところは訴訟が何件も起きている悪名高い自費出版系出版社だということ、自費出版するとしたら急がず、数社に見積もりを出して貰って比較したほうがいいと忠告しました。

その後従姉からの連絡を待っていましたが、何の連絡もなかったので、出版を急がないことにしたのだと思っていました。もうしばらくして電話をかけてみて、出版の話が出たら、複数の文学仲間が良心的だといっていた数社を参考までに教えるつもりでした。

それらの出版社から出た単行本はリーズナブルで、それぞれに格調高い仕上がりでした。いずれも小説ですが、かかった費用は80~90万円。

それに比べて、女友達が従姉と同じ出版社から出した19頁のソフトカバーの絵本は、小説の単行本とは違う種類の本だとはいえ、見るからに安手な印象でした。

文章のおかしなところもそのままなので、素人が趣味で作った雑なパンフレットのようにしか見えませんでした。色も美しいとはいえません。それなのに、80万円かかったといっていました。

女友達は才能があると持ち上げられ、舞い上がった状態でその絵本を出し、2冊目を同じ出版社から出そうとしていました。わたしはやめたほうがいいと、従姉にいったのと同じことをいいました。

従姉の息子さんも才能があるといわれたようです。ところが先日、別の知人からもその出版社から出した文庫本が送られてきました。これで、わたしのまわりでそこから出した人は4人です。その出版社にいわせれば天才揃いということになりますが、皆ぼったくられているのです。

勿論、その悪質な出版社から出した絵本がヒットしないとは限りません。でも、もしそうなら、他の良心的な自費出版専門の出版社から出したとしても、ヒットするはずだとわたしは思うのです。

悪質な出版社から出た本も扱う書店員の娘は専門的な観点から従姉に忠告できると思ったので、電話を替わろうとしましたが、いつもなら優しく屈託ない従姉が、聞く耳は持たないといわんばかりに「もういい、いいって、Nちゃん。息子の記念にしたいだけで、有名になろうとか、儲けようとか、そんなことは何も考えていないから」というのです。

わたしは驚いて、「自費出版で儲けようとか有名になろうなんて思う人はわたしのまわりの作家の卵にはいないわよ。出版にケチをつけるつもりはないのよ。ただ、そこは追加料金をいってくることがあるらしいから気をつけて」といいました。

すると従姉は「契約のときはわたしも息子と一緒に行って、綺麗な気持ちで話して、こちらの事情もわかって貰ってるから」というのです。

その綺麗な気持ちを利用しようとするから、悪名高いんだけれど。

悪質な出版社の心ない誉め言葉は、まるで麻薬のような効果があるようです。従姉は冷静さを欠いていますが、もはや、つける薬はありません。お金を払ったあとで、出版作業も進行中なのでしょう。

170万円がはした金ならともかく、従姉は「なけなしのお金をはたいた」ともいいました。

170万円が大金であるような人間が、記念にしたいだけの絵本に170万円もかけるはずがなく、その言葉とはうらはらに、従姉は喉から手が出るほど名誉とお金を欲していて、息子さんを作家デビューさせてあげたいのでしょう。

そんな欲望の炎を、悪質な出版社は焚きつけてしまったのです。

従姉は100万円で良心的な出版社から息子さんの絵本を出し、残りは例えば息子さんとの海外旅行の費用に当てることだってできたわけです。

わたしはとにかくどなたにも信用がありません。

長年うだつが上がらない、才能もない癖に有名になりたい儲けたいとそのことばかり考えて創作を続けている、いわば人間以下の存在と見なされているようです。そして、やっかみから、あれこれいうと思われているのでしょうね。

疲れたのでもう寝ようと思いながら、パソコンを閉じる前にKindleの管理画面にアクセスすると、新年になって5冊も売れていました。

わたしのKindle本の儲けは微々たるものですが、その微々する儲けがありがたいですし、読んでみて失敗したと思うかたもおられるでしょうが、読んでいただけて嬉しいのです。

資金もコネもない素人には茨の道があるのみです。歯を食いしばって茨の道を歩み倒れる物書きは、昔も今も星の数ほど存在しています。残酷な世界なのです。それが嫌なら、文学をやめればいいだけの話です。

|

« お正月のごはんメモ 2019 | トップページ | 悪質な自費出版系ビジネス (3)商業出版と自費出版の違いが呑み込めていない従姉/創作予定 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

家庭での出来事」カテゴリの記事

時事・世相」カテゴリの記事