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2015年1月31日 (土)

ISILによる日本人人質事件の謎を孕む奇怪な展開と、後藤さんの奥様の引っかかる声明

ISIL(イスラム国改めアイシル)に拘束されているジャーナリスト・後藤健二さんの奥様がロイター通信を通じて29日、英語で、音声による声明動画を公開しました。

東洋経済オンラインで、その動画と文章(英文・邦文)を閲覧できます。

何でも、この奥様は東大卒で、独立行政法人・JICA職員(日本国際協力機構)の職員だそうですが、国際的、政治的な面では専門的であるはずの人物が配偶者でありながら、なぜ後藤さんが今回のような事件に巻き込まれることになったのか、不可解です。

また、奥様の声明には――後藤さんのお母様の会見もかなり奇妙なものでしたが――疑問を抱かされるものがあります。思慮を欠いた夫の行動のせいで大変なことになった、という自覚に甚だ欠けているように思える文面です。

夫の生命が危険に晒されている緊迫した状況下、被害者意識があるのは自然なことなのかもしれませんが、「私の夫は善良で、正直な人間です。苦しむ人びとの困窮した様子を報じるためにシリアへ向かいました」といわれると、そうした面がおありなことが感じられ、また生かすために、そのようなアピールが必要だろうと感じられても、聴く側としては白けますし、「私は彼の解放のため、舞台裏で休むことなく働き続けてきました」「私は、彼の命を救おうと戦ったのです」という自画自賛めいた言葉には、違和感と懸念とを同時に覚えてしまいます。

この奥様が水面下でどんな動きをしてきたのか、気になるところです。

「ヨルダン政府と日本政府の手中に、二人の運命が委ねられていることを考えて欲しいと思います」という言葉からは、反日左翼の人々と同じ思考法が感じられます。

この事件は、何らかの終息を見たあとも、尾を引く問題です。日本やヨルダンの今後すら左右しかねない危険性を孕む事件です。テロ組織との取引に応じるには、将来的に出る犠牲と引き換えることだとの覚悟が必要です。

仮に日本とヨルダンが後藤さん夫妻の希望通りに動かなかったとしても(動けなかったとしても)、その責任は日本とヨルダンにあるのではありません。その自覚が少しでもあれば、このような言葉が出てくるはずがないと思えますが、脅迫されていわざるをえなかったのでしょうね。

「私にはヨルダンとヨルダンの人々に対して、特別な感情を持っており、多くの思い出があります」という言葉は、自分たちになるべく親近感を持って貰いたいがためのアピールなのかもしれませんが、ヨルダンの人々に日本人はこの度の人質事件で多大な迷惑をかけているわけです。あって当然のはずのお詫びの言葉がありません。これも、脅迫されて、削らざるをえなかったのでしょうか。

ところで、上の記事に、
「29日朝に公表された画像は、朝9時ごろから日本政府が動き出すというタイムスケジュールを意識している。プロデューサーが視聴者の反応を見てドラマを作っているという感じで、日本の事情をよく知っている人間がイスラム国に協力している」
という元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏の言葉が引用されています。

また、上のジャーナリスト・加賀孝英氏の記事には、
「イスラム国は当初、安倍首相の中東歴訪を重要視していなかった。日本国内などの協力者が、歴訪に合わせて『世界が注目するチャンスだ』と入れ知恵した可能性が高い。この人物を絞り込みつつある」とあります。

後藤さんのことで馬鹿に盛り上がる反日左翼連中といい、奥様の一見まともそうでありながら疑問を抱かせる声明といい、ISILによる日本人人質事件は謎を孕んだ奇怪な展開となってきました。

テレビのニュースが反日左翼色を帯びているので、バランスをとるためにYouTubeへ行くことがあるのですが、視聴した中から2本の動画を紹介しておきます。

以下は、「くにまるジャパン」1月30日放送分から動画に作成されたものです。出演は前出の佐藤優氏。
https://www.youtube.com/watch?v=f_ajv8cTu6U

以下は、SakuraSoTV、「ニュースの読み方」より。戦前・戦中の日本人が如何にイスラム理解に優れていたかが、大川周明氏の著書を通して解説されています。

https://www.youtube.com/watch?v=B-y8OXvx_b4

北大生と関わった、近視眼的印象を与える元大学教授とは、教養という点で大分違うようです。

大川周明:Wikipedia

〔……〕大学卒業後、インドの独立運動を支援。ラース・ビハーリー・ボースやヘーラムバ・グプタを一時期自宅に匿うなど、インド独立運動に関わり、『印度に於ける國民的運動の現状及び其の由来』(1916年)を執筆。日本が日英同盟を重視して、イギリス側に立つことを批判し、インドの現状を日本人に伝えるべく尽力した。また、イスラム教に関心を示すなど、亜細亜主義の立場に立ち、研究や人的交流、人材育成につとめ、また、亜細亜の各地域に於ける独立運動や欧米列強の動向に関して『復興亜細亜の諸問題』(1922年)で欧米からのアジアの解放とともに、「日本改造」を訴えたり、アブドゥルアズィーズ・イブン=サウード、ケマル・アタチュルク、レザー・パフラヴィーらの評伝集である『亜細亜建設者』(1941年)を執筆した。ルドルフ・シュタイナーの社会三層化論を日本に紹介もしている(「三重国家論」として翻訳)〔……〕

ルドルフ・シュタイナーはブラヴァツキーの神智学の影響を受けた人ですが、シュタイナーまで読んでいたとは。昔の知識人って、今の知識人とは読書量にしても、スケールにしても、全く違いますね。

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