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2015年8月 6日 (木)

今後の執筆予定

初の歴史小説のノート

江戸時代にかんする主要な事柄が全く頭に入っていないので、これは創作以前、日本人としての認識が欠如した状態とすらいえそう。

『梁塵秘抄』からの引用をしようとしたところで、初の歴史小説のノートは止まっていた。

江戸初期のケンペル『江戸参府旅日記』を読んでいると、後白河法皇によって平安末期に編まれた歌謡集『梁塵秘抄』を何度も連想したので、歌を出して比較してみたいと思ったのだ。

時代が隔たっているにも拘わらず、そして一方は外国人が書いた日記、他方は歌謡集であるにも拘わらず、雰囲気がそっくり! 歌に描かれた情景をまるでケンペルがなぞっているかに思えた箇所が複数あった。

『梁塵秘抄』は、これが歌謡集だと思えば驚くほかないほどの宗教的繊細、深み、知性を感じさせる。

庶民にまで浸透していた宗教の教えの気概、躍動感。

現代日本にはどう探してもないものだ。どうしてここまで失われてしまったのか、というのが、初の歴史小説を書くわたしのテーマでもある。

萬子媛を義理の息子が描いた貴重な史料「祐徳開山瑞顔大師行業記」を読んで、わたしは野趣といってもいいような宗教のダイナミズムを感じた。人としての心情の発露が如何にも自然で、その直截な表現が萬子媛の出家であった。

まさにこの時代、宗教はまだ生きていた。

これは宗教教育の賜だろう。

萬子媛は公家の出だから、当然教養は豊かであっただろう。

庶民レベルにおいても、行事、歌謡、習慣、芸術作品などを通して、宗教教育が自然に実践されていたのだろう。

国家安泰を願い、衆生救済に尽くすことを願った萬子媛の断食入定はある意味決定的、象徴的な出来事で、戦後の日本では、法的にも、精神的にも、およそ考えられない側面がある。

ウィキペディアで即身仏の一覧を見ると、廃仏毀釈後の明治36年まで記録があるようだ(明治36年、仏海上人、観音寺)。

萬子媛が生まれた江戸幕府という器。

まずは朱子学だ、林家だ。この読書が一向に進まない。

キリスト教神学とアリストテレスの形而上学を総合したのがトマス・アクィナスのスコラ哲学だとすれば、朱子学はそれまでの東洋思想(儒教・仏教・道教)を総合したものとして、手法的にスコラ哲学に似たところがある。

スコラ哲学はキリスト教が排斥してきた神秘思想などもうまい具合に、品格を損なわないように注意して採り入れているので、キリスト教によって排除されてきた思想をほどよく知ることができるという点で、便利である。

しかし、これは哲学というより、いわゆる「まとめ」であって、何か肝心のものが欠けている気がする。思想の目的が剥ぎ取られ、方向性を見失ったそれらは無理にキリスト教の衣を着せられ、困惑しているかのようだ。社会的に利用するための加工が施されているといえばいいだろうか。

朱子学も、これまでの読書を通してだいたいそのようなものだと感じられたので、あまり興味が持てず、つい朱子学のちゃんとした勉強を後回しにしてしまう。

だが、江戸時代を知るには、そして花山院萬子媛がどのような社会的器に生きたかを知るには、まず林家三代から知らなくてはならない。そして二人の黒衣の宰相について。

ここまでやるべきことがはっきりしているのに、勉強が進まない。

ノートのノートになってしまった。とにかく、この文章を整理して次のノートを書くのが宿題。

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高校生の読書感想文におすすめの本 2015年夏

これを調べていて、今日は時間が潰れた。早く書いてしまおう。

堀田善衛『広場の孤独』は朝鮮戦争時の知識人の日常を捉えており、立ち位置も、共産党、アメリカ主義、いずれからも距離を置きたい日本人としてのアイデンティティーの問題を感じさせる名作だと思うが、アマゾンでは中古しかないみたいだ。

芥川賞受賞作品で、今の芥川賞との格の違いは歴然としている。

堀田善衛は『ゴヤ』で有名だが、カタリ派のモンセギュール城攻防を描いた『路上の人』を「不思議な接着剤」ノートのための資料として読み、よく書けていて驚いた。

おすすめ本を、過日書店で選んできたつもりだったが……今回はこれまであまり採り上げなかったアメリカ文学を数冊入れたい。スタインベック、フィツジェラルド、サリンジャー、カポーティなど。テネシー・ウィリアムズは高校生には早いだろうか。

ニュージーランド出身のマンスフィールドなんかも、長いものが苦手な生徒にはいいかもしれない。フランスの作家ジッドは青春文学という感じで、採り上げたくなる。ラディゲの『肉体の悪魔』もいいかもしれない。

『肉体の悪魔』は16歳から18歳の間に書かれたとは思えない作品だが、中年になって読むと、危ういところを感じさせ、全体的に咲きたての薔薇を見るようなみずみずしさだ。

萩原朔太郎の小説も採り上げたい。読書好きな高校生であれば、ドストエフスキー『白痴』はどうだろう。チャレンジするなら、手応えのある読書となるだろう。

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ゾラ『夢想』

これについてはノートしておきたい。ゾラの手法、いくらかでも学びたい。うまい具合に史料が挟まれている。バルザックの手法との違いなども。

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夢で会えた、夫のおじいさん  ②

ノートして放置はだめ。神秘主義的エッセー集に欠けていると思っていた要素がこれで揃う。99円シリーズの短編児童小説も、秋くらいには出したい(作品はある)。

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