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2012年6月の27件の記事

2012年6月30日 (土)

循環器クリニック受診

めまいと5日ほど続いた腰痛について、先生にお話しした。

めまいは、先生が前におっしゃっていた発作性頭位性眩暈症ではないかと思い、コンサートで舞台に視線を集中した翌日に起きたというと、頷かれ、「まだ執筆は続けている? パソコン画面なんかを注視するのが一番いけないよ」と注意された。注視せざるをえないときは、パソコン画面から度々目を離して、あちこち見るなどの工夫が必要だそうだ。

腰痛については、「結石の検査、いつしたっけ?」と先生。腎臓のエコーを比較的最近したというと、先生はカルテをめくり、「ああ、ある、ある。両方にある」とおっしゃる。両方とはどういうことかお尋ねすると、「左右の腎臓に沢山、小さな結石があるということだよ」と先生。
「ああそうか、腎臓って、二つあったんでしたね」とバカっぷりをさらけ出したわたし。先生はお笑いになった。

「痛み止めはまだあるね?」と訊かれ、まだあると答えた。その類は極力使わないようにしているので、整形外科で出して貰った痛み止めも残っている。

トイレをお借りしたとき、目の前のドアに頻尿は治る、という広告が貼られていたので、頻尿になりがちなわたしは(中高校のときは神経性膀胱に悩まされたが、明らかにそれではない)、結石のせいかとお尋ねしてみた。

始終石が下りるわけではないだろうから、過活動性膀胱かもしれないそうだ。ネットには、40以上の男女の12.4パーセントが潜在患者だとか。しかし、わたしは逆にむくみと尿が出ない症状に悩まされたりもする。

副作用としては口が渇くらしいから、ただでさえ渇きやすいわたしは困るというと、「試しに1週間ぶんだけあげてみようか。調子悪くなったら、やめといて」と先生。

調剤薬局で、頻尿を改善するウリトス錠は、トイレでリラックスしたときに尿が出る体の仕組みから、逆にマラソンしているような緊張状態に置くことで、膀胱の収縮を抑えるのだという。

その説明を聞く前に、先生に頻脈の副作用がないかが心配になり、伺ったら、その心配はないとおっしゃった。薬剤師さんにも伺うと、同じ答え。外出時だけ服用するという使いかたもオーケーだそうなので、そうしてみよう。

何か婆臭くって、これきりのお試し服用にしたいな。そこまで、深刻なわけじゃないから。むしろ利尿剤のほうが必要かも。

薬剤師さんによると、口の渇きには心臓の薬が影響しているかもしれないという。むくみ(尿の出にくさ)も薬の影響かもしれない。もう何が原因なんだか、わかりゃしないわね。

「お薬多いですね」と薬剤師さん。ホント。ジェネリックに替えてから3,000円台にまでなった薬代が、また5,000円超しちまった。心臓の薬のみに戻したいものだ。胃の薬タケプロンはいるが、アレルギーの薬タリオンはいらないっていったのに。

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2012年6月29日 (金)

ガブリエラ・ミストラルの詩『ばらあど』(荒井正道訳)をご紹介

 恋愛を甘美にするのは、厳しい自己抑制だということを、純文学は教えてくれる。

 大学時代、わたしにとっては生涯のあの時期でなければ経験しえなかったと想われる激しい恋をした。相手と一つになりたい渇望は生理現象と見分けがつかず、死に物狂いで努力しなければ、理性の働く余地があまりにもなかった。

 その男性は、わたしを一番相手にしてくれていたが、他の複数の女性とも関係があった。

 彼は英語科で、わたしと同じ作家志望。大江健三郎とか武田泰淳といった肉体派の作家を師と仰いでいた時期だった。本来は誠実なタイプの人ではなかったかと思う。

 わたしはあらゆる手段を尽くして彼につきまとった。

 感情の抑制の効かないままに書き綴った数々の詩は部内の合評会で、自己愛の産物、牛の涎と評された。本当にそうだった。それは全く病的な恋愛感情であり、自己診断では依存症だったにも拘わらず、それが自分にも相手にもふさわしくない恋愛だと悟りきるまでには時間がかかった。

 なぜそんなタイプの恋愛になったのだろう? 大好きだったのに、どこかで限界を感じていた――露骨な表現をとれば、いずれ厭きてしまいそうな気がしていた――ということが、恋愛の形態を現在形に限定し、直情的にしたのかもしれない。

 わたしは自分から彼に別れを告げた。彼はわたしを引き寄せ、愛おしそうに「俺の女……」とつぶやいた。残念ながら、その言葉はわたしの胸を打たなかった。

 当時、わたしの指標にも、心の支えにもなったのはガブリエル・ミストラルの『ばらあど』だった。わたしはこの詩を高校時代(中学時代だったか?)から知っていた。昨日、ミストラルに関する研究書を図書館から借り、恥ずかしながら当時のことをまざまざと思い出した。

 失恋した女性の気持ちを格調高くうたいあげたミストラルの詩を通して、失恋こそ高貴な調べとなりうることをわたしは学んでいた。彼に別れを告げることは人生の終焉にも等しく想われたが、わたしの人生は当然ながら続いていった。まさしく、「いちめんにひろがる海をわたくしの血は染めなかった」だった。

 およそ10年の後、風の便りで彼が円満な家庭生活を送っていると知った。まだ小説を書いているのだろうか? 読んでみたい気もするが、あのリアリズムに徹した――わたしには単調に感じられる――作風だったとしたら、やはり、さほど興味が持てないかも知れない。

 よくも悪くも、わたしを唯一厭きさせない男性は今のところ夫だけだ。

 創作は学生時代の趣味に終わった観のある夫だけれど、当時わたしが読んだ、髪の逆立った童子が真っ赤な口を開く怪奇譚の結末も、蟻と角砂糖を拡大鏡で観たような詩も、印象に濃い。それにしても、どちらも変な作品だった。

 創作を応援し励ましてくれた彼と、わたしが書こうが書くまいが、どうでもよさそうな――いやむしろ、そんな時間があれば自分に構ってくれといいたげな――夫。まだ創作の初歩的段階にいたあの頃に彼ではなく夫に深入りしていたとしたら、ペースを乱されて、一生を書き貫くという創作姿勢を打ち立てることはできなかったかもしれない。あの頃のわたしには夫ではなく、彼が必要だったのだと思う。

 夫は、大学時代のわたしの恋愛沙汰の一部始終をつぶさに見ていた。そして、定年も過ぎたというのに、夫は、自分があの男性と同じようには愛されていないと思い込んでいる節がある。

 別のかたちの愛を求めて一緒になったというのに。未来も夢もある愛情を注いでいる――つもり――というのに。夫も同じ文芸部だったが、夫は当時も今も純文学を読まない。読んでくれていたらなあ、と思ってしまう。

 つまらない話で記事を汚してしまった。

 ガブリエル・ミストラルの詩『ばらあど』を、荒井正道訳で紹介したい。「世界の詩集 12 世界女流名詩集」(角川書店、昭和45年)より。

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   ばらあど

         ガブリエラ・ミストラル
         荒井正道訳

 あのかたが ほかのひとと
行くのを見た
風はいつもあまく
道はいつもしずか
あのかたの行くのを見た この
あわれな目よ

 花園を行き あのかたは
そのひとを愛した
さんざしが開き
うたがゆく
花園を行き あのかたは
そのひとを愛した

 渚ちかく あのかたは
そのひとに接吻した
レモンの月が
波間で戯れた
いちめんにひろがる海を
わたくしの血は染めなかった

 あのかたは 永遠に
そのひとのそばにいる
あまい空があろう
(神は黙[もだ]したもう)
あのかたは 永遠に
そのひとのそばにいる               

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2012年6月28日 (木)

胸の圧迫感に1噴霧

胸の圧迫感に1<br />
 噴霧。アクセス解析で。

仮眠中に圧迫感で目が覚めた。舌下錠より効きかたがダイレクトで、ありがたい。ただ、噴霧すると、舌の裏側の薬の当たった部分が痺れるように痛くなる。すぐに治るけれど。

初電子書籍は1週間で閲覧数が145になり、嬉しい。
新しい童話も、頭の中ではできている。奇想天外にすぎるかな? できれば、自由課題にもチャレンジしたい。まあまだ時間はたっぷりある。

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図書返却日=7/11,8冊

  1. フラウィウス・ヨセフス伝,ミレーユ・アダス=ルベル/白水社,1993
  2. 謎ときミストラル――ガブリエラ・ミストラルの「死のソネット」研究,田村 さと子/小沢書店,1994 
  3. 哲学の木,C.G.ユング/創元社,2009
  4. ブラック・アテナ (グローバルネットワーク21人類再生シリーズ)――古代ギリシア文明のアフロ・アジア的ルーツ 1. 古代ギリシアの捏造1785‐1985,マーティン・バナール/新評論,2007
  5. 闘う小説家バルザック,芳川 泰久/せりか書房,1999
  6. バルザックがおもしろい,鹿島 茂・山田 登世子/藤原書店,1999
  7. ジョルジュ・サンドセレクション8 小さな愛の物語,ジョルジュ・サンド/藤原書店,2005
  8. ゴッホの証明――自画像に描かれた別の顔の男,小林 英樹/情報センター出版局,2000

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2012年6月24日 (日)

胸の苦しさに1噴霧。電子書籍のこと。

胸の苦しさに1<br />
 噴霧。電子書籍のこと。

昨夜から胸が灼ける感じが続き(寒い日にマラソンしているときの胸の感じ)、息をするのがつらい。背中のほうまでつらい。胃は何ともない。心臓の働きがいくらか弱っているのではないだろうか。

ミオコールスプレーが効くかどうかわからないが、噴霧してみた。心不全の症状にもいいはずだから。これで改善されなければ、喘息ではないと思うが、メプチンエアーを使ってみようかな。

しかし、あれを使うと、ひどい頻脈の起きることがあるから、あんまり使いたくない。

家事はできる。掃除機を使うのは、心臓の具合の悪いときは案外つらく、時間のかかる料理もきついが。

幸いニトロがいくらか効いてきた。が、今一つか。

電子書籍は昼間見たとき、ダウンロード数が10、閲覧数が105だった。何だか、励みになる。

朝から昼にかけて、息苦しさを忘れるためにも、短編小説『茜の帳』、エッセー『萬子媛抄』『祐徳稲荷神社にて』を一つにした電子書籍を作成していた。

昔の同人誌から、スキャナ機能を使い、デジタルデータとしてパソコンに保存したまではいいが、これがまた、文字化けがひどく、校正半ばで放り出してしまっていたのだった。

評論『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち』、歴史エッセー『卑弥呼をめぐる私的考察』も作成途中。

120枚の児童文学作品Pを電子書籍にするかどうかで、迷っている。短編小説『昼下がりのカタルシス』はすぐにでも電子書籍化できると思ったが、200円くらいで売りたいので(有料となったら閑古鳥が鳴きそうだが、作品の保存ができるだけでも意味があるはず)、校正を念入りにしなくてはならない。

掌編『杜若幻想』『牡丹』『フーガ』は一つにして。短編小説『露草』はこれのみで。中編小説『銀の潮』『救われなかった男の物語』『地味な人』。賞狙いの意図の強すぎた60枚の短編小説『ブラック・コーヒー』『女であることの可笑しみ』『白薔薇と鳩』はあまり気が進まないが、作品としてはそこそこ評価されたので、いずれこれも電子書籍にしておきたい。

体調が悪いと、あれもこれもと焦る気持ちが募る。が、台風被害に遭ったとき、避難させたいと思った自分の作品は皆無だったから、案外自作に対する執着心は薄いようだ。電子書籍化を焦る気持ちは、机の中が整理できていない苛立ちに似ている。

「鬼の創作道場」の今度のテーマは「かさ」。

ファンタジー(というより神秘主義的なものといったほうがいいかな)と、ミュージカル風な感じのものが浮かんだ。

まだ息の苦しさがいくぶん消えないが、夕飯の支度に入らなくては。病気になる前は、寝込むなんて、インフルエンザで高熱を発したときだけだったのに。今じゃ、寝込むほうが常態化しちまったわ。生憎、細く長〜く生きそうよ。

今日のメインは、みょうが、貝割れ菜、ししとうがらし、梅干しを使うヘルシーで、さっばりと美味しい「かじきの薬味づけ」。当ブログの過去記事検索で、レシピが出てくると思います。

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2012年6月23日 (土)

ロバの置物と手帖

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 娘が買ってくれたロバの置物と手帖です。ロバのお尻にてんとう虫がとまっています。手帖のデザインに使われているのはショパンの楽譜。なかなか素敵。

 ロバの普段の棲家はここ。

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 ロバの下にあるのはフラウィウス・ヨセフスの『ユダヤ古代誌』『ユダヤ戦記』で、これを見ると、児童文学作品『不思議な接着剤』を進めなくてはと思います。

 21日、児童文学の習作でお試しに作った初の電子書籍は現在のところ、ダウンロード数が9、閲覧数は82でした。沢山のかたに見ていただけているようで嬉しいです! 評論、純文学小説、歴史エッセーなど、どんどん電子書籍化したいところですが、なかなか時間がとれません……。

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吐き気、だるさ、腰痛

今日の午前中、循環器クリニックを受診するつもりだったが、吐き気、だるさ、腰痛で起きられず。昨夜は、息をするのが苦しかった(心臓か喘息か)。吐き気と息苦しさの対処法を考えているうちに、幸い寝てしまった。

午前中ずっと寝ていた。何だろう? 風邪か疲れか胃か肝臓か? 浮腫はあまりない。だいぶん、ましになった。心臓は不安定な感じで、圧迫感あり。ずっと寝ていて、朝の薬を飲まなかったせいだろう。これからお昼の薬を飲もうと思う。

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2012年6月22日 (金)

胸の圧迫感に1噴霧

胸の圧迫感に1<br />
 噴霧

暑い日は、何もしなくても、心臓がオーバーワークとなりがち。このところ、気味の悪い――生命に障るタイプではないと思うけれど――不整脈もちょくちょく起きる。

まあこんなことは、慣れた範囲内だ。ミオコールスプレーが効いて、胸のなかがとても気持ちがいい。

精神的にくつろぎたいが、それを許さない生活上の緊張状態が続いている。

記録しそびれていたが、数日前に3日ほど、お印程度の生理があった。昨日は、結石の移動を思わせる腰痛あり。

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2012年6月19日 (火)

味噌汁に浮いた、お団子坊や~!

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娘はお団子が大好きです。土井善晴先生のレシピに『じゃがいもだんごの味噌汁』というのがあったのを思い出し、作ってみました。

とてもおいしかったです。気が向いたら、レシピをご紹介します。お団子の材料だけご紹介しておきますと、4人分で、じゃがいも300g、小麦粉大さじ6です。

わたしはこの半分の分量で作りました。

プランターで育っているバジルを使って作ったオムレツも、なかなかいけましたよ。生のバジルはきつい、というかたは、オムレツに入れてみてください。

バジルペーストを作れる日を心待ちにして、プランターのバジルをながめています。

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2012年6月18日 (月)

お、お素麺が……

美味しいとご紹介した素麺の記事を書きましたが、どういうわけか、信じられないほどの不味さなのです。

ひと箱届いた素麺のうち、一番最初に食べた一束は味は悪くなかったのですが、以前と同じように茹でたのに、一部が団子状になってしまいました。

おかしいと思い、何度か茹でて食べてみましたが、二回目からの束は、味そのものが素麺とは思えない、強いていうなら、蕎麦と素麺とのハーフ風の味ですし、ぼそぼそとした、どことなくざらついた食感というのがまた異常です。

第一、鍋の湯が馬鹿に濁り、いくらすすいでお椀にいれても、お椀の水までもが濁るのです。

こしがなく、ベタっとしていて、かといって茹で時間を短くすれば、硬いままなのです。

不味い素麺という以前に、これは素麺ではないとしか思えません。

もう何年も食べていませんでしたから、品質が変わったということも考えられますが、あまりにおかしいので(家族もわたしと同意見です)、サンプルを送って、欠陥品かどうかを確認して貰おうと思っています。

とりあえず、過去記事は非公開設定としました。

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2012年6月16日 (土)

NHK・クローズアップ現代「“薬漬けになりたくない”~向精神薬をのむ子ども~」を観て②

clipNHK・クローズアップ現代「“薬漬けになりたくない”~向精神薬をのむ子ども~」を観て①
 http://elder.tea-nifty.com/blog/2012/06/nhk-29b2.html 

 以下は、「NHK ONLINE クローズアップ現代」より。

【ゲスト】児童精神科医…石川憲彦,記者…井上登志子,【キャスター】国谷裕子

[引用ここから]……
上半身が揺れ続け、止まらなくなった12歳の子ども。足の先がけいれんし、小刻みに震え続ける高校生。今、多くの子どもが向精神薬の副作用に苦しんでいる。国立精神・神経医療研究センターが行った調査で、発達障害の症状がある子どもに対し、小学校低学年までに向精神薬を処方している専門医が全国で7割にのぼることが明らかになった。重い自閉症やうつ病の症状などに苦しむ人々の効果的な治療薬として使われてきた向精神薬。一方、子どもの脳に及ぼす影響は未解明で、処方する量や種類について明確な安全基準はない。今月3日、薬の深刻な副作用に子どもの頃から苦しんできた人たちが集まり、安易な投薬はやめるよう強く訴えた。処方の基準が曖昧なまま進められてきた子どもへの投薬。その結果もたらされた過酷な現実を伝える。
……[引用ここまで]

 以下は、「togetter」の記事へのリンクです。

  • クローズアップ現代「“薬漬け”になりたくない~向精神薬をのむ子ども~」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk」
    http://togetter.com/li/320436

 上のリンク先へご訪問いただければ、番組の全貌がわかります。

 ライン以下の「続き」には、相当に不完全ですが、わたしが録画した番組を観、残しておきたいと思ってとったメモを公開しています。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

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2012年6月15日 (金)

借りた本のうち数冊をざっと。ミューズが降りて来た。

 昨日図書館から借りた10冊のうち、日本バルザック研究会の論文集『バルザック』を読んでいるが、以下の本にもざっと目を通した。

ツヴァイクの伝記は如何にも資料が豊富という感じだが、どの登場人物の心理にも一々入り込み、細かく推理しすぎている嫌いがあって、逆にツヴァイクの主観が強く印象づけられ、ごてごてした印象で、人物像がぼやけてしまう。

 その前に読んだこちらは、如何にもすっきりと、厳選した局面にだけスポットライトを当て、気品に満ちたメアリー像を浮き上がらせている。流れるように自然に読めるところが、逆にフィクション性を感じさせもする。

 わたしはツヴァイクの推理に次ぐ推理で合成したメアリー像にも、デュマの芸術的感性で捉えられたメアリー像にも、興味をそそられた。メアリー・ステュアートについては、アリソン・アトリーの『時の旅人』読了後にまた書きたい。

 そういえば、バルザックに、『カトリーヌ・ド・メディシス』という作品がある。カトリーヌ・ド・メディシスはフィレンツェの名門メディチ家の出身で、メアリーの最初の夫がフランソワ2世だから、メアリーの姑に当たる人物。ちらっと姿を見せるメアリーを、バルザックは俗っぽく描いている。この作品、歴史的な興味があまり持たなくて、ちゃんと読んでいなかったが、今は読んでみたい気持ちだ。東京創元社の『バルザック全集』に入っている。

 久しぶりに東京創元社のホームページに行ってみると、在庫切れ! 在庫切れとあると、切ない気持ちになる。台風被害に遭ったときは、ブラヴァツキーの『シークレット・ドクトリン』にバルザック全集の数巻と一緒に避難したくらい、バルザックが好きなので。

バルザック全集〈23巻〉
カトリーヌ・ド・メディシス コルネリユス卿
オノレ・ド・バルザック
渡辺一夫/鈴木健郎/沢崎浩平 訳
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488019235

 ざっと読み、ユングらしからぬ古色蒼然たる印象だなと思い、「訳者あとがき」を見たら、『心霊現象の心理と病理』(1902)は精神科医となったユングの最初の論文、『潜在記憶』(1905)は週刊誌に掲載された評論だそうだ。

教科書のような体裁。アトリーの生涯と作品の特徴がコンパクトにまとめられている。原文もいくらか鑑賞できる。

 アトリーは、マンチェスター大学で物理の学位を取得したあと、ケンブリッジで教育学、心理学、哲学を1年間学び、科学の教師になった。創作意欲が高まってきて書いた『農場でくらして』を酷評した夫は、アトリーが作家として歩み始めたときに自殺。アトリーと息子との関係は密接だったそうだが、その息子は晩年のアトリーを拒絶したりした揚句、アトリーの死から2年後に自殺している。

 アトリーの農場への郷愁、、夢と時間、妖精、民話への興味。アトリーが、短編作家キャサリン・マンスフィールドが大好きだったとは意外だ。同じアパートに住んでいたこともあるらしい。『農場でくらして』の出版が46歳だから、アトリーは遅咲きの作家だ。アトリーの伝記をもう1冊読む予定なので、『時の旅人』を含む感想はいずれまた。

 ところで、読書欲と創作欲は連動しているらしく、ミューズが降りて来た。ミューズ由来の作品の案は、決して忘れることがない。そういう原石のままのがいくつか転がっているので、そのうちの一つを形(児童文学作品)にしたいと考えていたのだが、大人の小説の案が浮かんでしまった。

 鮮やかな場面が見え――舞台は日本なのだけれど、ギリシアのような印象――、次いで、最初と最後を含む場面がいくつか見えた。モチーフが空間を音楽のように、川のように流れる。あの世界をどうしても書きたい。この作品は、亡くなった――わたしが詩人と呼んでいた――女友達をモデルとしたエチュードの如きものになるだろう。

 しかし、これも賞に応募したところで、結果は……ああ全く使い道のない作品の創作に、一銭も生み出さない労働に、また駆り立てられる。

 NHK・クローズアップ現代「“薬漬けになりたくない”~向精神薬をのむ子ども~」を観て②も、せっかく番組から沢山メモしたのだから記事にしておくつもりなのだが、メモとるときって、何だって、わたしの字って蚯蚓になってしまうのかしら。解読が老眼にはつらい!

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2012年6月14日 (木)

図書返却日=6/28,10冊

①描かれなかった十字架 初期キリスト教の光と闇,秦剛平/青土社
②死海文書のすべて,ジェームス・C・ヴァンガーカム/青土社
③イエスのミステリー,バーバラ・スィーリング/日本放送出版協会
④心霊主義の心理と病理,C・G・ユング/法政大学出版局
⑤バルザック―生誕二百年記念論文集―,日本バルザック研究会/駿河台出版社
⑥黒いアテナ――古典文明のアフロ・アジア的ルーツ Ⅱ上巻,マーティン・バナール/藤原書店
⑦黒いアテナ――古典文明のアフロ・アジア的ルーツ Ⅱ下巻,マーティン・バナール/藤原書店
⑧ツヴァイク伝記コレクション 5 メリー・スチュアート,シュテファン・ツヴァイク/みすず書房
⑨断頭台の女王,才野重雄/ニューカレントインターナショナル
⑩アリソン・アトリー(現代英米児童文学評伝叢書6),佐久間良子/KTC中央出版

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NHK・クローズアップ現代「“薬漬けになりたくない”~向精神薬をのむ子ども~」を観て①

clipNHK・クローズアップ現代「“薬漬けになりたくない”~向精神薬をのむ子ども~」を観て②
 http://elder.tea-nifty.com/blog/2012/06/post-6ac2.html

 昨日、NHK・クローズアップ現代「“薬漬けになりたくない”~向精神薬をのむ子ども~」を観た。

 1~2歳の赤ん坊に眠剤(番組では、睡眠障害を抑える向精神薬といっていた)を処方する医師がいるとは……。

 未成年の薬物開始年齢は、小学校低学年までが7割を超えているそうだ。しかもこれは、子供への治験が難しいことなどから、子供が服用した場合の影響についてはほとんど解明されていず、安全基準がないままというのだから、驚く。

 わたしは夜泣きのひどさで、近所でも有名な赤ん坊だったという。幼稚園のときには、何度も脱走劇を演じ、先生がたの手を焼かせる問題児だった。今生まれていたら、わたしも赤ん坊の頃から薬漬けになっていたのだろうか?

 小学1年生までそんな風であったが、以後は一転して模範生となり、クラス委員に選ばれる常連になった。ところが、中学1年で膀胱神経症になり、高校生のときに精神科のクリニックを自ら受診した。投薬では治らないと悟り(精神医療の助けなしでも何とかなると思い)、スポーツと読書で切り抜けて現在に至っている。

 周囲を騒がせた理由付けは、自分なりにできる。

 赤ん坊のときの夜泣きは、両親が共稼ぎのために子守さんを転々とさせられ(父は船員で不在が普通、母は夜勤・当直のある電話交換手だった)、過度な興奮状態に置かれていたためだと思う。

 幼稚園のときの脱走は、母を求めての脱走だった。小学生になって模範生になったのは、母を絶えず求めなくても、母は――意味もなく――いなくなったりはしないということが実感としてわかるようになったからだった。

 こんな子供らしすぎる子供時代を送る一方では、(過去記事で度々書いてきたように)わたしには神秘主義者としての隠れた認識があったのだから、我ながら不思議だが、むしろそれがあったからこそ、彼の世のすばらしさと灰色のこの世との落差に、戸惑い、ついていけなかったということがあったのかもしれないと思う(ヨガ行者のパラマンサ・ヨガナンダが似たようなことを書いている)。

 何にせよ、この世というところにも慣れ、順調に運んでいた小学校生活だったのだが、事件は起きた。子守さん――その頃はももう家政婦さんと呼ぶべきだろう――の息子2人から性的な悪戯を受けるという、大変不幸な事件が起きたのだった。

 中学時代の神経症の発病の原因が、これにあるかどうかはわからない。

 いずれにしても、わたしは窮地に陥ったところを、医療にではなく、読書に助けられた。

 名作といわれるような昔の児童文学作品には、未成年者が遭遇しがちな多くの問題が採り上げられているのだ。そして、そうした問題を乗り越えた先には、それ以前には想像もつかなかったような未来が開けて来るのだという予感を与えてくれる。どんなカウンセリングよりもすばらしいカウンセリングを、わたしは読書を通して受け続けたと思っている。

 番組を観て、本当に治療が必要な疾患を持つ患者とそうではない者との区別をうまくつけられない精神科医があまりに多いのではないか、という疑問を覚えた。

 薬漬けになるような治療が待つだけだとしたら、早期発見、早期治療にどんな意味があるのだろうか?

 薬の多剤、多量投与の背景には、精神科医と製薬会社の癒着、馴れ合いがありはしないか? 

 学校と医療機関の連携が国の方針で進められるようになった背景には、故河合隼雄の活動があったのではないか? 

 番組からメモをとったので、②で紹介したい⇒こちら

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2012年6月12日 (火)

国会中継の途中……

夫の厚生年金について、今年4月分から来年3月分まで減額される――という通知が届いた。

夫と二人、穴が開くほど通知を見つめたが、どうしてそんな計算になるのかがわからなかった。

問い合わせてみると、何と、昨年夏、退職前に出たボーナスが厚生年金に反映して減額されるのだという。以前は計算に入れてなかったのですが、と係の人。

ブラック企業みたいなやりかただ……とわたしたちは唖然とした。


このことに時間をとられ、前農水大臣、副大臣による対中不正輸出疑惑を国会で追及していた場面を、半分見損なった。中国大使館の李春光書記官に浮上した、スパイ疑惑に関する件だ。

稲田氏が「このままでは日本はスパイ天国になる」といっていたが、同感。民主党は中国の出先機関か、と思いたくなるほどのひどさではないか。

今日の国会中継(衆院予算委)では、他にもエネルギー問題、TPP・消費税を含む経済問題など、大事な質疑がなされているようなので、夜にでも、衆院のホームページからインターネット審議中継で観ておきたいと思う。

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2012年6月11日 (月)

胸の圧迫感に1回。よくなった皮膚の状態。

胸の圧迫感に1<br />
 回。よくなった皮膚の状態。

これで合計9回使用。あと91回使用できる。

ミオコールスプレーは本当にダイレクトに効く。今回はやや効きかたが遅かったので、もう1回噴霧したくなったのだが、しばらくしたら圧迫感は消えた。

逆流性食道炎の症状がつらいので、またタケプロンを使っている。あと1錠しかない。


話題は変わるが、肌の状態が悪い間は唯一ファンケルの乳液だけが使え(なぜかアレルギー肌用のではなく、しっとりタイプの乳液だけ。化粧水は痒くなって、だめ)、それでしのいでいた。状態がよくなった感触を覚えて、馴染みのドクターシーラボのピンクを塗ってみたら、使えた。白はまだ強く感じられる。

1年のうちでも、時期によって、肌の状態がずいぶん違う。ファンケルとドクターシーラボのお蔭で、何とかやっていけている。感謝!

一番ひどいときは(他の何をつけても赤く腫れ、皮が剥げたりした)、ファンケルのボタニカルピュアオイルだけ、つけていた。

湿疹の残っているうなじとデリケートな耳の裏から付け根にかけては、まだオイルを使っている。ここがひどいときは、時々、紫雲膏をつけていた(わたしの場合、用心して使わないと、逆にかぶれる)。

湿疹がひどいときは、頭の中も痒みが出たりするので、美容院にもいけなくなるが、何とかいけるくらいになった先月、女友達と会う前に美容院に行った。

そのとき、肌の状態がもう一つだと、いつも担当していただいている美容師さんにいうと、「炭酸水で洗ってみませんか? 違うと思います。500円追加料金がかかりますが」とおっしゃった。最近、1台だけ炭酸水を使えるようになったそうだ。

炭酸水で髪を洗うというのは初耳だったが、パーマをかけるとき、コンディションのよいときですら、「ああすぐに、皮膚が赤くなってしまう……」と嘆かせてしまう美容師さんのお薦めには従ってみようと思い、お願いした。

すると、嘘みたいに何ともなかった。科学的なことに無知なので、なぜそうなるのかはわからないが、パーマ、白髪染めでかぶれるはずの頭皮が全くかぶれなかったのだ。

いずれにしても、何とか皮膚科に行かず乗り切ったが、暑くなってくるこれからがどうなるかはわからない。

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2012年6月10日 (日)

今夜、日曜洋画劇場で『インセプション』がありますよ~♪

 今夜、日曜洋画劇場で『インセプション』があります。

 構造的な作りで謎が入れ子状になっている、シックな映像、不気味かつ魅力的な効果音……上質の知的娯楽映画という感じです。ディカプリオがよい演技をしていますし、渡辺謙がよい味を出しています。

 名作映画といえる作品は沢山観てきたけれど、これほどのお気に入りは、わたしにはもう現われないのではないかと思えるほどです。

 映画館で2回観、その後娘がDVDを買ったので、何回観たかしらん?

 きちんとしたレビューを書こうと思いながら、メモにとどまっています。吹き替え版で観たら、まとまったものが書けるかも……?

 第1回を観たあと、次のような感想を書きました。

『インセプション』は夢とギリシア神話をモチーフに、哲学的、心理学的な深みを持たせた、娯楽作品としても第一級品といえる、あらゆる意味においてスタイリッシュな作品だった。

 アメリカ的商業主義が極まれば神秘主義に近づくのかと『アバター』を観たときに思ったが、『インセプション』を観て、その思いはより確信めいたものになった。

 そして、第2回目のメモへのリンクは以下ですが、多分にネタバレを含みますので、鑑賞後にご閲覧くださいね。

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2012年6月 9日 (土)

おおかた回復

 めまいがして気分が優れませんでしたが、おおかた回復しました。めまいの原因にも色々とあるようですが、わたしの場合は耳から来るものと心臓から来るものがあるのではないかと思います。

 ここ数日のめまいは、耳からのものではないかと。このめまいがしたからといって、深刻なことにはならない安心感があるとはいえ、乗り物酔いみたいにぐらぐら揺れて吐き気を伴うので、困ります。

 頭を固定させて眠るのが一番です。砂枕があれば一番いいようですが、それにいくらか近い、丸洗いできる健康クッション(?)に頭を埋め、ひたすら眠るように務めました。

 昨日の夕方にはかなり回復し、夕飯の支度もでき、冷凍していた牛肉の切り落としを使って牛丼を作りました。

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 ただこうして記事を更新していると、まだ本調子ではないことがわかります。少し吐き気がしてきますし、体がひどくだるい。

 前回めまいがして何度も嘔吐したときは、シネマ『アレクサンドリア』を観たあとでした。2度観ましたが、2度ともめまいに襲われました。

 今回は、メアリー・スチュアートに関する番組を観たあとから何となく気分が悪かったのです。

 たまたまのことだったのかもしれませんが、もしかしたら、気候的なこととか疲れといった条件が重なったときに動揺を誘う映像を観た場合、わたしは耳から来るめまいの発作を惹き起こしやすいのかもしれません。

 メアリー・スチュアートの以下の記事に若干加筆しました。

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2012年6月 8日 (金)

めまいと吐き気

夜に入ってから、めまいの症状が強まった。歩くと、酔っ払いみたいにフラつき、寝ていても気持ちが悪い。吐き気を何とかこらえている。携帯打つのも苦痛。

循環器クリニックの先生が点滴で治るっておっしゃったけど、ホントかしらん?

受診するなら、明日の診察は午前中だけだから早めに行かなくては。とはいえ、外出の支度も難しいわね、こんなじゃ。

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2012年6月 7日 (木)

フジコ・ヘミング, ソロピアノリサイタル.

昨日、フジコ・ヘミングのソロピアノリサイタルに出かけました。

最近フジコが体調を崩した(急性腸炎だったよう)との情報を得ていたので(よくお邪魔する静岡のかたのブログで)、何よりフジコのコンディションが気がかりでした。

昨晩は、アンコールに入る前に「暑い」とのフジコの言葉はありましたが、演奏はわたしがこれまで聴いた4回のうちの最高の出来映えに思えました。ミスもむらも、ド素人の耳にはほとんどわかりませんでした。

音色のゆたかさ、美しさ。たったひとりでオーケストラを構成しているかのような曲想の理解力、多彩な演奏技術。

フジコを知る以前は、ソロピアノリサイタルというと、退屈という印象しかなかったのですが(いや、いまでもフジコ以外のソロピアノリサイタルに行くと退屈。中村紘子なんて、その最たるものだった……アルゲリッチは生で聴きたいのですが、まだです)、フジコのソロピアノリサイタルに限ってはそれを心配することなくチケットを購入できるありがたさがあります。個人的な満足感を得られない音楽会に行けるほど、余裕のある暮らしではないので。

ただ、不安定なコンディションから発生することのあるむらが少々心配でした。

昨晩のフジコの出来映えについては娘も同意見で、「精進が感じられるねー!」といっていました。

ただ――わたしが寝ぼけていたのでなければ――1部に演奏された曲目がプログラム通りではありませんでした。受付で渡されたプログラムの1部にバッハのカンタータから『主よ、人の望みの喜びよ』があるのを見、胸をときめかせていました。

ですが、それはありませんでした。バッハはショパンの付け足しといった感じの構成に変わっていました。フジコが『主よ、……』をどう弾くか聴いてみたかったので、残念でしたが、バッハはフジコには合わない気もしました。

バッハの曲は、1音1音を厳密に自律させて弾くものだというわたしの思い込みがあるせいか、単に好みの問題なのか、フジコのバッハはなめらかすぎる印象を受けるのです。麺でいえば、こしがないという感じかしら。解釈の違いでしょうが(もしかしたら、わたし寝ぼけていて全部ショパンだったのかしらん)。何にせよ、ショパンはすばらしかった! アンコール曲もショパンの『遺作』でした。

2部はプログラム通り。ムソルグスキーのピアノ組曲『展覧会の絵』は圧巻でした。特にわたしの印象に残ったのは、『9.バーバ・ヤガーの小屋』でした。

そのあと、リスト『ため息』、バガニーニ『ラ・カンパネラ』でした。

聴衆の頭の中で情景が見えてくるまでに、しっかりと構築されている演奏。時に瞑想に入り込ませてくれる奥深い演奏は、フジコならではのものだと改めて感じた昨晩のリサイタルでした。

『展覧会の絵』の感想など、もう少し詳しい記事にしたいのですが、昨日リサイタルに行く前に慌ただしく書いたメアリー・スチュアートの記事をちょこちょこと手直ししたり、外出疲れの残るなか、這うように家事をしたりで、落ち着いて書けません。気が向けば、また書きます。

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2012年6月 6日 (水)

メアリー・スチュアートのデスマスク、刺繍

『BSアーカイブス HV特集▽城・王たちの物語 悲劇の女王メアリー・スチュアート』を観た。

 メアリー・スチュアート[Mary Stuart,1542-1587]。これまでうまく理解できなかった英王室の血筋のことが呑み込めただけでなく、悪女のイメージしか抱けなかったメアリー・スチュアートのイメージが変わり、何だかファンにすらなってしまった。

 メアリー・スチュアートにゆかりの深い傭兵の家系に生まれた若い女性が自身のルーツを探るという設定で、番組を通してスコットランドの自然、お城、イングランドとの確執、メアリーを物語るデスマスクや刺繍、エリザベス1世宛の率直で真摯な手紙を初めとする資料などに触れられたことから、スコットランドの風土と歴史、メアリー個人に対する親しみがもたらされたのだろうと思う。

 どんな番組だったかというと、以下はNHKネットクラブからの引用。

「引用ここから」……
番組内容:
エリザベス1世に対抗してイングランドの王位を狙い、愛と陰謀の渦巻く中で波乱の生涯を送ったメアリー・スチュアートとエジンバラ城の物語。

詳細:
スコットランドの人々は「国家なき国民」と呼ばれている。英国の一地域に過ぎないにもかかわらず、アングロサクソンのイングランドとは、民族も風土も異なるケルト人の国として、独自の歴史と文化、精神を誇ってきた。その気骨を支えたのが、巨大な岩山の上にそそり立つエジンバラ城だ。エリザベス一世に対抗してイングランドの王位を狙い、愛と陰謀の渦巻く中で波乱の生涯を送ったメアリー・スチュワートとエジンバラ城の物語。
……「引用ここまで」

 現英王室は、処女王エリザベス1世の血筋ではなく、エリザベス1世の暗殺に関与した廉で処刑されたメアリー・スチュアートの血筋だ。メアリーの息子ジェームズが、スコットランド、イングランド両王国の国王となる。イングランドとスコットランドは、1707年に合同してグレートブリテン王国となるまで、同一人の国王を戴く君主連合となったのだった。

 ジェームズはメアリー・スチュアートとダーンリー卿の間に生まれた子供なのだが、番組ではダーンリー卿の肖像画が出てきた。女性に持てたというが、猿みたいな容貌の軽薄な男に見えた。実際にダーンリー卿はひどい男だったらしい。まさに美女と野獣。この男の血が現英王室にも流れているわけで、時々軽佻な人物が現れるのも、なるほどという感じ(?)。

 生後6日でスコットランド女王となったメアリーには、イングランドの王位継承権があった。メアリーはそのことを主張しただけでなく、エリザベス廃位の陰謀やダーンリー卿暗殺事件などに関与したとされるが、果たして彼女がどこまでそれらの事件に関与していたのか、いなかったのか、本当のところはわからないようだ。

 イングランド王位継承の問題(庶子とされたエリザベスよりもメアリーのほうが血統的には正統的)、宗教問題(プロテスタント対カトリック)などが絡んで、メアリー自身が生涯を通じて陰謀の渦中に置かれたのだった。番組では、メアリーにかかった暗殺関与の嫌疑について、捏造であった可能性を追及していた。

 メアリーが幽閉されていた間に刺した刺繍は手の込んだ、図案的にも興味深い、すばらしい作品だった。

 また、――忠臣の家に伝えられる――デスマスクの華麗な容貌を想わせる、静謐さ! 処刑時、首に3回も斧が入ったとはとても思えない、優しげな表情。何も知らなければ、平穏な人生を送り、あまり苦しまずに病死した人かと思ってしまっただろう。

 シューマンに『メアリー・スチュアート女王の詩 作品135』という作品がある。独訳されたメアリーのフランス語詩に曲をつけたものだとか。

 メアリーの詩を読んでいると、胸が潰れるようで……。以下は、『メアリー・スチュアート女王の詩 作品135』を紹介したサイト様へのリンク。

 また、児童文学作家アリソン・アトリーに『時の旅人』という歴史ファンタジーがあって、この作品はメアリー・スチュアート処刑の因となったバビントン事件に材をとっている。

時の旅人 (岩波少年文庫)
アリソン アトリー (著), Alison Uttley (原著), 松野 正子 (翻訳)
出版社: 岩波書店; 新版 (2000/11/17)

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2012年6月 5日 (火)

胸の圧迫感にスプレー1回。今後の創作及び研究について。

 スプレーした舌の裏側が、飛び上がりたいくらい痛かったんです。なぜ? 舌の裏側が荒れていたのかしらん?

 ニトロはよく効いてきています。

 おなかのほうまで涼しくなるということは、過日エコーで軽いプラークありといわれた腹部大動脈にも効果が及んでいるということ? 医学に無知なので、テキトーなことを書いています。

 ミオコールスプレーの噴霧回数は、これで合計8回。全部で100回の噴霧が可能ですから、まだ当分ありますわね。ダイレクトに効くので、舌下錠を使うときのように、もう1錠(1噴霧)追加ということをせずに済んでいます。

 さて、もう10分、横になったら夕飯の支度にかかりますか。

 ライフワークの創作は、変な形で中断したため、計画の見直しが必要になりました。とりあえずは電子書籍『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち』を公開してから、創作計画の再考を予定しています。

 電子書籍にしたい作品は沢山あり、電子書籍のために新たに書き下ろしたい作品もあるため、電子書籍についても、計画の再考が必要かな?

 電子書籍にするとなると、校正に時間をかけることになるので、想像したよりずっと公開に手間取ってしまいます。そもそも、なかなか時間を振り分けられません。

 日本の児童文学と精神医療に関する考察は、続けていくつもりです。

 ユングの『子どもの夢』を読む傍ら、フロイトの『モーセと一神教』を再読しノートをとっています。こうした本を読んでいると、心理学者として名の通っている彼らの神秘主義者としての素顔が透けて見える気がします。

 カテゴリー「Notes:不思議な接着剤」でノートしたように、上山安敏『魔女とキリスト教』(講談社学術文庫、1998年)を読むと、精神医学の領域を拓いたのが、神秘主義者であったことがわかります。

 近代精神医学の父と呼ばれたヴァイアーは、法学者ボダンなどによって最大の魔術師と決めつけられたアグリッパの弟子でした。

 アグリッパは医者、哲学者、弁護士でした。アグリッパとヴァイアーは、魔女裁判によって摘発された魔女を何とか助けようとしました。

 魔女裁判こそ悪魔が考えたものだと正義の怒りを燃やしたヴァイアーの精神医学に裏付けられた魔女裁判批判は、功を奏しました。

 現代日本では売り上げのよい本はよい本だということになっていますが、魔女裁判に拍車をかけたのはグーテンベルクの出版革命によって大流行した『魔女の鉄鎚』という本でした。

 売れる本が必ずしもよい本というわけではないのです。

 神秘主義者の目で見た場合、今の日本の文学(特に児童文学)と精神医療は本当に変です。しかも、そのおかしさは、連動し合っているようです。昨年の1年間は、そのことを知るための1年間であったような気がします。

 今年は、更なるリサーチと、リサーチの結果を整理する年になりそうです。創作との両立が難しいところですが、どちらもわたしには大事と感じられる仕事です。

 プライベートな面でもいろいろとありますが、なるべく腐らずに、健康に気をつけてやっていきたいと思っています。

 わあ、夕飯の支度が遅れてしまいました!

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昨日驚いた三つのニュース

①野田第二次改造内閣で、民間から防衛・安全保障の識者、森本敏氏が防衛相に起用された。
 民主党はどこの国の政党なのだろう、と訝しく思わされるくらいの防衛意識の低さが、これでましになるのか? アメリカは期待しているようだが。

②BSプレミアムの番組ワイルドライフ「大都会ロンドン キツネ1万匹大繁栄の謎に迫る」。
 キツネたちが、日本の野良猫、野良犬そっくりに暮らしている……ロンドンで。

③NASAが春に発表した不思議な映像に関する佐野博士の説。
 NASAの映像では、太陽から巨大な球体(木星ほどの大きさだとか)が飛び出ていて、太陽とその球体とは紐状に見えるもので繋がっていた。まるで、母体と臍の緒でつながる胎児のように。その後、球体は飛び去ったらしい。
 この現象について、ロシア科学アカデミーの佐野千遥博士は、太陽が生んだ新惑星という説を唱える。佐野博士はこのことを、2011年11月7日に科学理論として予言していたという。

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2012年6月 4日 (月)

土井善晴先生レシピ『カリフラワーの温サラダ』、『アスパラといかの炒め物』(「あっさり味のおかず」より)、『豆腐のカリッと天ぷら』(「やりくりおかずと節約献立」より)

 最近作ってみて、美味しかったレシピをご紹介します。

 土井善晴先生レシピ『カリフラワーの温サラダ』。ひと鍋で作れるのが嬉しい。ドレッシングが美味しいですよ。 

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『週刊 土井善晴のわが家で和食 改訂版No.53』(デアゴスティーニ・ジャパン)からご紹介します。

[材料・4人分]

  • カリフラワー……1株(500g)
  • にんじん……50g
  • 卵……4個
  • 酢……適量
  • 塩……適量
  • 和風ドレッシング
     薄口しょうゆ……大さじ2
     酢……大さじ2
     オリーブ油……大さじ4

「作り方]

  1. カリフラワーは芯をくりぬいて小房に分け、にんじんは薄い輪切りにする。
  2. 鍋にたっぷりの湯を沸かして塩を加え、カリフラワーとにんじんをゆでる。やわらかくなったら酢を加えて卵を落とし入れ、いっしょにゆでる。
  3. ボウルに薄口しょうゆ、酢、オリーブ油を合わせてよく混ぜ、和風ドレッシングを作る。
  4. ②のカリフラワー、にんじん、卵を網じゃくしですくい上げて、温かいうちに器に盛り、和風ドレッシングを添える。

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 デパートの北海道展に、アスパラガスが来ていました。前回の北海道展でアスパラガスに目覚めたわたし。今回はLサイズを買いました。おっきいです。こんな大きなアスパラガスは北海道展以外では、わたしは見たことがありませんでした。写真は、そのアスパラガスを使った一品。

 オマケに、細い紫色のアスパラガスを2本貰いました。生のままサラダに使えるということで(熱を加えると緑色になってしまう→ポリフェノールが抜けてしまう)、使ってみました。シャリシャリした食感で、生のまま食べられたることに感動。

 参考にしたレシピ『アスパラといかの炒め物』を「あっさり味のおかず」(主婦の友社、平成19年)からご紹介します。

[材料・2人分]

  • グリーンアスパラガス……1束(100g)
  • するめいか……小1ぱい
  • しょうがのせん切り……1/3かけ分

  •  スープ……2/3カップ
     塩……小さじ1/2
     こしょう……少々
     しょうゆ……小さじ1
  • 水どきかたくり粉……かたくり粉小さじ1.5+水大さじ1
  • サラダ油……小さじ2.5
  • 塩(塩ゆで用)

[作り方]

  1. アスパラガスは根元のかたいところを切り落とし、下から4㎝ほど皮をむいて約5㎝長さに切る。
  2. 省略(※いかを処理します。わたしは処理済みのパック入りやりいかを使用したので楽ちんでした)。
  3. 塩少々を加えた熱湯で②を約1分ゆでてざるに上げる。
  4. フライパンにサラダ油小さじ1を熱してアスパラガスをさっと炒め、ひたひたの水と塩少々を加え、数分ゆでてざるにとる。
  5. フライパンをふいて残りのサラダ油を熱し、しょうがと④のアスパラガスを炒め、を加える。煮立ったらいかを加え、水どきかたくり粉を回し入れてとろみをつける。

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 昨日の夕飯。島根のあじ(一夜干し)が美味しかったです。

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 焼く途中で尻尾にアルミホイルを巻くと、こんなに黒くはならないんですが、昨日は面倒でね。

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 ご紹介するのは、『豆腐のカリッと天ぷら』。これは本当にカリッとしていました。ベーキングパウダーを使うと、天ぷらが美味しく仕上がりますね。以下のレシピでも、ベーキングパウダーが生きていましたっけ。これ、めっぽう美味しかったです。

 豆腐の天ぷらは、天つゆ、山椒塩でも美味しいとあります。レシピのたれは結構甘いのですが、さっぱり、ピリッとしていました。「やりくりおかずと節約献立」(扶桑社、1999年)からご紹介します。

[材料・4人分]

  • 豆腐(木綿)……2丁

  •   片栗粉、サラダ油各大さじ2
      小麦粉……1カップ
      ベーキングパウダー……小さじ1
      塩……小さじ1/3
      水……2/3~3/4カップ
  • 揚げ油……適量

  •   酢、砂糖……大さじ2
      しょうゆ……大さじ3
      豆板醤……小さじ1
      ゴマ油……小さじ1/2
      長ネギのみじん切り……大さじ1
      パセリのみじん切り……大さじ1
      ショウガのみじん切り……大さじ1/2

[作り方]

  1. の材料を混ぜて20~30分おく。豆腐はざるに上げて軽く水気をきり、6等分に切る。
  2. 合わせておいたを豆腐にからませ、180℃に熱した揚げ油で表面が薄く色づいてカリッとするまで揚げる。
  3. を混ぜ合わせてたれを作り、②にかける。

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2012年6月 2日 (土)

スモークツリー

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 プランターの土を入れ替えるために、古い土を清掃センターに捨てに行き、その近くにある植物公園に行きました。そこにあったスモークツリーという木、初めて見ました。紫色の煙の塊が木に集まっているという風に見えました。

 この記事を書き出したときに(2時間も中断してしまいました)、カイトで空を飛んでいる人を見ました。雄姿を撮りたかったけれど、間に合いませんでした。

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C・G・ユング『子どもの夢』

 図書館から借りたユングの『子どもの夢』を読んでいた。

 大学時代、ユングとシモーヌ・ヴェイユは神秘主義への関心を高めてくれた。グノーシスに関する本を初めて読んだのもその頃だったが、『子どもの夢』には、グノーシス派の著作からの引用も多くある。

 ただ、ユングから神秘主義へと向かった当時と、神秘主義からユングへ向かってみた現在とでは、わたしの感じかたはまるで異なる。

 神秘主義の用語、シンボル、体系などを、ユングのようなスタイルで用いることへの違和感が生じてしまう。

 

 この記事はまだ書きかけです。

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2012年6月 1日 (金)

生クリームみたいなアボカド

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 いつも買うアボカドの1.5倍はあるアボカド。

 いつものアボカドですと、牛乳1と1/2カップ、アボカド1個、はちみつ大さじ2で、3人にちょうどの量のデザートスープができます(過去記事で、この材料とは違う服部幸應先生のアボカドのスープのレシピを紹介しています。過去記事検索で出てくると思います)。

 が、このアボカドではご覧の通り、このままケーキに塗ってもいけそうなくらい、しっかりした生クリーム風デザートになりました。これは冷蔵庫で冷やしておきます。

 アボカド、もう1個あるのが嬉しいわ。

 これからホイコーローと、アスパラガス・かまぼこ・炒りたまごをすりおろした玉ねぎ入り和風ドレッシングて和えたサラダを作るところです。

 気が向いたら夕飯も撮りたいのですが、デジカメの調子が悪いので、携帯で撮るしかないなあ……。

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