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2006年7月19日 (水)

「あけぼの―邪馬台国物語―」連載第34回

 女王は、退室させようとして、わたしに何かくださりたくなったご様子でした。何もなかったとみえ、あわてて、ご自分のなさっていた翡翠でできている勾玉の首飾りをくださりながら、

「お父様から、あなたのことはよくお聞きしていました。あなた、ウリボウをつかまえるのがお上手ですってね。

 わたくしの馬の面倒を見ていただこうと思ったの。美麗な馬ですけれどもね、荒馬なのよ。ほほほ……」と、女王はお笑いになりました。

 わたしは、はあ、と気のぬけたような返事を申しあげ、爆笑するタルを尻目に退室しました。〔

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