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2006年7月27日 (木)

「あけぼの―邪馬台国物語―」連載第38回

 夜空にかかる円(まど)かな月は、真っ白でした。枯れ葉色の雲が月のある澄んだ空間を紗のようにとり巻き、月は、あたかも、天上から地上を見つめる深窓の麗人のように見えます。

 やがて、後方から、白馬にお乗りになった女王が白装束の崇高な姿で現われました。その後ろから、輿が続き、輿は貴賓席の前で止まりました。

 輿から降り立ち、衆目に清麗な姿を晒した女人、その眉目は、わたしの場所からははっきりと見え、驚きのあまり、わたしのおなかは遂に、ぐわんと轟いてしまったのでした。〔

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