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2006年7月15日 (土)

「あけぼの―邪馬台国物語―」連載第30回

『女王様は民のことを、いえ、この倭のことを誰よりも考えておいでですよ……。貝の肉に抱かれて育つ真珠のように、倭という真珠母に抱かれて繊細さを深めつつある雅なるもの――。そうした気の遠くなるまでに貴いものを、まばゆい想いで見守っておいでですもの。

 女王様だからこそ、おできになることだと感じます。こういうことって、和魂の次元の事柄でしょう、あなたのおっしゃることとは別の大事さですわ。

 女王様は、いつか倭人を月にたとえられました。女王様の深遠な知識によりますと、月はお日様の光を受けて輝くのですって。月は倭人、お日様は海の向こうの人々―― 。女王様の知識の集め方が装飾的だなんて、そんなことはありませんとも。

 それは月をより輝かせるような集め方です。月が月ならではの光に輝くことが、大国に侵略されないための、最も確かな戦略ともお考えなのではないでしょうか。

 第一ですね、女王様が下戸階級のことを考えていらっしゃればこその、あなたの登用ではありませんか』〔

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