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2006年9月 3日 (日)

あけぼの―邪馬台国物語―連載第48回

 宮殿に帰ろうとして城柵に沿って歩いていたわたしは、裏門の処で思いがけない姿を眼に入れ、フラフラと歩を速めました。

 風にいちゃん! イノシシそっくりの後ろ姿をした男でした。

 風にいちゃんに瓜二つの後姿の男は、見張りの兵と二言三言、言葉を交わし、すんなり裏門をくぐりました。

 正門であろうと裏門であろうと、容易に宮殿の門をくぐれるのは宮中に暮らす人間、女王の親族、及び側近に限られましたので、それに該当しない者は、厳重なチェックを受けることになります。

 やっぱり風にいちゃんではなかった、とわたしは思いました。わたしが門を通り抜けた時は、黄葉の美しい内苑に、それらしい人影は既にありませんでした。〔

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