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2013年9月22日 (日)

山口の湯田温泉(附記:有明海の竹崎蟹)/過去記事から山口小紀行

 昨日、今日とこちらは日中は真夏のような暑さです。あなた様がお住まいの地域は如何ですか? 連休を楽しくお過ごしでしょうか。

 夫は過日、現役時代の仲間と山口の湯田温泉に一泊旅行しました。定年退職した人も現役の人もいます。

 夫に幹事役が回ってきて、佐賀の蟹の宿など自分で計画を立てていたので、口出ししなかったのですが、こういうことが不得手で不安になったらしい夫。

 わたしはその蟹の宿はたまたま知っていたので、あの辺は潟海で景色がパッせず、歩いていける距離に見物できるようなところもないといいました。

 蟹好きには天国だけれど、蟹嫌いや蟹アレルギーがいないとも限らないので、いずれにしても事前に全員に確認をとったほうがよいといいました。

 蟹は確かに美味しいのですが、そこは長崎などへ行く途中で寄るのに適しているような気がします。蟹の宿のあるルートは独身の頃のわたしのドライブコースでした。よく母を乗せてドライブしたことが懐かしく思い出されます。

 予算と人数を考えると、旅行会社に適当なプランがあるかもしれないから行ってみたら、というと、行ってきた夫。「壱岐と湯田温泉があったけれど、壱岐がいいかな」といいます。

 いつも夫のいうことを否定してしまうようでしたが、壱岐は海が綺麗で魚も美味しいだろうけれど、老人混じりの一泊だけの旅行にはいささかハードで、この時期は台風がこないとも限らず、湯田温泉がおすすめといいました。

 女将劇場が名物の宿ともう一軒、別の宿をすすめられたとか。わたしは女将劇場もいいかもしれないけれど、ウエディングプランなど見ると、別の宿のほうが宿格がおそらく上で、居心地はいいかもしれないといいました。

 夫は女将劇場にするといって旅行会社に行きましたが、女将のほうは埋まってしまっていたということでした。

 夫は現地で旅行費を徴集するつもりだったようですが、「旅行会社に事前に払ってしまわないといけないそうだ」といいました。

 わたしは大金を立て替えるより、とりあえず手付金をはらっておいて、全員に葉書を出し、旅行の詳細に加えて、旅行代を口座に振り込んでくれるよう書いておけばいいのではないかといいました。日数的にはそれで大丈夫そうでした。

 夫は面倒臭いと口を尖らしました。わたしはすかさず、「千円で代筆してやってもいいわよ」といいました。以前でしたら、何もかも――勿論無償で――やってあげたところですが、わたしはすっかり意地悪くなったのです。この人がそんな女にしたのですもの。この変な癖がついたのは、今生の失敗です。

 でも、甲斐甲斐しすぎたのがむしろよくなかったのもしれません。人によっては、そうなのです。

 夫は一瞬迷ったようでしたが、プライドが刺激されたのか、わたしがカリカリしてモグラ叩きをやっていることで怯んだのか(モグラ叩きとは校正のことです)、千円が惜しかったのか、「自分で書く」といいました。

 湯田温泉には息子、娘と旅行をし、よく知っています。

 秋芳洞がコースに入っていたので、取材や家族団欒を兼ねた旅行だったと思いますが、これも傷心旅行でしたっけ。過去5年ほどの間に、これまでになく国内旅行をしましたが、その旅行には大抵「傷心」の字がついていました(いや、お恥ずかしい話です)。

 案内するのが苦手な夫が放っておいたとしても、皆が勝手にブラブラできそうな風情のある街でした。中原中也のメルヘンチックなムードがあの街から生まれたのだとわかりました。

 翌日もし時間があれば、山口市内を観光案内してくれるタクシーを頼むこともできます。湯田温泉の湯の質は優れもので、傷ついた白狐が癒やされたほどだそうです。

 わたしはあの湯に浸かって、しばらく体調がよくなったほどでした。

 ただ、集合場所の小倉からですと、むしろ近すぎるかなという懸念はありました。

 幸い、旅行は成功だったようでした。宿がとにかく好評だったそうで(女将劇場がなくても満足して貰えたのなら、よかった、よかった)、湯田温泉街を皆で散策し、中原中也記念館にも行ったそうです。宿周辺の散策で満足し、観光タクシーは頼まなかったそうです。

 綺麗な足湯が気に入り、他の皆は時間まで浸かっていたそうで。夫は靴下を脱ぐのが面倒で浸からなかったそうです。

 1人病後の人がいたようなので、近場でむしろよかったようでした。また家族で来ようかな、と皆がいっていたとか。

 夜、宿で1人が、「家内がここをホームページで見て、わあ、よさそう、といっていたよ」とおっしゃったそうで、夫は事前に宿の検索などしたその奥様に心底感心したような口ぶりでした。

 あら、わたしはホームページを見ただけではなく……そりゃわたしは何もしなかったけれどさ、そんなときせめて「家内も、ここはいいんじゃないかといったよ」くらいいってくれたって。

 実は、宿を検索した奥様は病後の人の奥様です。強行軍でないか、泊まるところはどうかなど、心配だったのかもしれませんね。

 夫のお土産は蒲鉾と温泉きんつばでした。2本、板わさにしていただきました。残る1本はお吸い物に使おうかしら、サラダや炒め物に使っても美味しいですよね。

附記
誤解のないように付け加えておけば、夫は蟹がどちらかというと苦手なほうです。女将劇場も自分のために選択することはおそらくないでしょう。「皆のために」夫はサービス精神を発揮して、夫なりに考えた選択だったのですね。それがわかっていたので、なるべく口出しはしたくなかったのですが……。ちなみに、わたしは蟹が大好きです。

ここで出てきた蟹というのは有明海の恵み、竹崎蟹です。竹崎蟹は、ガザミと呼ばれるワタリガニの一種だそうです。夏から秋にかけて、最も味がよいそうで。蟹好きやっとに、竹崎蟹ば知らんてや? そりゃいかんばい。ほんなごて味しかけん、あんたも一度食べてみんしゃい。有明海の竹崎蟹は有名なので、ググれば出てきます。興味が湧いた方はググってみてください。

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過去記事から山口小紀行(下から上へ記事が新しくなっています)

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