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2006年9月 5日 (火)

あけぼの―邪馬台国物語―連載第50回

 叔母の家に帰ったわたしは春と夏を通り、秋を迎えて、新穀祭の頃に、小さな、萎れたみどりごをお産のために造られた室(むろ)で産みました。

 稲妻がひらめき、雷の鳴り轟く最中での、心細いお産でした。

 その子は生きることができませんでした。みずみずしい光を魂に籠もらせたままで、死にました。こうして、イサエガの子は、わたしをおとめと呼ぶ習わしだったあのイサエガの子は、死にました……!〔

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