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2014年3月21日 (金)

「不思議な接着剤ノート』は500枚を超えたところ。

 本格的に初の歴史小説に入る前に、「Notes:不思議な接着剤」をパソコンに保存しておこうと思いました。一太郎・PDF・ワード・テキスト形式で保存したあと、400字換算してみると、508枚にもなりました。

 このノートは、当分は続くはずですが、この先のいつの時点かで非公開とさせていただくことになると思います。ご了承ください。

 児童小説「不思議な接着剤」で仕上がっているのは冒険に入る前までですが、構成、ストーリーはできているので、ある場面が浮かぶとメモしておきます。以下は、登場人物の一人、紘平が異端審問官と対峙する場面です。

 紘平は、異端審問官に答えて、いいました。
「ぼくたちは、異教の地から来ました」
――少なくとも、キリスト教が国教というわけではないからね。
 異端審問官は眉根をぐっと寄せて、うっすらと微笑をうかべました。「異教の地だと? マニ教の地から来たというのだな?」
 紘平はマニ教ときいて、とまどいました。マ二の秘法は、紘平が熱中したことのあるゲームの必須アイテムだったからでした。
「えっと、そうですね。ぼくたちの国にはいろいろな宗教が存在しているんです。もちろん、あなたがたのキリスト教だってありますよ。キリスト教を国教と定めるまえのローマ帝国を想像していただくと、よいかもしれません。一つの宗教を信じている人もいますが、正月に神社へ行って願いごとをし、盆に寺の坊さんをよび、クリスマスにサンタクロースのプレゼントを待つ人がたくさんいるんです。信じられるのは、飼っている動物だけとか、お金だけとかって人もいます」
 もっとも、ザビエルによって日本にキリスト教が伝わったのは1549年、室町時代のことでした。13世紀のこの頃は、日本では鎌倉時代にあたります。仏教の革新運動が進んだ時代でした。元寇の勝利によって、日本は神の国であるという『神国思想』が生まれた時代でもありました。
 異端審問官の頭は、紘平のわけのわからない回答に、混乱していました。
「おまえは、何者なのだ? そして、どこから、何の目的で来たのか? わかりやすくのべよ」
 アジア、といえば、それだけでも、いくらかは通じたでしょうが、紘平は自分の国と身分を表現する、古風でわかりやすい言葉を記憶にもとめて、聖徳太子の飛鳥時代にまで、さかのぼってしまいました。
 ――そうだ、小野妹子だ。
「ぼくたちは、アジアの日出づる処から来た、親善使節の一行です。よきにおはからいのほどを。異端審問官さま」
 紘平はうまく答えたつもりでしたが、平静をとりもどしていた異端審問官は、眉根を寄せただけでした。
 異端審問官の頭のなかは、聖徳太子とも、また紘平とも、ちがっていたので、アジアの日の出るところから来た、という紘平の言葉は、異端審問官には特殊な印象をあたえました。
 中世ヨーロッパでえがかれた『TO図』とよばれる世界地図では、大陸は3つにわけられていました。上半分がアジア、左下がヨーロッパ、右下がアフリカでした。世界の中心はエルサレムで、上のはしっこにはエデンの園があるとされていたのです。
 異端審問官は、きびしい口調でいいました。
「その親善使節の一行が、ローマ教皇のもとへはおもむかず、魔物がすみ、魔女のうたがいのかかる人物がとらわれている洞窟に、何の用があったというのか? その目的をのべよ」 

 2010年2月23日

 異端審問官の姿形、声、表情ははっきりとしたものがあるのですが、ここではまだ粗書きしているだけです。

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