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2011年2月15日 (火)

NHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』第6回「光秀の天下」

 第6回はちゃんと観たものの、感想はもういいか、わたしなんかが書かなくたって星の数ほどアップされているのだから……とこの『江』関連、ほとんど風に吹かれようとしていたのだが、アクセス解析を見ると、検索で引っかかるらしく、沢山来ていただいているようだ。で、第6回も遅ればせながら一応アップ。とはいえ、早くもドラマの内容を忘れかけているため、その辺りはご勘弁のほどを。

 本能寺の変の後、市たちは伊勢上野城から尾張清洲城へ避難する。その引越しの模様が現代的なタッチで描かれていた。

 ここまでのるのであればいっそ、江がのちに大奥の創設者となることを考え、こうした台所事情を中心に描いても面白いのではないかと思った。だとすれば、ここには江を配置しておきたいものだ。彼女の目で、引っ越しという俗事をよく観察させておきたい気がする。

 しかし、作者はそんなことは考えず、江は空家となった上野城で野武士に襲われ、捕らえられて、安土城の明智光秀の元へ。ここで江は、また彼女お得意の質疑応答を繰り広げるのだった。

「なぜ、伯父上を殺したのですか? 謀反を起こしたのですか? 天下がほしかったのですか?」

 信長ほどには、江の質問に理路整然と答えられない光秀。実は光秀は、一足違いで届いた織田信長からの手紙により、信長が光秀を後継者に考えていたことがわかり、信長の真意を知って、今や自分がわからなくなっていたのだった。

「わかりませぬ。親方様にぎりぎりまで追い詰められておりました。今年で55歳になります。もはや後がなかったのです」

 そんな反省と後悔の塊となった光秀を鞭打つ江。「伯父上は天下泰平をもたらすつもりでした。明智様はその伯父上の願いを打ち砕いたのです」

 信長が天下泰平をもたらすつもりだったのなら、光秀だってそうだったのかもしれない、などとは、このドラマが描く江の単純な頭では考えられないようだ。

 期待した協力が得られなかった光秀は山崎の戦いで敗れるのだが、前回のドラマで人の道に背いた信長を天に代わって成敗したはずの光秀は、その動機をケロリと忘れ、領民のことなど思い出しもしない風で、あっさりと負け戦。敗走の途中、落ち武者狩りに襲われて矢が刺さる。切腹する前に光秀の脳裏に浮かんだのは、神々しい江の顔。江に詫びて死んでいく……という風に、ドラマは強引に江に引き寄せて描いていた。光秀の死を惜しむ江。このとき10歳くらい。

 ここでは、明智光秀の才智に長けた側面、策謀の達人とされた側面、優れた文化人としての側面、領民を愛し愛され善政を布いたとされる側面は、微塵も描かれていない。

 江は大奥を創設するが、実質的に大奥の制度を整備したのは春日局(斉藤福)だった。春日局は江が生んだ江戸幕府三代将軍家光の乳母で、江と春日局は対立していたともされる。

 そして、この春日局の父は、明智光秀の家老、斉藤利三なのだ。彼女の父は、本能寺の変、山崎の戦いのあと、捕らえられ、処刑された。このとき幼かったはずの春日局は、その後、母と各地を転々としたという。

 大奥形成者としての江を描くつもりであれば、春日局という人物は無視できない要素であって、明智光秀はもっと丁寧に描かれて然るべきだった。

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