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2007年11月17日 (土)

鹿島茂『明日は舞踏会』、『古代文明ビジュアルファイル』シリーズ

☆『週刊 古代文明ビジュアルファイル』(ディアゴスティーニ)は、なかなか面白い
  もうだいぶ出ているのに娘に教わるまで知らなかった(目にとまらなかった)、週刊で出ている「古代文明ビジュアルファイル」シリーズ。

 古代から200年ごとに時代を下りながら、同時代における世界各地の文明をエピソードによって紹介するという趣の雑誌なのだが、これが読んでいるとなかなか面白い。

 樽の哲学者ディオゲネスが、プラトンと舌戦を繰り広げるほどの仲だったとは知らなかった。
 
☆バルザックの世界を知るにもよき参考書となる、鹿島茂『明日は舞踏会』(中央公論新社〈中公文庫〉、2000)
 
 フランス文学者、鹿島茂氏の著書は面白いだけでなく、いつのまにか19世紀フランスに関する知識が身につくという優れものではないかと思う。

 今読んでいる『明日は舞踏会』は、当時のフランスの舞踏会がどんなものであったかを教えてくれるだけでなく、舞踏会に代表されるところの当時のフランス文化を支えた社会的構造をわかりやすく示してくれる。

 フローベル『ボヴァリー夫人』、バルザック『ゴリオ爺さん』『二人の若妻の手記』を主な参考文献としながら、巧みに当時の舞踏会へと導かれる。それと同時に、当時の現実、貴族文化に対する庶民の生きざま、生活というものがどんなものであったかも、とりこぼしなく教えてくれる。

 これを読みながら、フローベルやバルザックの作品を読んでもうひとつぴんとこなかった事柄の意味、裏事情というものが、ずいぶんわかり、目から鱗が落ちる思い……。

 バルザックの『谷間の百合』で、なぜ、モルソフ夫人の靴があれほどまでに描写の対象となるのか、また、なまなしいまでにあらわな胸がクローズアップされるのか(されてよいのか)が、これを読んで納得がいった。

 貴婦人たちの散歩の意味や、オペラ座におけるボックス席の意味なども。まだ半分読んだところなので、お楽しみはまだまだ残っている!

 同じ中公文庫に収められた新刊の『クロワッサンとベレー帽』も面白かった。他にも『パリ時間旅行』『パリ・世紀末パノラマ館』『パリ五段活用』『衝動買い日記』『60戯画』があり、どれも面白そう。

 それにしても、フランス文化は今のわが国の
若い人々にはあまり受けないという。そういえば、最近のアニメなど見ていても、フランスの宮廷文化に対する憧れより、古代中国宮廷に対する憧れのほうが読みとれる気がする。

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