美容院で聞いた話~フジコさんのエピソード
……と、わざわざ題するほどの話ではなく、わたしがいきつけの美容室に、昨年フジコ・ヘミングさんがピアノのソロリサイタルでこの街に見えた際、テレビ出演の前に髪を整えにいらっしゃったというだけのエピソード。
すぐに続きを書くようなことをいいながら、遅くなってしまった。
わたしの担当の美容師さんがフジコさんを担当したわけではなく、見ていただけだったそうだが、彼女も芸術全般に関心のある人で、クラシックのファンだから、胸が高鳴ったそうだ。
フジコさんはごく普通に、その場の空気に溶け込んでいて、だが、彼女にいわせればオーラが違ったという。
そう、それは芸術家として最も純粋な色合い――求道者の色合い――なのだとわたしは思っている(関連記事はこちら)。
お顔が大きかったとか。そして、日本人というよりは、西洋人のように見えたそうだ。シャンプーをするとき、悪いほうの耳に水が入らないように、シャンプーをするほうもされるフジコさんも気遣っていたという。
古いものを大事にしているフジコさんらしく、こちらに来てから修理に出していたバッグが直って戻ってきたのをリサイタル関係の付き人が持ってきたが、それを大層喜ばれていたとのこと。
担当した美容師さんがフジコさんの髪にピンを刺したときに、「それ、素敵。いいわあ~」と、微笑ましくおっしゃっていたそうだ。
プライベートなフジコさんも、わたしのイメージを裏切らないフジコさんだったので、美容師さんが話してくれたエピソードにわたしは大満足だった。
フジコさんが座った台はどの台だったのだろう、と思わずキョロキョロしてしまったが、そこまでは訊けなかった。。。
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