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2013年7月 8日 (月)

『共同研究 パル判決書』(講談社学術文庫)、「第二編 パル判決書(正文)」目次から 

『共同研究 パル判決書』(東京裁判研究会、講談学術文庫、1984年)を図書館から借りた。パル判決書だけでも、和訳して88万5000字余り、四百字詰原稿用紙にすると2213枚にもなるという堂々たるもので、返却日までに読めそうにない。

 大学では村上春樹をよく学生に読ませているようだが、このような本を読ませたらいいのにと思う。長文だが、ざっと見たところでは法学部の学生でないと読めないといった難解さはない(読みやすいように工夫されている)。

 日を置いて、再度借りることにしたいので、とりあえず、「第二編 パル判決書(正文)」の目次だけでも、メモしておくことにしたい。

 第二次世界大戦後終結後に行われた極東国際軍事裁判(東京裁判)でただ一人、A級戦犯全員無罪としたラダビノッド・パル(Radhabinod Pal)判事。

 パル判決書とは、東條英機元首相以下25名の戦犯被告を有罪とした多数派判決を論駁したインド代表パル判事の反対意見書のことである。

 この本の「序」には「この『パル判決書』は、法廷での朗読も行われず、日本国民に無用の刺激を与え、占領政策に有害なものとして、占領軍当局は、その公刊も禁じた」とある。その後、出版が行われるようになったという。

 以下が「第二編 パル判決書(正文)」の(頁を省いた)目次。これを見ると、パル判決書の構成がわかる。

第一部 予備的法律問題  

    (A)裁判所の構成
    (B)裁判所の管轄権外の事項
    (C)本件に適用されるべき法
    (D)裁判所条例――これは戦争犯罪を定義しているか
    (E)定義――これは裁判所を拘束するか
    (F)戦勝国――法律を制定しうるか
    (G)戦勝国の主権に関する理論
    (H)侵略戦争――犯罪であるか
      (1)1914年までの国際法において不法または犯罪であったか
      (2)1914年からパリ条約成立の1928年までにおいて不法または犯罪であったか
      (3)パリ条約以後不法または犯罪であったか
      (4)パリ条約によって犯罪とされたか
      (5)パリ条約のために犯罪とされたか
      (6)その他の理由によって犯罪とされたか
    (1)個人責任
      (1)ケルゼンの見解
      (2)グリュックの見解
      (3)ライト卿の見解
      (4)トレイニンの見解
      (5)国際生活における刑事責任の導入
 

第二部 侵略戦争とは何か
    (A)定義の必要
    (B)各時代に提案された各種の定義
    (C)右の諸定義の承認にたいする諸困難
    (D)定義の基礎
    (E)自衛
    (F)自衛を決定する要因
    (G)考慮を要すると思われる事項
      (1)中国における共産主義
      (2)中国のボイコット
      (3)中立問題
      (4)経済制裁
      (5)強制的手段の合法性
      (6)条約その他に違反せる戦争
      (7)背信的戦争
 

第三部 証拠および手続に関する規則 

第四部 全面的共同謀議
    (A)諸言
    (B)第一段階――満州の支配の獲得
    (C)第二段階――満州よりその他の中国の全部におよぶ支配および制覇の拡張     
    (D)第三段階――日本の国内法ならびに枢軸国との同盟による侵略戦争準備
      (a)国民の心理的戦争準備
      (b)政権獲得
      (c)一般的戦争準備
      (d)枢軸国との同盟
    (E)ソビエト社会主義共和国連邦に対する侵略
    (F)最終段階――侵略戦争の拡大による東亜の他の地域、太平洋およびインド洋への共同謀議のいっそうの拡張
    結論
 

第五部 裁判所の管轄権の範囲  

第六部 厳密なる意味における戦争犯罪
    殺人および共同謀議の訴因
    日本占領下の諸地域の一般人に関する訴因
    俘虜に関する訴因
 

第七部 勧告 

 

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