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2013年8月21日 (水)

妹と電話でおしゃべり

 妹は働いているので、おしゃべりなわたしも電話をかけるのは遠慮している。が、この時期になると、連絡を取り合う。

 母が亡くなったあと、再婚した父が、精神の均衡を欠く奥さんにつられるように自分もそうなっていったことは、わたしたち姉妹にとって重大問題なのだが、心から父夫婦を案じて連絡をとった場合でもよからぬ刺激になることがわかってからは、父夫婦が安全に、周囲に迷惑をかけることなく、快適に暮らしてくれることを祈りつつ、距離を置いてきた。

 夫と同じ年齢の奥さんは、60歳を過ぎたはずだ。

 亡き母の名義だった土地は、今は父とわたしたち姉妹の名義になっている(1/2が父。1/4ずつがわたしたち姉妹)。家計のゆとりのある人であれば、大した額でもない固定資産税かもしれないが、ゆとりのある暮らしぶりとはいえないわたしたち姉妹にとっては、それが結構負担になっていたりもする。

 それについて話し合おうにも、連絡できない状況が続いてきた。

 土地の面倒を見てくださっている不動産屋さんは、父が心身共にすこやかだった頃からのご近所づき合いがあったからこそ、年に5,000円で土地にロープを張り、看板を立てて、管理してくださっている。

 土地を買いたいという人も結構あるようなので、父の頭がまともでさえあれば、話し合って三人で売るなり(三人の土地なので、三人の考えが一致しないといけないそうである)、駐車場にするなり、どうなりと、いずれにせよ、土地問題はとっくになくなっていただろう。

 いや、そもそも父の頭がまともであれば、わたしたちに何の断りもなく、実家を叩きつぶして福岡の分譲マンションに引っ越す――などという暴挙に出たはずはない。

 母の供養は父夫婦のことだからちゃんとやっているとは思うが、母のお参りにもいけないわびしさといったらない。お寺の話では、改葬(納骨堂に安置されていた母の遺骨の引っ越し)の申し出は、唐突なことであったという。

 それ以前の――墓から納骨堂への移転も、唐突なことだった。

 個性的で変わったところのある父だったが、普通の人間だったのに、叔母が裁判所で嘆いたように、「兄さん、変わったわね。面影もないわね」といわれるまでに変貌してしまった父。

 幸か不幸か、父夫婦の問題は父が親しくしていた人々に対する被害妄想に限られていることだろう。そうなるまでの父は当然、わたしたち姉妹と一番親しかったから、わたしたち姉妹に対する被害妄想が最大といえる。

 父は外国航路の船乗りだった。如何にも海の男らしい気前のよさがあって、宴会が大好きだったし、礼儀もきちんとしていた。母任せだった部分には特に気をつけている様子だった。

 父の再婚後、わたしたち姉妹は奥さんに失礼のないよう、車間距離はほどよくとるよう気をつけていたつもりだったが、奥さんがおかしくなったのはこうしたことが原因ではないだろう。原因と症状の発生は結婚前だったとしか考えようがないが、確かめようがない(自分で病院に行くことはないだろう)。

 わたしには統合失調症の女友達がいたから、精神疾患に対する偏見はないと思っているが、治療に対する素人の漠然とした不安はあるから、奥さんや父がそんなところとは縁を持ちたくないと考えるのもわかる。というより、病気かもしれないとは全く思っていないようだ。

 おかしくなった片方につられてもう片方も……ということはよくあるケースだと家庭裁判所ではいっていた。認知症老人による訴訟沙汰も増えているとか。

 父の場合は、典型的な認知症とは思えないという調停委員たちの感想だった。こうなると専門家から見ても行政に任せたほうがいいという話でもあったが、その行政は他人に迷惑がかからない限り、手出しができないそうだ。

 父夫婦のことは常に気にかかっているのだが、こんな風にどうしようもないので、外から入ってくる情報だけが頼り――という相変わらずの現状。

 そして、土地管理の更新に関する電話が、不動産屋さんからこの時期にかかってくるのだ。父夫婦から不動産屋さんへの連絡は、パッタリ途絶えているらしい(不動産屋さんに迷惑がかかっていないということでもある)。

 しかし、2~3ヶ月前、T市の法務局の前で、偶然、父夫婦を見たとおっしゃった。今年84歳になる父は以前と変わらない様子で運転をし、助手席には奥さんが座っていたそうだ。

 法務局の前で……と聴くと、不安になるが、まあ元気ではあるようだ。84歳にもなる老人に、免許の更新はしないでほしいと思わざるをえないが。

 妹と父の話を少ししたあと、互いの家庭の話になった。久しぶりにいろいろとおしゃべりして、会いたいね、という話になった。

 姪は相変わらずお洒落なようだが(仕事も頑張っている様子)、わたしのことを「伯母さんはセンスがいい」といってくれているという。そんなことは誰もいってくれないので、その言葉をうっとり反芻していた(前にもいってくれたことがあって、そのときもボーッとなった)。

 近いうちに会うのであれば、出たおなかを何とかしなくてはならない。このおなかがばれると、わたしに対する姪の評価は暴落するかもしれない。ご主人はダイエットをして痩せたそうで、甥も仕事がハードで痩せたそうだから、わたしのおなかは目立つに違いない。

 おなかがうまく隠せれば何とかなるが、自分ではうまく隠しているつもりでも、外出先の鏡を見て愕然とすることがある。

 そういえば、自炊していたときは痩せていた息子が、昨年東京で会ったときは太ったんじゃないの? と、心配になった。娘は「がっしりとなっただけじゃない?」というけれど……。

 外食のため、栄養のバランスが悪いのだろうと想像している。下手に何か送ると息子は怒るので(荷物の受け取りが面倒らしい)、早く結婚してくれないかしらと思ったりもする。

 若い人々は共稼ぎが多いだろうから、結婚しても大変かもしれないが、互いに気をつけ合うことは可能だろう。

 彼氏が4人目という姪が一番結婚が早いかもしれない。尤も、家事は「形から入るほう」と妹はいっていた。姪はとってもキュートだ。バンドを結成して歌っていたので、華やかさもある。

 勿論、歌も上手。残念ながらコンテスト出場ではデビューには結びつかなかったが(仮にデビューできていればできていたで、別の心配が出てきただろう)、バンドの仲間との縁は続いているそうなので、そのうち再結成ということもあるかもしれない。

 そのときは、わたしも生で聴いてみたい。

 最近の若い人々は早婚か、晩婚あるいは結婚しないかの両極よね、と妹がいった。本当にそうだ。結婚する気のなさそうな娘は、昨晩もイタリア語の番組に熱中していた。

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